「子供たちは皆んな大変なんです、。」Playground 校庭 アベちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
子供たちは皆んな大変なんです、。
小学校の時の記憶などほぼないが、あまり楽しいことは無かったと思う。
人はいわゆる大人になり、広い意味で社会と関わることができて初めて生きている実感が持てるものだと思う。だから大人になるまでの嫌なことや小さい頃のイジメや仲間はずれの記憶は忘却の彼方に追い払うようにすべきだ(勿論その為にはそれなりの努力は必要)。
だが、そんな事を言ってもリアルの子供たちは大変だ。ベルギーじゃなくてもどんな国でも。
映画はノラの目線からカメラがひたすら追う。余計な音楽もなく校庭や教室やプールの生の音を拾う。まるでドキュメンタリーを見ているようだ。7歳のノラは初登校では学校という別世界に放り出され心細くてしょうがないので涙ポロポロ。唯一の頼りは兄アベルだが、学校内ではかまってくれない。それでも頑張って靴紐の結び方など色んなことがひとりできるようになり友だちも出来た。これはノラの成長物語と思いきや、アベルが壮絶なイジメを受けていることを目撃。そこから親や先生や監視員などの大人が絡み物語は動き出しアベルはイジメから解放、。なんて簡単にはいかず今度はアベルがイジメをする側になり、衝撃のラストになる。
72分の比較的短い映画だからよかったが、長く観ていることがちょっと辛くなる映画だった。
だが、観て良かった。独特の映画作りが斬新だったし、社会、学校、子供たちに色々と思いを馳せらせることができた。教育に関わる全世界の人々に見て欲しい映画である。
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