「stop me if you love me.」キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン movie mammaさんの映画レビュー(感想・評価)
stop me if you love me.
当時中学生で、ディカプリオファンになった作品。2回目からはオープニングのアニメーションも内容と重ねて観られる。
孤独、虚像の自信、暴かれていないかの切迫感を秘めての余裕など、複雑な心境を演じ分けるディカプリオの表情!少年と青年を行ったり来たりするので、可愛さと長身モデル体型のかっこよさにも振り回される笑
詐欺師にヒントを与えてしまうお馬鹿な女性達も、ディカプリオ相手なら仕方ないかしら笑
ディカプリオが出る作品は、彼の前作までの実績が新作にはっきり現れるので、ひとつひとつ着実に仕事をする大切さを毎回学ぶ。10年以上経っても、この作品での切なさや利発さが華麗なるギャツビーやウルフオブギャングストリートに通じていて、仕事が仕事を呼ぶんだなぁと。
テンポ良く鮮やかに詐欺を働く様子が楽しい。一方、詐欺を働く少年の背景が切ない。
本来賢い坊や路線だったのに、頭脳と愛嬌を良からぬ方向に使う流れがもどかしい。戻れる居場所があれば、仕立て上げた偽りの人物像に逃げ込む事も、誰にも本心を晒せず犯行と嘘を重ねて1人で抱え込む事もなかった。1番求めているのは幸せな家族と、父性、母性な事に本人も気付けていない。どこまでも逃げようとするが、実は愛情を試す子供らしさが発端の気もした。本当は、どこまでも追いかける愛情で親に止めて欲しかったが、捕まえてくれたのは、1人クリスマス仲間のトムハンクス。
最初は子供相手に出し抜かれた悔しさから、意地をかけて捜査に執念を燃やすトムハンクスが、粘り強い調べのうちにディカプリオの背景を知り、自身の背景とも重なり、ディカプリオの心境に寄り添って信頼し、更生させていく保護者がわりの様子が微笑ましかった。
容姿、回転の速い頭、機転を持ち合わせていても、注がれる愛情と正義感の教育が要と感じた。