「いい映画だったと思います。」果てしなきスカーレット Melbyさんの映画レビュー(感想・評価)
いい映画だったと思います。
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先に、逃げなってしまうが、"細田守"さんの映画だから見に行ったわけではなく、FMラジオで、映画紹介を1週間ほど通して行っていたので"見に行きたい"と思って行きました。
冒頭の絶望を感じさせる荒野と空が荒海という気持ち悪い世界で、いきなり「なんだこれは」に陥ります。ストーリーはあまり複雑ではありませんが、大切な人を殺され、国が荒廃し、復讐だけで生きてきたスカーレットが徐々に変化していく。本当の幸せってなんだっけ、という心の奥底に圧縮していたものが"聖"と出会うことと、最愛の父親の言葉(の解釈)によって自ら答えを出したと見えました。一方"聖"は、自らの無抵抗主義、博愛主義からこの世界に送り込まれたのでは。自らの死を認めなかったのは、無抵抗主義の否定をしたくないから。でも、スカーレットを守るために命を懸けて命を奪う行為によって、彼も成長し正しく死ぬことができたと感じます。
いい映画だと思うのは、国語の授業にぴったりだと思うのです。中学生や高校生にこの映画を見させて感想文を書かせるとどのようなことを感じるのか。もしくは、テスト形式で、"このときのスカーレットの感じていたことは"、"渋谷のダンス"は、スカーレットのどのような願望の現われか、など良問がたくさんできそうです。批判で多く上がっている"渋谷のダンス"は、スカーレットの心情が変化していく場面を夢で見せたのだと思います。復讐に生きてきたなかで聖と出会い、復讐ではない人生があって、幸せに生きるとはこうだったんだろうなというスカーレットの儚い望みが渋谷のダンスの夢だと感じました。
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