劇場公開日 2025年11月21日

「わかりにくい設定、唐突な展開、映像の美しさ」果てしなきスカーレット kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 わかりにくい設定、唐突な展開、映像の美しさ

2025年11月26日
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鑑賞方法:映画館

細田守はものすごく好きな監督というわけではないが、観ている作品もちょいちょいあるという程度の位置づけ。最近の細田作品は批判されがちだし、本作も若干批判されていることを承知で鑑賞。
冒頭で、主人公のスカーレットがさまよっているのが死者の国であることが判明する(というか予告編見たらわかるんだけどね)。でも死者の国と現世の違いがわかりづらい。死者の国で死ぬと「虚無」になるという設定がなんだそりゃ?という気持ちになる。死してなお死の恐怖にさらされないといけないのかと。日本人の青年・聖が人を殺さないよう努力し、看護師のスキルを活かして死者の国で出会う人たちをケアしていくのだが、そんな姿を見ていると死者の国って何?という感覚に陥る。
殺そうとしない聖を、甘チャン扱いするスカーレット。そりゃ時代が違うもの、仕方がないと思うっていたが、いつの間にか聖が平気で殺しを行うようになっていた。命の大切さを訴える映画だと思っていたのに。いや、基本的には命の大切さや生きることの意味を訴える映画なんだと思う。でも、それを強く訴えようとするセリフがちょっぴり説教臭かった。
唐突すぎる渋谷でのダンスシーンなんかは、どうして入れたんだろうと思うレベル。でも、このシーンをはじめ映像はとても綺麗だった。さらに園村健介さんを起用したスタントアクションはやはりよかった。でも、それだけでは面白くはならない。細田守ファンの感じた失望には及ばないとは思うが、若干物足りないなと感じた映画だった。

kenshuchu
uzさんのコメント
2025年11月28日

敵の数は減らしていいから、人を殺めてしまった聖の苦悩は入れるべきでしたよね。
そこから立ち直るのにスカーレットを絡ませれば、恋愛要素にも少しは説得力も出たでしょうに…

uz
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