104歳、哲代さんのひとり暮らしのレビュー・感想・評価
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老いが少し怖くなくなった
誰もがこの年齢まで生きられる訳ではない。身体、精神などやはり長生きには理由があると思う。
100歳を越せば人生には色々あっただろう。悲しいこと、苦しいこともあっただろう。それなのに哲代さんはとてもにこやかな瞳を持つ。感謝し、喜び、悲しみに涙を見せる。それでも笑顔に戻ってくる。
ありがとうございます。
一体何度聞いた言葉だろう。哲代さんの字には「すみません」もあるが、やはりこの姿勢が長生きの理由の一つだと思う。
私には長生きすることに恐怖がある。恐らく周囲に迷惑をかけることになるだろう、という思いが大きい。でも仕方がない事態になった時。素直に感謝の気持ちを忘れないこと。口にできるなら伝えること。少しだけ肩の力が軽くなった気がする。
「独り」じゃない「ひとり暮らし」
哲代さん、とてもチャーミングで素敵な方ですね。 どんな人にも老後は...
哲代さん、とてもチャーミングで素敵な方ですね。
どんな人にも老後は必ずやってくるわけで、
人生最後まで楽しく充実したものにするためのヒントを貰った気がしました。
鑑賞した映画館は上映期間の終盤で舞台挨拶のイベントも終わっていたため、
正直お客さんは少ないかなと思っていたけど、想像以上の入りで少し驚きました。
映画終わってから客席から拍手が起きました。
自分も拍手したい気持ちでした。
あと、この映画はRCC(広島)という地方局の制作ですが、
先日見た「新居浜ひかり物語」もRSK山陽放送(岡山)の制作だったことを思い出しました。
中国地方のローカル局、良い番組(映画)作ってますね。
これからも期待しています。(関係者に届きますように)
笑って泣けて考えさせられ元気もらった
幸せな100歳
全国の100歳以上の超高齢者の人数は10万人に近づいている。私が子供の頃には全国で1千人にも満たなかった。身近で、知り合いのお母さんが100歳超えで(9割が女性であるそうだ)、といった話もちらほら見聞きすることもあり今やそう珍しいことではなくなってきている。
ただ、寝たきりではなく、自宅で自立して暮らせている100歳というのは現実どれだけ居るんだか。もし長生きでかつ自立して、というのが最高の生き方であるならば、それは是非、観てみたいという年寄りは多いらしく(夫婦で観に行った我々もそうだが)、平日の朝1回目の上映ながら映画館は結構な入りだったのです。
尾道に住む哲代さんの暮らしを101歳から104歳まで追いかけたドキュメンタリーである。この間、2回位入院しているし、一時は施設にも入居しているのでずっと一人暮らしというわけではない。でも頭はしゃっきりしているし、とてもチャーミングな方なので楽しく最後まで観ることができました。コロナ禍での妹さんとのアクリルパネル越しの面会の場面はちょっと悲しかったけど。
元々が丈夫で、足が速かったそうで身体が軽いひとだったのだろう。明るい性格で、教師だったこともあり声が大きく言葉のキレが良い。
さらに、本家の嫁であり家守り、墓守りをしなければならないという責任感が強い。一方で近所に親戚が多く何くれと面倒をみてもらえる。と長生きできた要件はいろいろありそう。でも、はたから見ているだけだけど、やっぱり本人は幸せそうであり、幸せであること、幸せを感じることが長生きにつながっているんだなと実感した。
映画全体のトーンが明るくて良かったです
見習いたいです
とてもチャーミングな哲代さんの「とりこ」になる映画です。核家族化で、身近にお年寄りがいない人はぜひ見てもらい、歳をとることがどういうことなのかを確認するといいと思います。
100歳を過ぎ、いろいろな人の世話になってひとり暮らしを続けていますが、これまで教師や民生委員を通じて、周囲の人たちへ世話をしたからこそ、今度は世話をしてもらうことで返ってきているんだと思います。朗らかでチャーミングだから、世話をしたいとも思ってもらえるんでしょう。
小学校の教師をしていて、最初に担任になった生徒が米寿になった記念のクラス会に出席した際、80年経っても、あくまでも教師の立場である雰囲気が興味深かったです。
エンドロールの「主題歌」の使い方が良かったです。
注目されることで生活に張り合いが出ているのかも知れませんが、いいところを見せようと頑張りすぎないか、ちょっと気になりました。
104歳、哲代さんのひとり暮らし
毎日に感謝して、一所懸命に生きる
104年の中のたった90分。
一人で生きていく覚悟
いまここ
本家の嫁として子供を産めなかった事を申し訳ないと思われてる事が1番印象に残った
広島県尾道市美ノ郷町の自然豊かな山あいの一軒家で、100歳を超えてひとり暮らしをしている石井哲代さんの日々を映したドキュメンタリー。
小学校の教員として働き、退職後は民生委員として地域に貢献し、83歳で夫を見送ってからは、姪や近所の人たちに助けられながら日々を過ごしてきた。年齢を重ね、出来ないことが増えても、前向きでユーモアを持って毎日を生きていた。書籍も出版され、ベストセラーとなった。そんな哲代さんの101歳から104歳までの日々の暮らしを映した作品。
なんて事ない老女の日常を映しただけだが、前向きでポジティブな生き方はこれから老後を迎える人全員の参考になると思った。
坂を降りる時は後ろ向きに降りると転倒しにくいのだと初めて知った。
本家の嫁として上下町から尾道市に嫁いで来て、子供に恵まれなかったため、跡継ぎが無く申し訳ないと思われてる事が1番印象に残った。
雑草は教えてくれる
百寿を超えた石井哲代さんの101~104歳までの日常に密着…と聞くと、老人介護や福祉が抱える課題にフォーカスするといった内容を想像するかもしれないが、本作ではそうした深刻な描写はほぼ皆無。ダジャレを言えば老いを自虐的に笑いのネタにする。驚いたのはテレビのドキュメンタリーだったら確実に字幕が入るところを、本作では要しない点。それだけ彼女の言葉が聞き取れる事を意味する。さすがに終盤では衰えを感じる描写もあるが、それでも自分の意識がハッキリしているのにもさらに驚かされた。
監督も認めているが、長寿の秘訣が何かは具体的には描かれないし、老人全員が石井さんのように重度の認知症を患わずにいられるとは限らないだろう。ただ彼女の存在は、100歳を超えても独居できる日本の福祉の今についてのモデルケースとなっている。
“雑草”をモチーフとしたブックエンド方式にしているのは狙ったのか、それとも偶然か。いずれにしても上手さを感じた。
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