「この映画を脊髄反射の感情で批判する人達のほうが怖いわ」果てしなきスカーレット papepo23さんの映画レビュー(感想・評価)
この映画を脊髄反射の感情で批判する人達のほうが怖いわ
細田監督の新作なのでチケット予約してから、よせばいいのにいろんなサイトで評判をみたら購入をちょっと後悔しつつ劇場へ
低評価の影響なのか朝2番興行で約8割空席!(目視で)あまりの館内状況に凹みながら鑑賞そして感想
巷間言われるほど悪い脚本では無いし映像もきれいしスペクタクルやまぁまぁの感動もあるしの作品ではないかな
そりゃツッコミどころはあるし冗長なシーンもあるがどんな映画でもあるしね
何ゆえの先鋭的な批評が続くのかちょっと考えてみたが、観た人はきっとこう思う
えっまさか細田監督のいつもの脳天気なアニメではない!えっこれは重いしよくわからんわ
等と鑑賞脳が思考停止になってただ映像を追って見てるだけならあの超批判も頷くわ
予告編とか観てたら、これは王弟の兄王への謀殺と簒奪・民の圧政と近隣国への侵略のセットからの王女が叔父を討つ復讐お話
これは刺さる人と刺さらない人の2極化が発生するかな
刺さる人の母数が少なく満足しているのであまり声高に発信しないが刺さらない人には大声出して面白くないのでお金と時間を返せとなり難癖をつけ始める あとヒロインの声についても それは同意かな 歌はうまいが
持っていき様では日本人の好きな忠臣蔵チックか水戸黄門チックな展開(勧善懲悪)を皆期待するけど、全然思っているのと違うやんとなり皆さんが言う脚本が悪いという批判で出る
舞台が北欧だし陰鬱な雰囲気とギリシャ神話やシェークスピア劇のような悲劇的そして重いテーマが出てくると脊髄反射で感情のまま否定の方向に走るのでしょう
まぁ日本人にとってシェークスピアなんか熟読しませんよね(当家比)
この映画の悲劇の二重構造が見えないとぜんぜん面白く無いし最果ての門あたりのイベントでのスカーレットの躊躇が理解できないとヒロインが弱いとなるつまり台無しとなる
悪役弟の名前がクローディアス!この名前がハムレットに関連付けされているに気づけば
監督の意図がわかってあのよくわからなかった世界がパッとよく分かるようになる
二重の悲劇とは不死の国へ転移して叔父を討つ運命とそれから解放されたい自分の運命のせめぎ合いをハムレットの心境で聖と共にスカーレットは最果ての門へ進んでいく
聖はしがらみのない世界からの単なる外圧役 故にダンスシーンにつながる(要るかな?)
異世界なんでヒロインを助けるドラゴンもいます(謀殺された王様の化身かと思った)
監督が提示した今回の映画の世界観に合う合わない人はチャットGPTに言わせると
『批判的な人は“娯楽モード”で観ていることが多い
象徴劇・悲劇は、本来 “ゆっくり咀嚼する前提” で鑑賞するタイプの作品です。』
『ところが今の観客の多くは
展開が早い映画
分かりやすい伏線回収
勝者/敗者がハッキリする物語
主人公が論理的に勝つ話
こういった“娯楽の文法”に慣れています。』
『この映画の悲劇・寓話・神話的映画を理解できるかどうかは、鑑賞経験の積み重ねで決まるからです。
読み取れる人は、単にその土台がある。
読み取れない人は、そこに触れた経験が少ないだけ。
料理で例えると:
スパイス料理に慣れていない人に、
いきなり本場の重いカレーを出したようなもの。
辛すぎて「まずい!」となるが、それは舌の成熟度や文化圏の違いであって、「**舌」ではない。』
そうかな?リンゴとハチミツのカレーを好む人は決してスパイスカレーには出さないだろう
スパイスカレーを食べる人はリンゴとハチミツのカレーも食べるが
色々理由をつけてスパイスカレーを勧める人を批判すると思う
この映画のように (面白いのに)
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