近畿地方のある場所について

怖い、というより、不気味。
編集者の残した動画が不気味。
不気味な鬼ごっこ、不気味な昔話、不気味な祠。
ひとつひとつの不気味さが、
徐々に編集者たちに近づき、やがて姿を現す。

その現象は、呪いか、神か、

近畿地方のとある地域に一体何があるのか。

最後に、やられたーと思った。

原作は書籍、文庫両方既読で、Amazon primeで観ました。
前半はテンション高いんですよ、モキュメンタリー映像の出来栄えは高く、良い感じで恐怖感が高まっていくのはグッと来ました。菅野美穂さんは富江以来でしょうか、元々不気味な雰囲気を纏ってるので、ハマってたと思います。
やっぱり沢山のレビューワーの皆さんの指摘の通り、ホラー映画のあり様として、はっきり見せなくても良かったかなーと。見せない方が怖い演出ってありますよね。でも白石監督はみせる派なので、やむをえないかなと。
今後、原作も続編がありかもしれませんので、映画も次回作を期待します。

原作を読んだ時から思っているのだが、この作品タイトルがそもそも怪しげなのに特定の場所や地域にもう少し寄り添っても良かったのかもしれない。近畿と言う具体的エリアをタイトリングしてるわりには地域感がまった出てない・・伝わらない・・・唯一富士山麓に引っ越した先輩ルポライターの描写には無茶苦茶リアリティがあった。前半・中盤まで成功してただけに、監督は原作の様な終わり方では物足りなかったのだろうと思う。まさにこの原作竜頭蛇尾だからである。ところがそこをこの監督、蛇をミミズにしちゃったんでこれほどズレた作品に出してしまった。惜しい作品である。