「人気コンテンツに安住しない決意、そして脳が破壊される衝撃。」機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning Ibohcさんの映画レビュー(感想・評価)
人気コンテンツに安住しない決意、そして脳が破壊される衝撃。
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とてつもない衝撃とその情熱!
全体を通して、緻密に大胆に、原作へのオマージュをしつつ新しさをいれていく、そんな情熱が素晴らしい。
ガンダムシリーズの初代作品へのオマージュを徹底しつつ、
大胆な原作からの改変シナリオ(というか仮想戦記)を実行するアクティブな姿勢。
原作でつかわれた音曲や演出の惜しみない使用と現代風のアレンジ。
無茶苦茶な原作改変なのに、リメイクとリフレインに成功している。
そのうえ・・・
例えるならば、熱烈なファンが深夜に書いたファンレターのような安易な二次創作という安っぽいIfシナリオだというのに、登場人物やその世界の歴史がもうとにかくウキウキと動くのにワクワクして終始ニヤニヤがとまらなかったというべきか。
メアリー・スー万歳!
だが、これは衝撃の半分でしかない。
後半部分はガラリとシナリオが変わる、が…
自分にとってさらに衝撃的だったのは、サイケデリックに「キラキラ」を刹那的に追い求める主人公の姿だ。
まるで、ドラッグに魅せられたかのように、それを探す。
「キラキラ」の表現の美しさもあいまって、恍惚でゾッとする感覚があった。
あえてセオリーをはずして、用語含めて誤認を誘発したり説明をしないのは、非常に大胆な方法で映画を作ることにしたと思う。だが、その誤解やダブルミーニングが、この映画の魅力を更に引き上げているのだ。
過去の遺産を踏まえながら、想定を超える。そんなクリエイターとしての決意と情熱が端々から感じられる最高の作品でした。
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