「111分じゃ足りない」果てしなきスカーレット 福島健太さんの映画レビュー(感想・評価)
111分じゃ足りない
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限られた上映時間の中で収まり切らずに話がよくわからない作品というのが、映画ではしばしばあるけれど、これも「なぜ?」が絶えない感じでした。
国民から慕われる、善政を敷く国王アムレットなのに、なぜ処刑されたのか?
王弟クローディアスが「王は敵国と通じている、裏切り者だ」と騒いだところで、王を守る忠誠心のある兵士達がいれば、裁判のいとまもなく即刻処刑なんてこと、できるわけがないと思います。
王妃の態度もの理由もわからないし、クローディアスが死者の国でも王として君臨していたことも分かりません。
兄王を謀殺した、対話よりも争いと殺戮を好む粗暴な人間が、人々を従えることのできる要素など、一体どこにあるのか?
死者の国で生前の王権が通用するとも思われないのに。
原作の文庫を読めば、良い話なのかもしれません。
でも、映画の内容に限定すると、謎だらけです。
それから、聖がキャラバンの人達と打ち解けて、踊る場面のキャラバンの人達とか、最後に女王になったスカーレットが国民の前で挨拶をしたときの国民とか、映画なのに静止画で線の書き込みも細かくない、まるで予算の少ないテレビアニメみたいで、映像として残念な感じがしました。
興行収入が低い滑り出しだった、低評価が多いと聞いていたけれど、「これはそうだろうな。と思いました
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