「シェークスピアの「ハムレット」をオマージュした細田守監督のオリジナル作品。中世の文学をCGアニメで「魅せる」手腕は、もっと評価されても良いと思う。」果てしなきスカーレット おつろくさんの映画レビュー(感想・評価)
シェークスピアの「ハムレット」をオマージュした細田守監督のオリジナル作品。中世の文学をCGアニメで「魅せる」手腕は、もっと評価されても良いと思う。
現在の日本で、オリジナルの大作劇場版アニメ作品を制作する事の出来る監督は、庵野秀明、新海誠、細田守の三人だと思います。特に細田守監督の、前作「竜とそばかすの姫」で顕著だった、現実世界と電脳世界を融合させた表現が自分は好きで、その部分を難しく感じてしまう人がアンチコメントを付けていると思います。
前作では感動して3回も観に行ったのに、比較的著名な映画評論家までも低評価を付けていたのが残念でなりませんでした。細田監督は3年に一度のペースでコンスタントに作品を発表していたので昨年はワクワクして待っていましたが、前作で酷評されたことをバネに新作に取り組んでいる様子で、去年の公開は叶いませんでした。
私見ですが、細田監督の表現した「死者の国」は現在の世界感を現わしていると考えます。色々な人種が暮らしていますし、食事もしているし歌や踊りも楽しんでいます。一方盗賊の存在や命の取り合いもあって、ここで本当に死ぬと「虚無」になって形が保てなくなる。つまり死者の国(今の世界)の人々は「生死の境を彷徨っている」という比喩だと思うのです。
スカーレットを死者の国に追いやったクローディアスも死者の国にいるという事が判り、死者の国から脱出するための出口「見果てぬ場所」を独占するために城壁を作って立て籠っている状態。これに反旗を翻して死者の国の住民が城壁を打ち壊します。これは野蛮な大国や世界の富を独占している一部の財閥の比喩です。
亡き父アムレットの最期の叫びを聞いていた、ヴォルティマンドとコーネリウスから、アムレットは「赦せ」と言っていたことを知ったスカーレットは、見果てぬ場所で悔いているクローディアスを赦す事にしますが、クローディアスは手のひらを返してスカーレットを手にかけようとします。この部分は理由の如何に関わらず世界中で起きている紛争の比喩になると思います。
ここで天空に巨大な龍が現れて、落雷によりクローディアスは絶命しますが、これは天罰というか「人知の及ばない何かしらの抗えない力(天災など)」に遭遇したと推測しました。結果、大勢の人の中で唯一生きているのがスカーレットだと謎の老婆に指摘され、スカーレットは息を吹き返します。
女王となったスカーレットは民衆を前に、死んだ王と違い自分は隣国と諍いは起こさず、国民が豊かに暮らせる政を約束します。これは大衆が望んでいる政治を司る者こそ、本当に「生きている」存在になれるという比喩だと思いました。
追伸 「俺ではない炎上」で見事なキレ芸を演じた芦田愛菜は、この作品でも見事なキレ芸を披露しました。主題歌も彼女が歌っていて、学業をこなしながら多彩に演技の幅を拡げていく芦田愛菜から目が離せません。
おつろくさん、コメントどうもありがとうございます。
世界中が待望する細田守監督作品、本作は壮大なスケール感でした。渋谷&日本人アピールも欠かさなかったところが、日本人として嬉しいです。
小説では継母の他、医療知識についての情報が多いですね。
サウンドトラックがまだ発売されてなくて待ち遠しいです。
共感&コメントありがとうございます。
私には難し過ぎました‼︎
ただ一つだけお聞きしたいのは、
あの日本人の聖は何故出現したのでしょうか⁇また何故医者では無く看護師なのですか⁇
コメントありがとうございます。
今作、芦田愛菜ちゃんや役所さん効果でなんとかなるのかな?
バンバン宣伝うってやっとこ採算合わせようとしている感が否めないなと思ってしまいました。
グッツも必死で売ろうと頑張っているけれど伸び悩みかなと見えました。次作に期待します。
こんにちは!
竜とそばかす、スズメの戸締まりと観てますが両作品ともマナー悪い方が近くにいてストーリーはほぼ覚えてませんがイラっとして観たのだけは覚えてます(笑)
本作は酷評されるほど悪い作品ではないと思いますが、ん~何だろ…言葉に書くのが難しいです(笑)
共感、コメントありがとうございます。
まるで感じ方が違うのですが、寛容なコメントと信者と言われてるレビューは参考になりました。
合う、合わない含め感じ方はその人の知識、経験、その他も含めた価値観に左右されると思いますので、違った意見であっても尊重したいと思っています。
引き続きよろしくお願いします。
★共感&コメントありがとうございます。
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「赦し」の物語として、何かの機会に思い出される作品ですね。多くの人の記憶に残る作品として評価されることを期待しています。
共感、コメント有難うございます!
私も前作は大好きで、特にあの素晴らしい音楽、歌唱がとても心に沁みました。円盤を待てずにサントラを買って感動を反芻していたことを今、思い出しました(笑)。
今作で提示された重いテーマ、憎しみとか赦しとか、国家観とか・・・そもそも容易に回答できないのは認知しつつも、作品内で提示された答えでは私には「何か足りない」感じでしたね。価値観が異なる海外では受け入れられるかもしれませんが。
コメント共感ありがとうございます。
現代から迷い込んできた聖がキーになっていると思いました。
聖の言葉ひとつ一つがメッセージの様に思いました。
父の"赦せ"の意味合いも。
コメントありがとうございます
今作はだいぶメッセージ性の強い内容だと感じました。
細田守という名前があるから、そこそこ自由がきくというか。
好みの問題で自分にはちょっと壮大すぎましたが、もう一度観たらまた印象変わるかなとも思います。
「死者の国」は現在の世界観を現している、との言葉、納得しながら読ませていただきました。「なるほどなあ」という感じです。
エヴァンゲリオンは全く知らないので、よくわかりませんが、「聖は不要」というのは、自分としては当てはまりませんでした。私にとっては、聖あってのこの物語でした。
おはようございます。
とても響いた作品に、すみません。
結論は喧嘩をやめて世界平和を目指そう・・・
って聞こえたのですが、世界は全く良くならずで
虚しいものを感じてしまいました。
理想論の弱さですね。
世界各国で上映が決まってると話してました。
国体のお客さんがかなり少なくて心配になりますね。
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