「赦し」果てしなきスカーレット ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
赦し
細田監督が何を描きたかったかはさておき、
虚心坦懐に作品を観た結果、
「赦す」ことで「争い」をなくしていきたいとのメッセージを
主人公スカーレットの心境の変化から私は受け取った。
舞台は死者の世界と
生者の世界(主にスカーレットのいるデンマーク)であり、
主として死者の世界を舞台に描かれている。
そこでスカーレットが聖と出会い、
様々な場面を通して、彼女の心の有り様が変化していくの
だが、極めつけはラスト近くの殺された父親王との対話。
この直前までスカーレットは赦しか復讐かで激しく葛藤
するが、父親と対話することで赦しに振り切れたのだ。
ここが非常に胸を打った。
胸を打つのは、聖がスカーレットに「側にいる」と告げ
泣いているスカーレットに「泣くな」と言うシーンと
ラスト近くの聖との別れのシーン。
私は猛烈に涙が出てしまった。そのくらい好きなシーン。
涙は出ないが、聖に治療されているスカーレットが
聖に「恥ずかしい」と顔を赤らめながら言うシーンも
お気に入り。
それにしても、死者の世界と生者の世界で
絵が違うのには驚いた。
敢えてのことだと思うが、私は興醒めしてしまった。
そのくらいギャップが激しく、死者の世界のトーン(3DCG)で
統一してくれたほうが嬉しかった。
スカーレットのアクションスタントを伊澤彩織さんが
やっているため、非常に見応えがある。
アクション監督の園村健介さんにより素晴らしい
クオリティになったのだと思う。
様々な評価をされている作品だが、
私は好きだ。
どうか様々な意見に左右されず、ご自身の目で
鑑賞いただき、感想を述べていただけたらと思う。
共感ありがとうございます!
>それにしても、死者の世界と生者の世界で絵が違うのには驚いた。
確かにそこは気になりますよね。前作の「竜とそばかすの姫」でも電脳空間の表現は眩いフル3Dアニメで、現実の世界はわりと平面的に描かれていました。ひでちゃぴんさんはご覧になったか判りませんが、エヴァンゲリオンでも同じ手法がとられていて、監督からすると「主題」の部分には思いきり力を注いで、それ以外の部分は手抜きと誤解されるぐらい差を付けていますね。
予告ではチラ見でしたが、スカーレットの戦闘シーンは本当に迫力があって、まさに手に汗握る名シーンでした。年末にかけて観に行く予定の映画が目白押しなのですが、せめてもう一回観に行こうと考えています。
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