「果てしなき彼女の行く末」果てしなきスカーレット　とけさんの映画レビュー（感想・評価）

同監督の作品は『龍とそばかすの姫』『サマーウォーズ』のみ履修済み。
特に前者がとても好きだったので気になって視聴。
結論から言うとこれらを期待して見に行くとちょっと首を傾げることになるかもしれない。
面白くはあった。
けど絶賛するにはちょっと……というのが正直な感想。

まず、良かった所。
CGがかなり良かったので映像的な迫力は間違いなくあったので見応えはあった。それに所々の細かい伏線が散りばめられて回収されていく感じはいいと思う。
最後のあたりのスカーレットに生きたいと声に出すことを望んだところは観ていて涙が出てきた。これだけでも見る価値はあると思う。

そして微妙だった所。
世界観そのものがかなり難解というか抽象的で、解釈が難しく、よく言えば考察のしがいがある。悪く言えばよく分からんと投げたくなる。何度かどういうこと？と首を傾げたくなることがあった。
作品のテーマもなんというかとっ散らかっている印象。ラストは平和を願い、その為に民と共に諦めずに道を探すスカーレットの姿があったが、作品の中では繰り返し愛とは、生きるとは、人間とはを繰り返し、更に物語の主軸として復讐の是非がある。……うん、全部大事だけど、これ一つの作品で語るには無理があると思う。

総じてつまらない訳ではないけどそこまで手放しで絶賛は無理というのが自分の結論でした。

あ。あとジャンプスケアシーンが少しあったからそれが苦手な人もいるかも。