「ある意味ホラー映画より怖い😱」Playground 校庭 ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
ある意味ホラー映画より怖い😱
小学校に入学したばかりの女の子ノラの視点で描く学校生活&いじめ問題。
ノラの視点=カメラの視点もノラの目線で臨場感があるし、劇伴がないことで映画世界に没入できた。
むしろ没入しすぎてツライし、無邪気な子どもの世界の何と怖いことか!と感じたし、
自分の小学校〜高校時代を思い浮かべ、この作品ほど酷くはなかった記憶だが、
私がその世界を知らないだけかもしれないと思った。
ノラは内気で気弱な女の子として冒頭は描かれるが、
大好きなお兄ちゃんのために動く強さを持ち合わせている。
同級生に対しても堂々としているし、ちゃんと物を言える逞しさもある。
このお兄ちゃん思いのノラは最後まで一貫しているのだが、
お兄ちゃんがそういう状態であるがゆえ、ノラも同級生からキツくあたられたりする。
それもあってか、
ある場面でお兄ちゃんからいじめの現場を見ても「誰にも言うな」的なことを言われ、
ゴミ箱に入れられたお兄ちゃんのことを言わないのだけれど、
これが学校内で大騒ぎとなり、親が出てくるレベルに発展。
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ここで私の予想はお兄ちゃんが殺されていた、あるいは、自殺したくらいに考えていたが
そうではなくホッとした途端、
お兄ちゃんがいじめられなくなったかと思いきや、いじめる側に闇落ちするも、
同級生をいじめで殺しそうになる寸前に妹のノラに救われるところで
映画は終わる。
本作は誰に観てもらうとよいのか、を鑑賞中ずっと考えていた。
子を持つ大人はもちろん、先生、子どもたち、あ、できるだけたくさんの人に観てほしいと思った。
いじめは学校だけで起こっているわけではないと思うし、もはやいじめという言葉では片付けられない
犯罪といって過言でないレベルのことだと思うから。
いやぁツラすぎてヘビーすぎてどうにかなりそうだったけど、
観客としての私もノラに救われた気がする。
主人公ノラを演じたマヤ・バンダービーク。子役ながら凄い演技をしている。
将来が楽しみである。