劇場公開日 2025年11月21日

「【”赦し。そして恩讐の彼方でスカーレット王女が悟った、崇高なる事。”今作は細田監督の”民を想い、争いの無き世に。”と言う強きメッセージを鮮やかな色彩によるアニメで描き出したファンタジー作品である。】」果てしなきスカーレット NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 【”赦し。そして恩讐の彼方でスカーレット王女が悟った、崇高なる事。”今作は細田監督の”民を想い、争いの無き世に。”と言う強きメッセージを鮮やかな色彩によるアニメで描き出したファンタジー作品である。】

2025年11月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

■王である父を、叔父の企みにより処刑されたスカーレットは、幸せだった日々から一転し復讐を果たすために剣の技を磨くも、一枚上手の叔父に毒を盛られ、死者の国へと降り立つ。そこで、看護師の日本人青年、聖に逢い共に旅をする事になる。
 叔父も死者の国に居る事を知ったスカーレットは、復讐を果たすべく叔父を追うのであった。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・今作を観れば、細田監督が争いの絶えない世界の状況を憂い、今までの路線から大きしシフトチェンジし、今作を製作した事が一目瞭然で分かる。

・今作では、劇中でも台詞で出るが、”死とは何か、生きるとは何か、愛とは何か”を雄弁に物語っている。又、権力欲の醜さの象徴としてスカーレットの叔父が設定されている。

・最初は”自分は生きている”と言っていた聖の存在や、叔父が何故に死者の世界に居たのかなども、最後半に明かされる。二人は、全く正反対の理由で死者の世界に居るのである。

<人間は憎しみあっても、それを続ければ現況下のイスラエルとパレスチナ、ロシアとウクライナの関係の如く負の連鎖が続くだけである。
 細田監督はその解決策として、キリスト教の”赦し”と言う概念を入れる事で(勝手な解釈であるが、故に舞台と登場人物の造形をロシアとウクライナ、パレスチナをイメージさせる異国にしたのであろうと思うのである。)その負の連鎖を断ち切ることを、強いメッセージとして描いたのだろうと思った作品である。
 又、今作の水彩画の様な、鮮やかな色彩をベースとしたアニメーションが、その想いに彩りを添えている点も今作に魅力を与えている作品であると思う。>

NOBU
おつろくさんのコメント
2025年11月22日

共感ありがとうございます!

赦しがメインテーマだと思うのですが、解りやすく現代に当てはめるとイスラエルとパレスチナの戦争状態があげられます。元々この状態を作ったのはイギリスの「三枚舌外交」が原因ですが、それも含めて過去の愚行を赦すことで世界を平和な状態で纏めたいというメッセージを映像化したのだと考えています。

おつろく
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