劇場公開日 2025年11月21日

「細田守という人が恐ろしい」果てしなきスカーレット 夜明さんさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0 細田守という人が恐ろしい

2025年11月24日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

内容に関してはもう皆と同じような感想になるので割愛します。

それより根本的に指摘したいことがあるのです。

そもそ作品において、脚本の出来が悪いというのは大いにマイナスになります。

漫画や映像作品というのは最悪絵は下手でも話が面白いことの方が大事。

話が面白くないと絵が良くても見てられないからです。

漫画の編集者さんは大前提としているところですね。

上映中のアニメ「トリツカレ男」はキャラデザに癖があるものの、内容の面白さで圧倒的高評価を得ているのが証拠ですね。

奥寺佐渡子さんに頼らず、宮崎さんみたく脚本まで自分の作品にしたいという姿勢はいいのですが、細田さんは物語の基礎が出来てないのではないでしょうか。

テーマやコンセプトを思いついたらプロットで大筋を作る。ここまでは多分出来てるのでしょうが、いつも設定の裏付けとキャラクターの作りが甘いです。

例えば今回のだと、時代の関係なくなる死者の世界なのに、大半が中世の人間だったり、見た渡す限りの荒野なのに水と食料が普通にあったり、馬はわかるにしても(死亡時に一緒に来たのかも?)ドラゴンはなんなのでしょうか?異世界とも繋がってるの?などなど挙げればキリがない。
「よりによって看護師の俺が」って男のセリフ一言にすらちょっとリサーチ不足なのかなと感じます。

簡単に言えば、とにかく雑。
テーマを掲げてもそれに対する思想が薄い。

芸術の界隈にいる人間ならわかると思いますが、本人の思想や魂的なのは1枚絵ですら現れます。

新海さんや庵野さんとかと比べるととにかく薄っぺらいのです。

脚本を指摘された「未来のミライ」から反省もせずに3作連続駄作を作って、本質どころか前提にすら気づいてない(多分)彼の映像作家としての精神を疑います。

私にはそれが恐ろしく感じました。

夜明さん
PR U-NEXTなら
映画チケットがいつでも1,500円!

詳細は遷移先をご確認ください。