「言われるほど悪くなかった・・・気がする」果てしなきスカーレット north-windさんの映画レビュー(感想・評価)
言われるほど悪くなかった・・・気がする
この作品、特に興味もなかったが、かなりの酷評と聞いて、あえて鑑賞
確かに見ていて恥ずかしくなる、あるいは寒気がしそうな演出がちりばめられているのだが・・・
画的なことを言えば、背景描写がリアルすぎて、目がチカチカしてくるのと、人物とのバランスが取れていたり、浮いていたりで、品質的にばらつきが多い印象。
また、ラストの画など、それまでの画に比べ、雑に感じたり(ラストこそ、もうちょっとビシッとした画が見たかった)。
演出も蛇足じゃないの?と思えるような・・・
気恥ずかしいセリフのオンパレードで、ダメ邦画の見本のようにも。
(ヒロインとモブのやり取りが、あまりに凡庸・・・児童会役員選挙かなと)
映像や音響は、リアルな戦争映画に転用できそうな気もするのだが、邦画で期待できないのが残念なところ?
声優陣は、エンドロールを見るとほとんど、実写で活躍する俳優のようだが、違和感はなかった(逆にアニメ声優にありがちなキャピキャピ声が苦手)。芦田愛菜も芦田愛菜に聞こえなかったし(個人的に阪急電車の女の子からアップデートされていないが)。猛々しいしゃべりぷりが、往年のナウシカ(島本須美)みたいで良かったかも。
中世のデンマーク女と現代らしい日本の男が出会うとは、なにか、形を変えた「君の名は」のようにも思えるが、正直「よく分からん」世界観で、ここも落ち着かないところ。
おまけにヒロインも現代に出てくるんかい!
ただ、男の役どころは、「衛生兵」として必要だったんだなと・・・
この昔のデンマーク人と日本人は、何語で話していたのだろうか、気になるところだが、ファンタジーなので、そこは触れないように?
細田守作品の絵面は、そんなに好きではなかったが(実際、「時かけ」と「おおかみこども」しか見ていない)、この作品の絵面は、まぁまぁ見られた(キャラクターのデザインが良くなった)。
感動的なお話にしたかったようだが、「見ているこっちが恥ずかしくなる感」は否めない。
劇中の歌やダンスも尺を取りすぎな気もするし・・・・
暇があれば、もう1回くらいは観てもいいかも・・・
(こっぱずかしい演出には目をつむって)
12/3 2回目を鑑賞 深夜と言うことで?観客はいなかった。
理詰めで考えずに、映像と音響を楽しめばいい気はする。
この映像、音響技術で「戦艦大和ノ最期」など、やれたらね・・・と心底思う。
最期は不覚にも泣きそうになった。
パンフレットもとりあえず買った。
追記2025.12.6
酷評されつくしているので(?)個人的に良かったところ
・単純にヒロインが可愛い(特に戦士姿での)。細田作品のそれまでのキャラデザが、そんなに好きじゃなかったので、ほとんど見ていないが、今作のキャラデザは見ても損はないと感じた。また、時々エロイ感じに見えるのがポイント?ただ、お姫様モードは、細田作品の面影を感じる描写。
・声優陣に違和感がなかった(専業の声優じゃないからNGとか、意味分からん)
「ヒロインが下手」な意見もあり、(映画を見た後で見た)予告では、確かにそんな風にも聞こえるが、何の先入観もなく、いきなりスクリーンで見た限りでは、むしろ良かったように思う。拙い感じに聞こえる場面があるとしても、19~20の女子が完璧にしゃべっていたら、それはそれでリアリティがないように思うのだが。
・風景描写がリアル(すぎな面も)。火山噴火やマグマの流れるシーンなど、実写映像と思えるほど。「ゴジラ-1.0」より空間の奥行きが広い感じにも見える(ゴジラは日本の風景なのでちょうど良かったのかもしれないが)。
・案外?歌が良さげ。初見はちょっと気恥ずかしい感じもしたが、2回目はそうでもなく、ラストの芦田愛菜が歌う曲を含めて、ちょっとハマりそう・・・
早期に打ち切り必至の様相なので、もう1回くらい見ても良いかも(映像作品なので、映像と音響を楽しんでもバチは当たらないはず)。
12/10 3回目鑑賞
物語的にちょっと・・・な部分もあるので、評価4にはしづらいが、今年の中では一番鑑賞回数が多くなったような。
細田作品、そもそも興味をそそらなかったが、本作が一番好きになったと言っておきましょう(変態扱いされそうだが・・・波長の合う作品だった)。
その他気になった点
・ヒロインが言う「いい子ちゃん」・・・もろ、昭和オヤジの言い回し
・坊主頭の男を見て「僧侶なら寺に行け」・・・それはもう、デンマーク人じゃなくて日本人の感覚じゃないのか
・袖を切られて「恥ずかしい」・・・生きるか死ぬかの時にそんなこと言うか?と思うが、昭和オヤジ的に「監督、よくやった」(女性から顰蹙買いそう)。
・デンマーク人と日本人が普通に会話して意思疎通を図れている時点で、狂った設定。議論するのも野暮なんじゃないかと・・・
・結局、扉はどうなったんだっけ(丸太と鎖はどこ行った)?
・今作のキャラデザなら、グリムの(子供向けじゃない)ラプンツェルとかを見てみたい気もする。酷評にめげず、頑張ってほしい。
2025.12.20
4DXを含めて6回目を鑑賞
相変わらず観客は少ない。
色紙目当てで行っているわけではないが、未来のミライ、果てスカをゲット。
まだ打ち切りにならないようなので、週1くらいで観ている感じ。
4DXは落ち着いて見ていられず、2回目はない感じ(観客は全くいなかった、良い体験?)。
個人的にはDVDも出れば買ってしまおうか、と言う勢いだが、スクリーンで観られるうちはスクリーンで観たいところ。
映像しか褒めるところがないと言うが、映画が映像作品である以上、映像が良ければ及第点じゃないの?とも思ったり。
ゴミと言えば、YUKIKAZEのほうが酷かった(果てスカも褒めていない言い方になるが)。
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