沈黙の艦隊 北極海大海戦のレビュー・感想・評価
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原作のテーマを完全無視
原作は最初から最後まで見どころ連発スタイルで押す漫画だが、それでもあえて言うと「最も美味しいところ」の映画化ということなので期待。
本作で描かれる原作の対応は以下(全16巻版における巻数)
北極で原潜対決 7巻
総選挙 8巻
大西洋艦隊 9-11巻
となっており、あれ!?となる。132分では尺が足りない!2時間映画でできるのはせいぜい選挙まででは?チラシにもそう書いてあったぞ。
案の定それぞれのエピソードがスカスカになってしまっている。話なぞっただけやんけ…。
所詮はAmazon資本のテレビドラマに毛が生えた程度の出来なんやな、と残念。
しかしそれだけではなく、本作には決定的にあかん点がある。
核の脅威「一切なし」で大西洋艦隊が降参!原作で最も盛り上がるところなのに…。
沈黙の艦隊のテーマを根本から否定していてこりゃダメだ。
先日のテレビ放送を見て
潜水艦だけには絶対乗りたくない
進化した映像化技術をどう使うか、って言うのは、最近の映画の課題だと思うんですよね。「ハンターキラー」は、地味な潜水艦物を、最新の映像化技術で派手にエンタメ化したパターン。でも水上に上がっちゃいますし、陸上部隊もおりました。コチラの方はと言うと、地味な潜水艦物のままで、その恐怖感と緊迫感を増大させる事に、技術を振った印象です。所謂、正攻法のストレート。
現実的には、アメリカの空母打撃群からの飽和攻撃に、大陸棚で耐えるってのは、さすがに無理だろうと言うのは有ります。最新の、パッシブ・アクティブ併用の音響誘導電気魚雷をあれだけ撃ち込まれて、全部かわすとか絶対無理。イーサン・ハント並の「無敵ご都合主義」ですよ。
なんですが、海戦描写の迫力と緊迫感が、ご都合主義のエンタメ感に勝ります!
潜水艦だけには絶対乗りたくない、って言う人、多いと思うんですよね。暗いし狭いし、匂いそうだし息苦しそうだし、何かあっても海中とか逃げ場ないし。潜水艦ものの人気って、その恐怖の裏返しって事だと思ってます。
潜水艦物に外れなし。
全く、その通りですw
前作の鈍行から、やまと浮上
映画前作を見た事だし、今回も…。
しかし、前作を所々忘れてる上、レンタルはされずアマゾンプライム配信のみ。おまけに続編に当たるドラマシリーズも配信のみ。こんなんで新作劇場版を観ても…。
そんな時、先日のTV放送。ドラマシリーズの再編集だけかと思ったら、前編が映画前作の編集版。後編がドラマシリーズの再編集。
これは有り難かった。しっかりお復習し、劇場へ。
サブタイトルにもなっている“北極海大海戦”は実は前半のみ。
しかし、前作一本分以上に潜水艦映画としての醍醐味充分。
海江田艦長以下乗組員を乗せた原潜“シーバット”改め独立国“やまと”は東京湾で米艦隊と一戦を交えた後、NYで行われる国連総会に出席する為、現在は北極海を潜航していた。
ベネット米大統領はやまと撃沈を表明。最新鋭原潜を出動させる。
暗く冷たい氷の海の下で相見える両原潜。開戦。
が、米原潜の動きがおかしい。レーダーで前方に現れ、消えたと思ったら一瞬の内に後方へ。その後も頻繁に移動。
そんなに速い原潜など存在するのか…?
撹乱されるやまとだが、海江田は遂に見抜く。
何となく予想は付いた。米原潜の艦長が兄弟の話してたし。
米原潜は2隻。兄弟艦長による見事な連携プレー。
相手の動きを読み、先手を打つ。海江田vs兄弟艦長の静かながらも白熱の頭脳戦。
兄弟艦長各々の性格やエピソードも疎かにされず。闘った相手への敬意も忘れず。
何だかそれが『銀河英雄伝説』のようでなかなか熱かった。
なるほど、原作屈指の名エピソードなのも頷ける。
にしても、米原潜2隻と有能艦長を打破する海江田って…。本当に王騎の末裔か…?
やまと支持を表明した竹上総理。
世論は賛否両論。野党からも激しい批判。幹事長役の風吹ジュンの大物感。
新党を立ち上げ解散総選挙。
やまとによって揺れる国内情勢。そんな日本に相応しいリーダーは…?
間もなく行われる首相指名選挙とタイムリー。
映画前作を見た時は笹野サンが総理~!? お抱え運転手から出世したけど何だか頼りないなぁ…としか思わなかったけど、腰低く誠実。再選も果たし、出演場面も増えた気がする。笹野サン他実力派が政治ドラマパートを担う。
理想的な総理。果たして現実世界では…? 新総裁には選ばれたものの、公明党の連立離脱によって自民の議席獲得数に届かず、現時点で危ぶまれる初の女性総理誕生は…?
この政治ドラマパートで新キャラ。与党から独立した鏡水会代表、大滝。掲げるは、全世界の軍備永久放棄。原作でもキーキャラらしく、今後の動向が気になる。俳優としても板に付いてきた津田健次郎。
クライマックス、遂にNY沖に辿り着く。
米政府や米軍は厳戒態勢。“テロリスト”を仕留めよ。米大艦隊が立ち塞がる。
それに対し海江田の主張はただ一つ。国連総会に出席し、ベネット大統領と会談する。
米艦隊の攻撃。が、やまとは反撃しない。耐震限界まで深く潜航したりしてミサイルをやり過ごす。
その突破法。北極海でも大胆な戦法を見せたが、こちらでも。
我々は見た。鯨を。海上大ジャンプする鯨を。
我々は闘いに来たのではない。話し合いに来たのだ。
その時響き渡ったのは…。
信念を貫く男、海江田。
時々突飛過ぎるようにも思うキャラだが、それすら納得させ魅せてしまう大沢たかおの風格。
ご都合主義やツッコミ所、リアリティーあるように見えて実はリアリティーに欠けたり、説教臭さもある。
が、迫力の原潜バトル、やまとvs米艦隊、今回の主要キャラの描写、問われる日本と政治と平和とは…?
前作より面白かった。このクオリティーなら引き続き航行希望。
ただ心配なのは…
次が重要。国連総会での会談。
いつやるの…? 映画…? ドラマ…? 何作までやるの…?
飽きや忘れない内に、お願いだから低速航行にはならないでね。
やまとは無敵の「スーパーヒーロー」。
2023年の前作では、海江田艦長が米原潜シーバットを盗んでやまと宣言する所で終わっていた。海江田の意図が分からずもやもやしていたが、今作ではやまとの目的もはっきりし、日本を始め世界を揺るがす事態が分かりやすく描かれていた。やまと対米海軍の迫力ある戦闘シーンと、やまとをめぐる日本国内の政治のドタバタ劇も楽しめる作りになっている。
人類誕生以来、他人の物を横取りしようとして武力による制圧=戦争が生まれた。世界平和のためには、政治と軍事を分離して超国家軍を作るというやまとの理想はとても共感できる。理想は認めるが、現実はそう簡単にはいかないから、日本はやまとに協力するか否かで国を二分する大騒動になってしまった。やまとの行動を、現実を無視した身勝手な理想論と片づけるか、可能性を信じて理想に向かって努力するべきか、簡単に結論は出ないから面白い。
やまと対米原潜2隻の対戦は圧巻である。音だけを頼りに行う魚雷戦のリアルさは、見る者を一瞬で海中に連れて行ってしまう。米軍の2隻の連携戦術をかわすやまとの対応には興奮させられる。そしてVFXの映像が美しく迫力がある。魚雷の動きを捉えた接写や北極の氷塊の下の表現は、とてもレベルの高い技術を感じさせる。ヒューマンドラマ的には、海江田の思い対米兄弟の思いの対決という面が描かれていてとても良かったと思う。
やまとが目指す「世界平和」に世界がどう対応していくかというドラマだと思う。映画で描かれたように、日本が真剣に安全保障のあり方を議論するのは良い事だが、やまととの関りがあまり腑に落ちなかった所はある。そのため政治パートはそれほど心に響かなかった。
やまとの無敵ぶりばかりが印象に残った作品である。これからやまとはスーパーヒーローを続けるのか、それともダークヒーローになっていくのか興味ある所である。
手に汗握る海戦
迫力の北極海の海戦!
Amazon中心なのが
クジラのごとく
戦闘シーンの演出が良かった。
ナイアガラフォールズ、オーロラ作戦
やまとの保険等々の展開。
海江田艦長の瞬間的な判断力が凄い。
まるで盤上にあるチェスや将棋のように
知力の対決。
一歩間違えば木端微塵。
まるでクジラのごとくの操縦とはね。
乗組員達の異常な信頼感が熱い。
山中副長も溝口さんも。
ソナー員の彼が小さく『見つけた』という
シーンは好きだなぁ。
やられても決して打たない。
世界の正義とは、世界平和とは
何なのだろう。
潜水艦映画のお手本
詰め込み過ぎた印象
『沈黙の艦隊 北極海大海戦』は、そのタイトルの通り、北極海でアメリカの原子力潜水艦2隻と対峙する場面を中心に描かれています。
しかし、期待していた北極海での戦闘シーンが意外と短く、少し物足りなさを感じました。
終盤に描かれるニューヨーク沖での海戦については、この作品内で無理に盛り込む必要はなかったのでは?という印象です。
その分を削って、北極海での駆け引きや戦闘描写をより丁寧に描いてほしかったです。
見終わった後には「え、ここで終わるの?」という感覚が残りました。
また、政治家パートについては賛否が分かれそうですが、そこは置いておくとして――。
実写化の海江田艦長のキャラクターについては、もう少し人間味を感じられる演技でもよかったように思います。
全体的に詰め込み過ぎた印象で、テーマをもう少し絞ればより深みのある作品になったのではないでしょうか。
面白い
日本の国際的影響力が落ちた現在においては余りにも荒唐無稽な物語に感...
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