ドールハウスのレビュー・感想・評価
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世界へ羽ばたけJホラー😱 〜ミステリーとコメディを添えて〜
人形もぬいぐるみもホラーも苦手🤫
ミステリー系の映画もあまり好みではない。
では、なぜ本作を観たのか?
理由はただひとつ。
長澤まさみさんとアヤちゃん人形のポスタービジュアルが、あまりに美しすぎたから🤩
それだけです、ほんとに。
でもやっぱり怖そうだから、予告編も観なかった。
一応「ドールミステリー」っていう言葉だけを信じて挑みました…。
そして鑑賞後の感想。
はい、騙されました〜😤
まず第一に申し上げたいのは、これは「ミステリと言う勿れ」です。
完全にホラー映画ですので、苦手な方はお気をつけください。
序盤からスピード感のある展開で、あれよあれよと“ドールハウス”の世界へ。
やっぱり、日本人形にハズレなし🥶(もちろん褒め言葉です)。
黒髪のおかっぱ人形は、もう普通の感覚で「可愛い」とは言えません。
黒髪おかっぱ以外の人形たちも、愛らしいぬいぐるみさえも、なぜかトラウマ級。
目がパチクリする人形とは、もう二度と目を合わせられないかも🥶
でも、私にとって救いだったのは、随所に散りばめられたコメディ要素(に感じたツッコミどころ)の数々🙄
たとえば、忠彦(瀬戸康史さん)が家に帰ってきて、椅子に座ったアヤ人形を見つけたシーン。
あれ、完全に“ずっこけ”コメディで合ってますよね?🤫受け入れ方のテンポが、どう見てもお笑いレベルでした(笑)
そして、刑事の山本(安田顕さん)や、神主の神田(田中哲司さん)も…ちょいちょいコメでしたよね?🤫
特に神田。やっと出てきた救世主かと思ったら、まさかのポンコツ感が逆に愛しい。
ガチホラーになりすぎず、ちょっと笑わせてくれる“余白”が、ホラー苦手な私にはむしろ救いでした。
これは矢口史靖監督の、コメディ作品で鍛えたバランス感覚のなせる業だと思います👏
(「ウォーターボーイズ」や「スウィングガールズ」の監督さんです🙃)
そしてそして、
この映画は“人形ホラー”&“ちょいコメ”なだけでなく、
宣伝通り、ミステリー要素もちゃんと存在する。
最後の最後まで目の離せない展開は、まるでジェットコースターに乗っているようなゾクゾクとソワソワの連続でした🎢
タイトルを「人形の家」ではなく「ドールハウス」としたのも、はじめから世界展開を視野に入れていたからなのかしら?🌏
日本ならではの和製ホラーが、また世界を揺るがす予感🤫ラストの展開からして、続編もあるのでは?と期待しちゃう終わり方。エンドロールのずっと真夜中でいいのに。の主題歌「形」もピッタリで余韻に浸りました。
次はきっと騙されないつもりです😤
でも続編があったら、きっと観ちゃうんだろうな🫣
ずっと泣いてた。。
5歳の娘・芽衣を事故で亡くした鈴木佳恵と看護師の夫・忠彦。悲しみに暮れる日々を過ごしていた佳恵は、骨董市で芽衣に似たかわいらしい人形を見つけて購入し、我が子のように愛情を注ぐことで元気を取り戻していく。(当サイト作品情報より)
またしても娘案件。
「実生活では決してあってはならない」ことだが、子供がつらい目にあう映画は、もちろんやめときゃよかった、な作品もあるが、「感情移入」のみならず、自身の長らく仕込まれていた「一人でいたい」感情ともども、「映画」として楽しむようにしている。
「ドールハウス」
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タイトルがね、「人形の家」とすると、そこに人形がある、ということではなく、「人形『の』家」ともとれるので、これは暗示。が、この字面はちょっと安っぽくて、難しいね。
冒頭の、本人は「本人なりの予防」を打って、ちょいと買い物に出かけたがための悲劇。そのヤバさとまさみの「洗濯機視点の」絶叫シーンが正直、お笑いなのか、見せない工夫だったのかは、分からないが、オレは気持ちのバランスがとれなくてマイナス。でも全編通してここだけ浮いてる気もする。
しかし、まさみの髪形、紙袋、ルンバ、冷蔵庫、ドラム式と縦型、人形のまさみ似の顔への変化、「私の人形は良い人形」、そして牛乳など小道具の使い方は非常に素晴らしく、何度も「うん、うん」、「うめえなあ」とすっかり魅了された。人形繋がり、というわけかどうかはともかく、定番の見せ場を上手く見せるジェームズ・ワンの演出を思わせる。同じくワンっぽい音使いも楽しい。
スピルバーグの「A.I.」('02)オズメント君が「子供らしく」優しいお母さんを求めたら、みたいな話なんだが、もう少しひねりしてあって、まさみの出生や、長女の魂、次女の背中のひっかき傷とまさみのストレスなど、なかなか思いを巡らせる作りが、大きな余韻を残す。
ただし、その余韻とは別に、もう少し突っ込んでほしかったところもある。瀬戸の描写のほうで、勤務体制や決して高くないであろう収入(お母さんのおうちはイイけれど)、子育てへの向き合い方。事故後の引っ越し。(は省略してもイイかな)
まさみと瀬戸のラストの姿は逆に「ハッピーエンド」にも見えるバランスが「娯楽映画」として、素晴らしい。風吹と田中は「すれ違う」が、次女は「見えている」ところなんかは、思わず「上手い!!」と声に出してしまった。
ただただオレは、まさみが人形を買ってきて、抱きしめるところからもう泣けてなけて仕方なかった。
追記
エスカレーターの下。あれは危ないって。
ミステリー映画と言う勿れ? ど真ん中人形ホラー
呪詛返しの貼られた箱に入った古い人形がヤバいのは常識ですよね(震え声)。
ああそれなのに、いくらテンパってるからといってゴミに出したら駄目だよ長澤まさみ! お焚き上げのチラシもらってたでしょうが!
あんな箱に入ってて、髪や爪が伸びてた時点で特級呪物でしょ、人間の髪を使ってるから伸びるってさとか言って呑気かよ瀬戸康史!
よく出来たアヤちゃん人形の怖さゆえ、ホラー映画にありがちな登場人物のある種の鈍臭さに、いつもより余裕のないツッコミを入れてしまう私なのだった。
予告映像を何となく見ただけでリサーチなしで臨んだせいか、初っ端からの激重展開にちょっと怯んだ。
自分の不行き届きで娘を亡くした母佳恵の苦しみ(小さな子を持つお母さん大変だね……)からお焚き上げチラシが結んだアヤ人形との出会い、次の子供が生まれて人形が放置されるまではあっという間に話が進む。予告の印象で、母親が人形を可愛がる過程での不気味な話がメインかと思っていたがそうではない。
そこから後は……人形が、人形が動いてるううう! 登場人物の正常性バイアスが順番に解けてゆくのをヤキモキしながら見守るという定番展開。
解決ルートのブラフで出てくる生臭坊主今野。今野!(おかみさん口調で) こいつ死にそう……ほら死んだ(死んでない)。安田顕もヤられるキャラフラグ出しまくり。この辺はベタというか期待通りというか。
呪禁師(じゅごんし)神田の登場で、観客としてもようやく光明が見えたような気持ちになった。
比嘉琴子(澤村伊智「比嘉姉妹」シリーズ、映画化作品「来る」での演者は松たか子)並みの強キャラ来たか、スカッと解決してくれ! と思ったら祈祷の場をアヤの怨念に乱され、神田はあえなく負傷退場。もう帰っていいですよという神田の言葉を蹴ってついてきた佳恵夫婦たち素人が実行役を担うことに……
その後の展開はちょっとくどかった。アヤをどうにか母親の墓に戻して解決、日常へ→ ってのは幻でした→ 芽衣の魂に助けられて今度こそ助かった、感動した→ 助かってないんかーい。
東宝公式も映画.comの紹介文も本作をミステリー映画と称している。確かにミステリーという言葉そのものには神秘とか怪奇とかいった意味があるのだが、こと映画のジャンルとして言うならミステリー映画感はなく、完全にホラー映画。
映画ジャーナリストの斉藤博昭氏がYahoo!ニュースに寄稿したエキスパート記事(「近年、新作映画を宣伝する際、「ホラー」「SF」が禁句(?)になってる傾向について」6月1日付)で、「とある日本映画も、試写を観たマスコミに『ホラーという言葉を使って紹介しないでください』とお願いが出されている」「ホラーと紹介することで観客の間口を狭める心配が、近年、映画を売る側、特に日本では間違いなく存在する」と述べているが、これは本作のことだろうか。
それはさておき、実はアヤが母親から虐待されていた、という結末はなかなか風刺的だなと思った。
親による子の心身への暴力に対し、虐待とか毒親といった視点が持たれるようになったのは歴史的にはごく最近の話だが、実際は昔から「教育」「厳しいしつけ」という名に隠された虐待はあっただろう。
現代においてさえ、他人がよその家庭での虐待の存在を見極めることは難しい。血のつながりは愛情を保証するものという先入観もある。だから神田は「生前のアヤは病気がちだった」「母親はそれを苦に無理心中を試みた」「母親はアヤ人形と一緒に埋葬されることを希望した」という情報から「アヤ人形を母親の墓に返す」ことでアヤの怨念が解消されるという判断をしてしまったのかもしれない。そこにアヤ本人の気持ちが表れた情報はないにもかかわらず。(呪禁師なら謎の力でアヤの思いまで見抜いてほしいという気持ちもあることはあるが)
児童虐待の見えづらさ、周囲の人間の鈍感さに警鐘を鳴らすオチと解釈できなくもない。
人形ホラーの決定版となり得るか
「亡くなった子供の身代わりに」「何故か伸びる髪と爪」等々、昔からある人形ネタを、既出などと臆することなく紡ぐあたり、狙いは正に「人形ホラーの決定版」という野心的作品。
映画は2時間(マイナス広告時間)のコンパクトサイズ。だからこそ上映開始からテンポが良く、シーンに無駄なく、紙袋の覆面やルンバなどアイテムの伏線もテキパキと散りばめられて判りやすい。後半もそんな感じでちょっと駆け足に見えるけど、お陰で気を抜けずに食い入るように見てしまった。
個人的にこの映画を見る上で、予測というか、「人形の呪いのトリック」にアタリを付けて鑑賞していました。
別の作品のネタバレで恐縮ですが「奇妙な物語劇場版」で強く印象に残った話がありまして、「遭難して土葬した友人の遺体が、なんども蘇ってきて自分の隣で寝ている。これはおかしいと思いビデオカメラで撮影してみたら、夢遊病を患った自分自身が掘り起こして連れ戻していた」というオチ。
つまりは、人形の呪いに超常現象的なミラクルパワーなどなく、人為的なトリックでもって呪いが為されているのでは無いか。その予測はあらゆるシーンを見ていて「可能だ」と思いましたが、しかしクライマックス。(ここからこの映画のネタバレになりますが)人形が変わらないはずの顔を歪めているんですね。これでは解釈に困る。やっぱり超常現象でしょうか。それとも主人公達の幻想・幻覚? 私の好みではありますが、とことん人為的な方法で実現可能にも見えるようにして欲しかった。
何故かというと、もう超常的な霊的な事象が発生するとは思えないんですね。現代社会で、不思議な力で霊魂が人形に宿るなどとは、もう思えない。むしろそれよりも生きている人間の方が恐ろしい。前半、明るい表情を取り戻した母親が人形を座らせて娘のように扱う下り、むしろ人形より怖かった。
でもやっぱり人形独特の怖さも凄いですね。特に人形の無表情の顔。表情は変わらないはずなのにそのシーンに見合った顔つきに見える。確か岡田斗司夫氏が「火垂るの墓」の解説の中で「クレショフ効果」というんでしたか(AIで確認したのですが)。無表情でも食事や異性と並べることで、それぞれを欲しているように見える。「火垂るの墓」では節子がなくなった後に清太を無表情で表現していたシーンなんですが、人形の無表情にもその効果が現れるのかもしれません。
海外でもすでにチャイルド・プレイとか人形ホラーはありますが(そっちは見てない)もしかしたらリング同様に海外にコピーされうる作品になるかもしれません。そうすると人形はフランスのそれか、テディーベア、著作権が切れてさっそくホラーに使われたミッキーマウスか。
そうした日本ホラーを代表する作品、人形ホラーを代表する作品として、評価されていくことを願ってやみません。さあ、続編が出るかな?
矢口史靖監督がこれまでの経験を駆使して新たに挑んだ、割と見やすい本格的な「ドールミステリー映画」。
これまで「ウォーター・ボーイズ」「スウィングガールズ」「ハッピーフライト」など数々の日常系の名作を手掛けてきた矢口史靖監督。本作では方向性を変えて「ドールミステリー作品」に。
題材は変わっても基本的に提示の仕方はこれまでと同様に分かりやすく作られています。
ただ、コミカルな要素を封印した割と本格的な「ドールミステリー作品」なのでホラーテイストがやや強め。通常のホラーテイストな作品の場合は不自然さが大き過ぎたり、物語の非現実性が目についたりするのが定番。
ところが本作の場合は脚本がよく練られている上に映像表現や演技も上手く、自然に見続けることが可能になっています。
そして迎えるラスト。このラストの描き方で本作への印象が大きく変わってくるので、本作は、ますはネタバレなしで見たい作品でしょう。
曲目当てでしたが
ドキドキしました
一人で鑑賞しました
一言で言うと、怖かったです
気持ち悪かったです
ドキドキしました(違う意味で💦)
キャーキャー言いたい人、見てください
ストレス解消に?なります
物語の最後が、少し納得いかない感じだったけど
続編あるのかな?
と、感じました
わたし的に、ハッピーエンドが良かったかな
長澤さんの映画予告に誘われて
子供より顔が小さい長澤まさみに恐怖する
いつもの事ながら利用期限が迫ったU-NEXTのポイント消費のためというケチくさい理由で劇場へ足を運びましたが、今回は更に暑さと眠気と、うかっり見始めてどハマりした「ゲーム・オブ・スローンズ」(11年~19年)の続きが観たいという欲求に負けて結局休日は外出しなかったため、平日の行ける時間に上映されていたのが本作だけだったというかなり低いモチベーションでの鑑賞です。
それにしても公開から結構日が経つのにまだ上映が続いていたことと、平日の21:30からの上映なのに、公開してすぐ観に行った「メガロポリス」(25年)よりもお客さんが入っているのには驚きました。しかも若いアンちゃん2人が連れだって観にきているではありませんか…それも2組も…。若い男が連れだって観にくるような映画かよ?と一人で観にきているおっさんが言えた事ではないだろうと思われるかもしれませんが、おっさんには長澤まさみを見るという大義名分があるのです。
という事で長澤まさみっぽくない長澤まさみのポスターが印象的な本作。映画の序盤では縦縞、横縞、とにかくシマシマを着る長澤まさみ。何故シマシマの服を着るとこんなにママさん感が出るのか?分からなすぎて先ず怖い。次に小さな子供を抱き上げる長澤まさみの顔の小ささ!子供は頭が大きいものですが、それにしても子供相手に顔を並べて小顔を際立たせてくるのがもう怖い!そしてホラー映画ってそんなもんだろと言わんばかりにここぞというところで異様に力を込めて台詞を吐く長澤まさみ。いくらホラー映画とはいえいささか加減を間違えているような力感に思わず吹いてしまうのです。思えば長澤まさみはかつて「都市伝説の女」(12年・13年)とかいう罰ゲームの様なドラマに出ていたことを脈絡もなく思い出し嫌な汗が滲みます。
それはともかく、ご近所さんの子供を預かっているのにおやつを買いに出る長澤まさみ。いやはじめから今日はお子さん預かる日って決まってたんだろうからあらかじめ買っておけよと思いつつも、出かける前に刃物は子供の手の届かない所へ隠し、ガスの元栓を閉め、お風呂の水がはられていない事を確認する長澤まさみ。小さい子の面倒をみるのって色々気を使わなくちゃならなくて大変だなぁ~と感心しつつも鍵を掛けずに出かける姿に違和感を抱きます。そして鍵は掛けなかったもののあれだけ用心していたのに留守中にとんでもない事が起きてしまい、洗濯機を新型にさっさと買い換えなかった事を後悔する長澤まさみ。未だにタテ型を愛用している自分はドラム式なら全部新型という認識なので長澤まさみの後悔の理由がよく分からないのですが、ともかく以降、洗濯機がトラウマとなり洗濯物は手洗いする長澤まさみ。洗濯板くらい使えよとつい思ってしまいましたが、洗濯板で洗いものする長澤まさみは見たくない気もするのでこれが正解かと納得してしまうシーンです。
そんなある時まるで運命に引き寄せられるように礼ちゃん人形と出会い、家へ連れ帰る長澤まさみ。夫役の瀬戸君が帰ってくると当たり前の様にダイニングに座っている礼ちゃん人形のシーンが一番ゾッとしたのですが、とにかく礼ちゃん人形が私の想像していたものよりもずっとデカい!そのデカさに思わず吹いてしまい、それ以降怖さより可笑しさが先行してしまいました。(このデカさにもちゃんと恐ろしい理由がある訳ですが…)いやそれにしてもですよ、精神的にまいっている長澤まさみはともかく、明らかに“いわく付き”の礼ちゃん人形(のケース)を見ても気味悪がるそぶりも見せずに笑っている瀬戸君も結構不気味です。(映画の結末を知ってから思い返すとこの夫婦には何か“適正”の様な物があった気がするのがこの映画の妙かも知れません。)
まぁとにかく、そうして一緒に外出したり、写真撮りまくったり、わざわざ礼ちゃん人形分の食事も用意したりと実の子供のように可愛がる長澤まさみなのですが、ある出来事を切欠に礼ちゃん人形への興味を急速に失っていき、昔より滑舌の良い気がする義母役の風吹ジュンも含めて礼ちゃん人形の扱いが途端に雑になるその落差が余りに極端。乱暴にゴミ袋に入れて捨てる。問答無用でボコボコに殴る。モップで押しやる等々、何もそこまで…というその扱い様に何とも言えない可笑しさを感じてしまうのです。そもそも人形(特に日本人形やフランス人形)って特にいわく付きじゃなくても何となく丁寧に扱わないと祟られそうで怖い気がするのですが、そういう情緒がちょっと欠けてる気がしてイマイチ映画に入っていけませんでしたね…。
さらにお焚き上げをやっている寺の坊様が「自分の手には余るので専門家を頼ってください…」と言うのに対してあまりに真っ当なツッコミを入れる瀬戸君。礼ちゃん人形に対してそこに愛はあるんか?と問いたくなるような扱いをし『バチでも宝クジでも当ててみろってんだ!』という名言を吐く今野浩喜や本人の言うようにこれからという時に離脱する田中哲司のトホホ感。不遜な態度で明らかにこの後酷い目に遭う気配ムンムンで本当に期待を裏切らなかった安田顕。「さがす」(22年)で変態ポルノコレクターを演じていた人が本作では人形コレクターとして登場し、礼ちゃん人形を見たい(何なら引き取りたい)とかいう話だったのにいざ対面すると「持って帰って……」と、何のために出てきたんだコイツは…という調子で中盤から終盤の入り口あたりにかけて猛烈に濃くなるコメディ臭。鑑賞後に本作の監督のフィルモグラフィを見てみると、なるほど私は見た事ないのですが名前を知っている作品がこんなに!しかもコミカルなイメージの作品群で納得です。
ただの偏見以外の何物でもありませんが、コメディで名をあげた自分が何まともに恐怖映画撮ってるんだ?という監督の照れ隠しのようなコメディ要素からは、カットがかかるたびに役者が笑顔になって談笑している和やかな撮影現場の風景が透けて見えてきそうなのです。そしてあまりに清潔感のある映像。映画を観ていてイヤだなぁ、ここには居たくないなぁと思わせるような生理的な嫌悪感を催す映像ではないんですよね。何かとてもツルツルピカピカしていて清潔感があります。長澤まさみも泥だらけになりますが不思議と見ていて「やだ、バッチィ~」と顔をしかめてしまうような映像ではないので、あまり見ていて居心地の悪さの様な物は感じませんでした。買ったばかりの牛乳がヨーグルト化していたのは地味だけど確かに一番イヤだなぁ~と思いましたが、そのセコイ嫌がらせをしてくるところも自分としては可笑しさに繋がってしまったんですよね。
ただ本作の恐怖演出はオーソドックスながらとても良かったように感じます。不意に視線を横切る何か。Aだと思っていたものがAではなかった時のゾクッと感からのそれではコチラのBは一体何なのか?実は察しているけれどそれを認める事の怖さ。けれど確認しなくては…というドキドキ感はとてもよくできていたと思うのです。そして本作の清潔感のある映像を私はネガティブな要素として挙げましたがそれは人によっては別にネガティブな要素ではないでしょうし、他にも上品な作品雰囲気、特にダレる事のないテンポの良さに、オチも個人的には好きですので、散々言った割にはそれ程ダメだとか駄作だとかは思っていない何とも納まりの悪い感覚になる映画なのです。
漫画家の故・楳図かずお先生がかつて「ホラーとコメディは表裏一体なんです」みたいなことを言っていましたが、私の場合はホンのちょっとした切欠でこの映画にコメディを見出してしまいましたが、まぁそもそも冷やかし同然の心持で観に来た事が本作をホラー映画として捉えきれなかった事の大半の原因だと思いますので、やはり映画見るのにも体調管理と積極的に楽しむ姿勢って大切だなと反省させられる今回の鑑賞体験なのでした。
これまで観た映画の中でぶっちぎり!
夜ひとりで映画を見るのが趣味でこの映画を見ると決めた時も20:00くらいの映画でした。
人形のリアルさと恐怖感、まさに子供の頃に怖がっていたモノとそっくりです。現実にありそうでないそんな日常が映画では繰り広げられています。
裏切られた気分
ラストまで見終わって劇場が明るくなってから真っ先に思ったのは「あの演出で大団円エンドじゃないんだ……」でした。
全体を通して「まあこうなるよな」というストーリー。ほとんど母親の自業自得だけど、次女があまりにも可哀想。演出そのものはかなり怖いです。でも死体とかは出て来なくてグロくないのが救い。
エンディング前の長女が母親を襲っていた人形?次女?を連れていくシーンでこれは大団円エンドだろうなと確信していたのに唐突に「私たちは間違っていた」と言われてバッドエンド行き。私の見方が悪かったのかもしれないけど、バッドエンドになる伏線が一切なかったので個人的には納得がいきません。
そこだけ不満だけど、それ以外はかなりクオリティも高いし怖いし、ホラー映画としての完成度は高いと思います。
プロモーションは上手だと思う。SNSありきで見る映画。
【見ようと思ったきっかけ】
・ずっと真夜中でいいのに。が主題歌を歌っているから。
・SNSの反響が良さそうだったから
・ホラー好きの友達がいたから
【感想】
・冒頭からイライラした。子どもを持つ親からするとあり得ない展開ばかり。
・ホラーも笑いもミステリーもバランスがいいのではなく、中途半端。
・人形に袋被せて殴るの「こんまりメソッドじゃん!」って思って
そこだけテンション上がった。
・人形が怖い顔をするのが唐突すぎる。
動いているところを見せる必要性はなかったのでは。
・胸糞悪いオチ。真衣ちゃんが可哀想。
親たちはある意味幸せそうで、
なんの罪もない子どもが不幸になるのは意味がわからない。
子と引き離される系のオチは他の作品にもあるので、
新鮮さは感じなかった。
・芽衣ちゃんの影が薄い。終盤の扱いも可哀想だった。
・SNS(X)上でのプロモーションは上手いと思う。
・ポップコーン買って行って正解だった。
【引っ掛かる点】
・人様の子どもを預かって買い物に行く状況がありえない。
・冒頭の不審者は誰だったのか。物語に絡んでただろうか。
・子どもが死んでしまったのは古い洗濯機を買い替えなかったからではなく
親が不在だったから。ドラム式洗濯機はチャイルドロックが付いているし、
中から扉を閉められる構造ではないと思う。誰かに閉められたのかと思ったけど、
そんな展開はなかった。洗濯機を回さなかったことがまだ救い。
・精神が不安定で薬を飲んでいるのに妊活するのは無責任だと思う。
・人形のおかげで立ち直れたのに扱いが雑すぎる。
だからこのような展開になった…というわけでもなく
なんの罪もない子どもが不幸になっただけ。
・途中で出てきたグループ配信者の人数が増えたからって何。
【良かったところ】
・長澤まさみさんの可愛さを再確認できた。
・主題歌の「形」が最高なので聴いて欲しい。
選択と洗濯をかけているトコ好き。
【他の作品と比べて】
・「仄暗い水の底から」みたいな展開じゃないと良いなと思って見たけど
胸糞でしたわ。
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【レビューについて】
・言い回しの変更や追加で書きたいことを思い出した場合は
サイレントに修正します。
・作品の評価が変わるようであれば【追記】します。
【個人的な採点基準】
※レビュー増えたら変わるかも
1.0 虚無
2.0 まあまあ
3.0 ふつう
4.0 良かった
5.0 布教したい
久しぶりに余韻が残るホラー映画を観た。
ドールハウスというタイトルだけに、ホラーなのかな?
昔あったホラー映画の「劇場霊」と似たりよったりかな?
と思う程度で観に行きました。
結論から言って、すごく良かった!!
「リング」を初めて観たときぐらいの臨場感と余韻が残りました。
上映時間がすごく短く感じました。
出来れば、続編を作ってほしいなと思いました。
酷評している人も多少いるみたいですし、いろんな観方や捉え方が
あるから、それはそれと思いますが、コメントがヒネクレた書き方が
少なくなくて、まるで小学生レベル。
書いていて、恥ずかしくならないのかな?と思いました。
そんなにツッコミどころが多いんだったら、さっさと立席して出ていけば
いいのに・・というか、エセ映画評論家にでもなったつもり?
映画を楽しみに観に来ているんだから、余計な雑念は捨てて観るべきだと
個人的には思います。
よっぽどつまらないと思えたなら途中で出ていけばいいし、過去、何作品か
そういうのもありましたが、少なくとも私もそうしています。
今夏、最恐のホラー映画
ホラーとエンタメとちょっとまじめな風刺
話のころがりかたがテンポよくて、よくある「これをやったら解決しがち」イベントが発生するたび、え、これやったのにまだ終わらないの?と何度か思うくらい二転三転しておもしろかった。
子どもの怨念みたいなものがでてくる映画はみていてどんよりしがちなのですが、長澤まさみさんや瀬戸康史さんの絶妙なコント感で、その仄暗さをうまくエンタメで中和していたと思う。
無理心中っていうかつまりはおかあさんに殺されてしまったのに、おかあさんのもとに戻りたいと願うものかなあと思っていたら案の定でした。
子どもはおかあさんといっしょにいるのがいちばんしあわせ、というのは結局は親とか大人とかのおおいなる勘違いでしかない、という風刺がうまくきいていてよかった。
田中哲司さんがああいう格好していると、つい冷泉さん!って思ってしまいますね。
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