「果てしない愚痴です。ごめんなさい。」果てしなきスカーレット かぼさんの映画レビュー(感想・評価)
果てしない愚痴です。ごめんなさい。
ポスターと予告編に惹かれて、ちょっと楽しみにしてた。
『時をかける少女』『サマーウォーズ』の細田守だし、
『竜とそばかすの姫』も色々言われてたけど、MILLENNIUM PARADEの曲も聞けたし満足してた。
本作公開後の評判を知らなかったので、
公開2日目で174席に自分を入れても4〜5人なのが、
ちょっとショックだった。
確かにあまりに宣伝も見ないけど、
オリジナルアニメってそんなに訴求力を失ったのか?って上映前に少し凹んだ。
そして観た。
正直に言って全く感情移入出来なかった。
セリフとキャラクターに一体感が感じれない。
それは決して演者のせいではなく、
セリフ自体が書き文字の様だったと思う。
映像自体もキャラクターと背景が馴染んでない様に感じたし、
死と生の狭間の世界観も、
虚無と死の違いと恐れも感じれなかった。
映像的快楽もないし、感情の解放も無かった。
まるでAIが作った作品の様だった。
キーワードは「許せ」
憎しみの連鎖を断ち切る為に、復讐の相手ではなく、
復讐心に捉われた自分自身をまず許せと、
父の遺言の真意に気づいたスカーレットが、
争いの無い世界を目指し民衆の前に立ち話す。
そのシーンで怖くなった。
民衆に語りかけ心を掴む内容は父と何も変わってない。
変わったのは復讐心を捨てたスカーレットだけ。
それ自体は良き王道として間違ってない。
でもそれは争いの無い世界に繋がるのか?
復讐心に捉われた自分自身を許して、
自分らしく生きると争いは無くなるのか?
父が生んだとも言える叔父の嫉妬心は?
父への不満から裏切った母の心は?
許す事でそれらは消えるのか?
そもそも聖の自己犠牲は争いのある世界だから起こった事なのか?
聖は狭間の世界で自己犠牲だけではなく、相手を倒す事を得たかったのか?
それを得たが為に、虚無に還るのか?
何もかも宙ぶらりんだと思う。
メッセージがある様で何も言えてない様に思う。
許すという行為を完全に出来ないから、
全てを飲み込めなくて争いは起きるのであって、
だから人だとも言える。
もし人では無いナニカに成ろうとするのならば、
それを描写しないと。
完全なる許しを与える存在を。
ただそれは既存の宗教となんら変わりない。
復讐心も嫉妬も不満も、
喜びも悲しみも、
愛も憎しみも、
心の一部だから人であるとも言えるし、
許す行為で全てを飲み込めないからこそ、
人じゃないかと。
そんな人でも価値はある
って言って欲しかったんだけどなあ〜
観てすぐ勢いで書きました。
声優陣は豪華だし芦田愛菜と岡田将生は好きなので
星はつけました。
失礼しました。
私も「時をかける少女」は大好きです。「サマーウォーズ」もかなり好きです。「竜とそばかすの少女」の映像(?!)も結構好きでした。
この映画もスカーレットの姿に惹かれました。
評価で5をつけたら自分が評価で1をつけた人のレビューに共感するのも妙なものですが、読んでいて素直に共感です。
共感どうもありがとうございます。
正直なレビューですね。
確かにクエスチョン(ハテナ)が多い作品でした。私は、自分なりに考察して『ハテナなきスカーレット』を目指しています。
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