「酷評されるほどでは…」果てしなきスカーレット はったさんの映画レビュー(感想・評価)
酷評されるほどでは…
悪い評価をされてるのを知りながらネタバレは見ずに見に行きました。
まるでマイナス500点ぐらいの評判ですが私的には35点ぐらい。
まず良かった点から。
映像はこれまでの作品でもそうですがとんでもなく綺麗で目を奪われます。芦田愛菜氏の演技は大半は上手いと思いましたが、泣き演技があまりキャラに合ってない??と思うことがありました。復讐に身を焼かれるのではなく相手も自分も許して他に幸せになれる道を探そうというメッセージ自体はとても素敵だと思います。
では残念な点。ツッコミどころがたくさんありすぎるので一部だけ。
・死後の世界がただただ砂漠で見る楽しさ、話が陰鬱かつ起伏が少なくストーリーの楽しさはない
→時かけやサマーウォーズのような爽やかさ、バケモノの子や竜とそばかすの姫のような異世界なワクワク感、は正直ありません。見た目上はただただ砂漠を旅しているだけです。
・相棒役の聖の設定と行動のブレに説得力がない
→不殺主義の聖でその行動はスカーレットにも大きな影響を与えますが、終盤で敵の幹部を殺してしまいます。そこで葛藤や何か彼の考えを変える流れがあるのかと思えば一切何もなし。スカーレットからも何もなし。聖が殺さなくても話進められただろうに意味もなく不殺主義を破ってしまったことに???となりました。
・ミュージカルにする意味があまり感じられなかった
→例の渋谷のシーンですね。復讐に囚われず別の環境別の時代に生きていたらどんな未来があったか?…の流れで希望や楽しさに満ち溢れたミュージカルシーンなので、描きたいことは非常によく理解できます。ただ唐突すぎるあまりシーンが浮いてしまっています。例えば「学校に通って友達と楽しく過ごすスカーレット」とか「聖とデートするスカーレット」とか「普通に結婚して子を成し幸せに過ごすスカーレット」とか…もっと自然に観客の心に訴える見せ方はできたんじゃないかなーと思いました。
ひどく酷評されているほど悪い映画ではないです。ただツッコミどころが多すぎて話に入り込めない人はきっと多いのではないでしょうか。
また時をかける少女やサマーウォーズのような映画を期待してます。
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