「思ったほどひどくない」果てしなきスカーレット S14me02さんの映画レビュー(感想・評価)
思ったほどひどくない
初めにこの映画を見たのは、
YouTubeで複数のチャンネルで
酷い映画だと散々言われて、
このサイトでも低い評価がかなりあり、
逆にどんな映画なのか気になってしまい、
安く済む映画の日に見に行ってみたが、
中々良かったので、
金と時間を損した気持ちにはなりませんでした。
今日は4DXでやっていたのでせっかくなのでもう一度見に行きました。
1番良かったのは、景色やバトルシーンですね。
死体?ゾンビ?の群れがスカーレットを掴むシーンは恐ろしかったですし、
荒野も砂漠も寂しく感じ、
山が噴火したのは、力強く凄いと感じました。
空の海と島?もとても美しい景色で、
下の砂漠や荒野に比べたらまさしく、
天国の様でした。
空の竜も、武器が大量に突き刺さっていても、
巨大で強いままでいるのが、
恐ろしくもカッコよかったです。
雷も綺麗で神々しく感じました。
バトルシーンはスカーレットが聖と出会い、
賽の河原の石が積んである場所で
複数相手に渡り合う戦いの描写がよかったです。
YouTubeやサイトの感想で、
映画にいくつもツッコミ所があり、
それが批評の理由だと言われてますが、
それには自分なりに納得出来る理由があるので、
感想と一緒に並べて行きます。
叔父がスカーレットを毒殺するまで殺さなかったのは、政略結婚や養子にする為だと思います。
スカーレットが父親といる時は大体小学生位で、
かなり背が伸びた事から
最低でも数年は経っている筈です。
ですが、叔父には子供がいる様子がありません。
ナルニア国物語のカスピアン王子と叔父の様に、
子供が出来ない場合、スカーレットを後継にしようとしたのかもしれません。
または政略結婚に使うために。
しかし夜会で、胸ぐらか髪?を掴んで
睨みつけても怯えもせずに反抗的な態度は変わりませんでした。
だから、スカーレットをここで殺すと決めたのだと思います。
スカーレットが毒殺ではなく、睡眠薬で眠らせてから殺すのを選んだのは、毒殺では解毒薬で助かってしまう可能性があり、直接殺すのは、兵に止められる可能性があるため。
睡眠薬ならただ単に眠くなって、寝るだけと思わせる事が出来ますし、一応親族なので、近づくのは難しくないためだと思います。
スカーレットを生け取りにしようしたのは、
王の目の前に連れて行かないと、
手柄にならないからだと思います。
側近四人なら信用してるので、
殺した事を報告されたら信じますが、
それ以外の兵が言ったところで、
見果てぬ場所に行きたいが為に、
嘘をついてるかもしれないので、
証拠として生かして、連れて行かなければならなかったからだと思います。
聖が二人組を殺したのは、スカーレットを守る為なのであまり疑問に思いませんでした。
シュトヘルの須藤は最初は
殺しに狼狽えてましたが、
自分達の身を守る為、戦う事ができる様になり、
殺しに来た相手を返り討ちにして、
残った相手に逃げろと警告し、
殺しに協力していたが仕方ないと言い聞かせてる人間は見逃すキャラになりました。
人を殺せる様になりましたが、殺さずに済むならそれでいいと考えてるキャラなので、
聖も少し変わっただけだと考えています。
大丈夫と言ったのも怪我と精神の強がりだと思っています。
キャラバンで貰った楽器を弓矢や防具と交換してたのも、スカーレットについて行くと決めたからだと思います。
あんな戦場では楽器はいずれ壊されてしまうので、それなら商人が持っていたほうが大事にしてくれると思いますし。
スカーレットが渋谷の景色を見たのは、
呪術の記憶が繋がる現象やドクターストレンジの
マルチバースを見たのだと思っています。
三丁目の夕日で未来世界の小説を読んで、
その場面が脳裏に浮かんだでもいいと思います。
叔父が雷に打たれる前、スカーレットが許したわけではないと言ったのは、
ハガレンのウィンリィを思い出しましたが、
スカーと違い、叔父はどうしようもない相手ですし、もう味方の側近も城も兵も失ったので、
門の場所は誰でも来れますし、
放っておいても何も出来ない
からかもしれません。
剣を振り上げられましたが、
雷を落とされなくてもスカーレットなら、
避けて気絶させることが出来ると思います。
別に復讐はやめても
無罪方面にするとはいってないので。
竜はスカーレットに
都合が良い存在と言われてますが、
竜はボルテマンドが空を見て隠れる様子から、
スカーレットが来る前から、罪人に雷を落としている様です。
叔父が懺悔を嘘だと明かさなければ、
復讐をやめたスカーレットを
殺そうとしなければ、
雷に打たれず済んだかもしれません。
またあのまま叔父を殺そうとすれば、
二人まとめて殺されたかもしれません。
それはそれとして土下座する鎧姿が、
甲虫とかカナブンの背中に見えました。
死者の国?と呼ばれた世界は、生死の淵を彷徨う存在が来る場所なのかそれとも夢だったのか分かりません。
聖が集中治療室にいる場面と無人の渋谷で歌だけが聞こえる描写があります。
あれは死にかけた聖が
聞いていたのかもしれません。
そして虚無になり本当に
死んだことになったのかも。
スカーレットが目を覚ました時、髪が短くなり、
手に傷を負っていましたが、髪は寝ている間に
誰かが切ったのかもしれませんし、手の傷も持っていたナイフか何かを苦しみにもがくあまりに握りしめて出来たかもしれません。
でもクリスマスキャロルみたいに、
あの旅があったからこそ、あんな晴々とした顔をする事が出来たのだと思っています。
聖をいらないと言う評価がありますが、
あんな世界で、
スカーレットを助ける選択が出来るのは、
平和な日本で、人を助ける手段も倫理観を
持った聖位だと思います。
あの世界に来たばかりだからかもしれませんが、
スカーレットの側にいる事を選んだから、
スカーレットが生き返れたのだと思います。
聖がいなかったら、側近に殺されていましたし、キャラバンで休むことや人と触れ合う事も出来ずにいたでしょう。
槍の兵隊達に捕まりそうになり、
スカーレットは逃げ延びた後、
裏切られた事と怪我をした事で、
もう嫌だと弱音を吐いていました。
聖は、例えスカーレットが、
キツイ言葉を言おうとも、
離れずに辛い時に一緒にいてくれたから、
信じる事が出来、
穏やかな面を取り戻し、
あの女の子が話しかけてくれて、
女王になったらやりたい事を聞いて、
あの考えが出来たのでしょう。
多分復讐の為に鍛錬はしても、
異性との関わりも青春もなかったと思います。
あの数日から数ヶ月の旅で、
今まで出来なかった女の子としての
経験が出来て良かったかもしれません。
パイレーツオブカリビアンで女性の足首を見た事を男が嬉しがっていた描写から、
時代によって場所は変わりますが、
普段見せない場所を見せるのは恥ずかしい事だと
分かります。
死者の国に来た時はボロボロのドレスを脱いで、堂々と皮鎧にきがえていましたが、
治療される時に肩周りの肌を見られるのを恥ずかしがっていました。
その頃から異性として意識したと思います。
王妃が急に老け込んで泣きながら去って行くシーン、アムレットが行きていた頃は、仏頂面でしたが、叔父と一緒にいる時に笑っていたので、
叔父の王妃が来る前にと言っていたり、
虚無になる寸前も名前を読んでいたので、
悪人でも二人は愛していると感じます。
ハムレットの事を知らずに見ましたが、
しらなくても楽しめました。
ただ最後の演説で、
人が集まりすぎで、国民全員が来ているの?
と感じました。
長くなりましたが、いい映画でした。
エンディングの果てしなきも、
スカーレットが聖に歌う曲に感じられます。
映像も綺麗で現世と地獄と天国がどれもよく表現されてました。
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