劇場公開日 2025年11月21日

「普通に勧められますよ。気になる人は足を運んで後悔しないかと。ぜひ。」果てしなきスカーレット 894mtoさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0 普通に勧められますよ。気になる人は足を運んで後悔しないかと。ぜひ。

2025年11月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

ドキドキ

細田監督の作品って必ずどこかに見所があるので、今回もチャレンジに期待していたのです。そうしたら酷評の嵐とSNSで話題になっていて、どうしたんだろう?と思って見に行ってきたんですが。
全然、悪くなかったです。
むしろ良いです。とても。
テーマは良く理解できます。
子供にも大人にも見て欲しい、色々な比喩がこもったおとぎ話です。
そして、映像でも音でも、声の演技でも、とても楽しめます。
今の時代にぴったりだし、よくこの作品を作ってくれたなと。
説教くさいとかそういうことも全然なかったです。

(以下は見た人向け、ネタバレというほどではないので書きますが)
スカーレットやその周辺を、日本から遠い国、過去でも現在でもいいですが、解決不能な紛争状態になっている地域などに置き換えて見ればわかりやすいというか。
いやこれどうするんだよ(英国最悪とか中国よ..など)とか、もしそんな状況の中に自分がいたらどうなってしまうんだろう.. 逃れようがなさすぎて聞くだに辛い...などとはニュースを見たり、史実に触れたりすると遠目ながらも感じるわけで。
だから視聴者の手元にテーマを引きつけるために聖という現代日本の人物を入れ込んだのだと思います。
そして、そこにもしっかりと毒があって...
全体に、このおとぎ話が、日常日本で暮らす現代に結びつくようにできていると思います。というか、モチーフになっているシェイクスピア作品はやっぱり本当に偉大な古典なのだなと改めて感じさせられる話でもあります。
そんなに大きな話ではなくちょっとした日常においても、何らかの事情で負の感情が強まってしまった時に、その感情に身を任せると大体ろくでもないことになりますから、どう一歩離れるのかっていうのは誰でも持っている課題だと思いますが、そこに落ちてくる映画なんじゃないかなと。
実際そういう所から起きる大小の事件は日常茶飯事ですし、実体のないような負の感情がSNSで膨らんでしまったり、みたいなケースもよく目にする訳で。
そうした憎しみという感情に対する、一つのおとぎ話だったんだと思います。
素敵だし、このチャレンジに対して自分としてはスタンディングオベーションです。

コメントする
894mto
PR U-NEXTなら
映画チケットがいつでも1,500円!

詳細は遷移先をご確認ください。