「素晴らしかった。」果てしなきスカーレット chazさんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしかった。
クリックして本文を読む
映像はもちろん、ストーリーの重厚さがたまりません。ハムレットを下敷きとした本歌取りともとれますが、救いようのない悲劇に終わってしまった原作に対して、もしかしたら彼にもこんな結末が許されたのかもしれないと思うと、救われます。「許せ」が本作のテーマワードかと思いますが、安易に「敵を許せ」「全てを許せ」などと言うのではなく、「自分を許せ」というのが、何とも言えず心に刺さりました。酷評もありますが、今までの細田監督と同じテイストを期待して見に行った方が勝手に裏切られたと思ってしまった反動ではないかな。この映画は彼の新しい試みなのだから、自分勝手に押しつけたイメージと違うからと言って非難するのもあまりにも幼稚ではないかな。まだ観ていない方、是非ご自分の目で確かめてみてください。確かに、雰囲気は暗鬱だし、否応なく深く考えさせられます。台詞回しに敢えてシェークスピア演劇の構造を持ち込んでいるところも観る人を選ぶ映画だとは思います。が、後の日に何度も意識の底から浮かび上がる大切な時間を持てるのではないでしょうか。
コメントする
おつろくさんのコメント
2025年11月26日
共感ありがとうございます!
自分は細田守教の信者なので、どんな作品でもありがたく鑑賞しますが、教祖が前作の「竜とそばかすの姫」から、エンタメから重いテーマの作品に方向転換したので、面白さを追求する人たちが離れて行ったんでしょうね。
ベネチア国際映画祭では大絶賛で、世界各国での上映も決まっているので、国際的な評価を受けた後でのアンチ派の手のひら返しが今から楽しみです。
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。

