カーズのレビュー・感想・評価
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Get Your Kicks On Route 66! 脳裏に浮かぶのはマイケル・J・フォックスの顔なりけり…。
自動車が生き物のように暮らす世界を舞台にしたファンタジー&レース映画『カーズ』シリーズの第1作。
若き天才レーサーであるライトニング・マックィーンは、北米最大級のカーレース「ピストン・カップ」の優勝決定戦に参加するためカルフォルニアに向かっていたのだが、ひょんなことからルート66沿いにある寂れた町「ラジエーター・スプリングス」へと迷い込んでしまう。
傲慢な性格が災いしトラブルを起こしたマックィーンは、壊した道路を補修するためその町にしばらく留まる事になるのだが…。
監督/脚本は『トイ・ストーリー』シリーズや『バグズ・ライフ』の、巨匠ジョン・ラセター。
主人公ライトニング・マックィーンの声を演じるのは『アルマゲドン』『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』のオーウェン・ウィルソン。
ラジエーター・スプリングスの医者兼裁判官、ドック・ハドソンの声を演じるのは『明日に向って撃て!』『スティング』の、レジェンド俳優ポール・ニューマン。
勝つためには手段を選ばない卑劣なレーサー、チック・ヒックスの声を演じるのは『ビートルジュース』や『バットマン』シリーズの、名優マイケル・キートン。
なお、ドライブインシアターで上映されている映画『トイ・カー・ストーリー』のキャラクターであるカウボーイのミニカー、ウッディ・カーの声を演じるのは『トイ・ストーリー』シリーズで主人公ウッディを演じているトム・ハンクスである。
👑受賞歴👑
第64回 ゴールデングローブ賞…アニメ映画賞!
第34回 アニー賞…長編アニメ映画賞!
第78回 ナショナル・ボード・オブ・レビュー…アニメ映画賞!
第2回 オースティン映画批評家協会賞…アニメ映画賞!
自他共に認めるカーキチ、ジョン・ラセター御大が自ら監督を務めたピクサー・スタジオの看板タイトル。
興行成績自体は他のピクサー作品に比べ少々寂しい結果に終わったが(とはいえ4億6,000万ドル以上の大ヒット)、大手玩具メーカー「マテル」と組んで発売したミニカーシリーズが空前の大ヒット!グッズの販売収益は100億ドルを超えるとも言われており、今なおその売上は増え続けている。商品利用権を有するディズニーの懐は、このシリーズのお陰でホッカホカに暖まっていることだろう。
長編映画が3本、スピンオフが2本、短編映画がいっぱい、更にはテレビシリーズまで。このシリーズがいつまでも終わらないのにはこういう事情があるようです。
鑑賞中、何故か脳内に溢れ出したマイケル・J・フォックスの姿。これは一体何故?と思い色々と調べてみたところ、その原因がついに判明。この映画のプロット『ドク・ハリウッド』(1991)にそっくりやないか!!いやあったなそんな映画。めっちゃ久しぶりに思い出したわい。
これは何もこの映画がパクリだって言いたい訳ではない。この手の田舎最高っ!映画は、たとえば日本では『おもひでぽろぽろ』(1991)なんてのがあるし、フランク・ダラボン監督の『マジェスティック』(2001)も大体こんな感じの映画だったように記憶している。
要するに”都会の生活に疲れた主人公が田舎での体験を通し、人生の意味を再発見する”というストーリーは手垢の付き切ったものであり、そこに新鮮さはない、という事なのです。
何も手垢の付いた物語が全て悪いという訳ではない。ベタだからこそ感動するなんて事はいくらでもある。
ただ、本作には色々と問題が多く、正直なところ鑑賞しても感動には至らなかった。
まずもって言いたいのだが、大前提としてこの”車が擬人化された世界”というのがめちゃくちゃ飲み込みづらい!!
”オモチャが自我を持った世界”はまだわかる。”虫や魚がおしゃべりをする世界”も理解可能。”モンスター達の住む別世界がある”というのも夢があって良いじゃないですか。
しかし、今回の”カーズワールド”はいくらなんでも無理があるだろ〜っ💦人間は1人も存在していないみたいなんだけど、じゃあ一体彼らはどうやって繁殖しているんでしょう?まさか交尾して赤ちゃん産むわけじゃないだろうし…。”人間が滅んだ後、魔法の力によって車たちが自我を持ち始めた”というファンタジックな設定なのだろうか?いやじゃあハエのような小虫でさえ車だったのは一体どういう訳なんだ?
もちろんこれまでのピクサー作品もファンタジーど真ん中な設定だったんだけど、今作はちょっと越えてはいけないラインを越えてしまっているような気がする。流石にこの世界観には付いていけない…。
「まあ子供向けアニメだし、ブーブー言ってもしゃあないよな」とは思う。しかし、本作は子供向けアニメにしては120分と少々長すぎる。この内容ならせめて90分までには収めて欲しい。
本作についてラセターは"私的な映画”であると語っている。トップクリエイターとして直走る自分自身をマックィーンに投影したのだろう。
そんな思い入れが裏目に出ているというか、一つの作品に色々なことを盛り込みすぎている。「ピストン・カップでの優勝」「ラジエーター・スプリングスの人々との交流」「サリーとの恋愛」「憧れのレーサー、ハドソン・ホーネットとの師弟関係」と、4つのイベントを熟そうとするあまりその何れも描き込みが中途半端になってしまっている。そのため、一体いつマックィーンが町の人々と距離を縮めたのか、いつサリーと恋に落ちたのか、ドックが再びレースに向き合おうと決心したのは何故か、そう言った大切な物事がものすごくボヤーっとしてしまっており、結果として「子供向け映画なのにランタイムが長い、至極平凡な物語」という印象に落ち着いてしまったように思う。
面白くない訳ではないし、リアリティのあるカーレースシーンはなかなか見応えがあるとは思う。キャラクターも魅力的。ただ、やはりピクサー作品、しかもラセター御大自身が監督しているという、その期待値を上回ることは出来なかった。
最後に声優についてちょっとだけ。
ハリウッドきっての車好きとして知られるポール・ニューマンや、カーレース界のレジェンドであるリチャード・ペティをメインキャストに起用した上、更に「皇帝」ミハイル・シューマッハをゲスト出演させるという、カーレース愛を感じるオリジナル・キャスティングからはラセターのこだわりが強く感じられる。
日本語吹き替え版もクオリティが高い。芸能人声優も混じっているが、それが全く気にならない。特にマックィーンの親友、メーターを演じた山口智充はほとんどプロレベル!ほんと、ピクサーの声優キャスティングの巧さには毎度驚かされます。ジローラモにそんな使い方があったとはっ!!
ただ、エンドロールの本家声優ネタは吹き替え版じゃあちょっとわかりづらいかも。頑張ってはいたんだけどね。
余談ではあるが、本作に関わった人たちに不幸が続いていることがちょっとだけ気になる…。
共同監督を務めたジョー・ランフトは本作を制作中に交通事故で死去。マックィーンの声優を務めたオーウェン・ウィルソンは本作公開の1年後に自殺未遂を起こしており、ポール・ニューマンは本作公開の2年後に肺がんで帰らぬ人となった。ジョン・ラセターはセクハラ問題で業界から追放され、そしてミハイル・シューマッハはスキー事故により植物状態に…。
うーん。呪われてんじゃねえのこの映画?『カーズ』ならぬ『カース』とでもいうべき、なんとも不穏な作品なのであります…🌀
"のチームから誘いが来るが、これまで尽力してくれたチームクルーへの感謝の意味でそれを断り、来季の優勝を目指す。
主人公のレーシングカー(キャストは全員車)、ライトニングは自信過剰で天才的だが、
一匹狼であり、どこか孤独をかかえていた。
シーズン最終戦、三つ巴の優勝決定戦を目前にふとしたことから田舎町に迷い込み、そこで道路を壊した罰で整備を命じられ1週間ほど留まることになる。
何度か脱走を図るも失敗、そのうちに町の人々との友情や愛情が生まれる。
そして町の有力者が伝説のレーサーその人であったことを知る。
レース直前にサーキットに戻りは出場するも、伝説のレーサーの話に影響を受けていたライトニングは、レース中事故った現王者を助け、優勝を逃す。
それを見た"憧れ"のチームから誘いが来るが、これまで尽力してくれたチームクルーへの感謝の意味でそれを断り、来季の優勝を目指す。
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単純なストーリーで、先が見え見えだった。
いわゆるベタな感動ものだが、悪くはなかった。
自分ひとりの力で全てを得たとしてもそれは大して意味はなく孤独に拍車をかけるだけ・・・
そういった内容でした。
生き急ぎすぎるスピード重視な競争社会にブレーキをかける映画
簡単に言ってしまえばエリート意識の高い尖ったイキリ野郎が、世間や交友を通して視野を広げ丸くなる話
ライオンキングとかアイアンマンに似通ったところがある
一度今いる場所と違うところへ行って戻ってくる話
ラジエータースプリングスは廃れゆく街
そこには「昔ながらの温かい人間関係」(←いや田舎を美化しすぎだろーとはなる。本来田舎には村社会ゆえの生きにくさもあるはず)がある
年老いた老人には知恵があるもので、それを無碍にするなと。温故知新。
最後なんて年寄りに席を譲るシーンでレースを終える。
懐古主義を良しとするか
小学校の運動会で手を繋いで一緒にゴールしましょうを良しとするか
無機物に命を吹き込む
気になっていて鑑賞。
個人的にはラストもやっとしたかな、、、?
ピットクルーはマックイーンのパワハラ故のやり返し感もあったからなんかなあー、って感じ。
ただ、サンダーが追放されてラストキングを助けながらゴールするシーンはグッときた。
72/100
純粋なファンタジーストーリー
結果しか求めていなくてチームなんて平気で切り捨てていたエースが
変わっていく様や、最後に何が大切なのか理解した行動が
この映画を観る子供にとっても良い影響を与えるし、
車がまるで人間のように話したり恋をしたりする様子も
可愛らしくて純粋に楽しめると思います。
理屈で考えるものではありません。
良い人間(車だけど)になるサクセスストーリー
マックイーンが名声のような世俗的なものより、人間性の方が大事だって気づくのが良かった!
ラジエーター・スプリングスが廃れていくシーンは悲しくなる。
現実にある街をモデルにしているらしく、当事者のアメリカ人は自分以上に共感するんだろうなって思った。
最後には街が賑わうのが良い!
中身も満タンにしてくれた街
赤い車が出てくるという事以外何も知らずに鑑賞。
主人公ライトニングが最初とにかくめちゃやなヤツ!
傲慢で自分勝手で。スピードは確かに速いけど、ファンがいるのが不思議なくらい。なにが、カチャー!だ?!
誰に育てられたらこうなるのか知りたいレベル。
チームメンバーにも愛想をつかされたり、自分が蒔いた種で困った事になったりして、迷い込んだラジエータースプリングという廃れた街。
昔はドライブの立ち寄りどころとして繁盛していたが、高速が走った事により通過点となり過疎化。
その街をライトニングはめちゃくちゃに破壊し、道の舗装を直す指示をされても早く街を出てレースに向かう事しか考えず雑な作業をするのだが、ミーハーでもファンでもない、ごくごく普通の一般人の視点をこの街のキャラクター達が担い、ライトニングに正論を示しつつも彼の態度を見守っている。
都会から来て居着いた弁護士ポルシェがいたり、判事や警察がいたりと、社会的にライトニングより上の立場で制裁できる存在が集まっているのがポイント。彼らの指示はライトニングにとって絶対ながらも、村社会のあたたかみもある。若造で幼い人格なところを責めずに、ライトニングの身勝手さに呆れつつも
「彼は良いものを持ってる」
なんて言ってくれる他人、なかなかいないよこのご時世。
そして、新人ライトニングが喉から手が出るほど優勝したいピストンカップを3度も制した存在が実は街に。
故障後戻ったらレースには居場所になかったと言っていたが、実力はそのまま。ラジエータースプリングの、4WDで運転するべきと思うようなむき出しの粗いデコボコ道でライトニングを鍛えてくれる。なんと親切な!
そして、柳沢慎吾みたいなキャラのレッカー車メーター。出っ歯でピントが外れたことをよく喋る気が抜けたキャラだが、ライトニングの友達になってくれる。二台連れ立って草むらで眠る農機を驚かせてひっくり返したりして遊ぶのだが、なぜか憎めない。
最後は、ピストンカップで優勝間違いなしのところで、スピンしたライバルを助けに行って2番になるという子供向けお決まりの美談オチ。
一切人間が出てこず、擬人化された車達が繰り広げるアニメーションが面白かった。
よかった
主人公の調子こきぶりに辟易するのだが、3才の子どもが大好きで、性格を見習わないで欲しい。才能があるからと言って調子こいていいわけではないので困る。現実に人を人とも思わないあんな性格だったら周囲から総すかんをくらってしまう。3作目を先に見た。
熱くなる映画
テレビでやっていたので鑑賞。舞台は、車だらけの世界。新人のマックイーンは、自己チューな性格から友達もスポンサーも少ないという悲しい状況に立たされていました。ある日、戦友の大型トラック・マックが居眠りをしていたことが原因で放り出されたマックイーンは、追っ手から逃げるため、必死に走っていましたが、ひょんなことから辺鄙な田舎町に迷い混んでしまいます。そこで出会った、天然で陽気な性格のメーターに出会います。最初は、住人たちから避けられていたマックイーンでしたが、弁護士のサリーがドライブの楽しさを教えてくれたり、車のお医者さんが自分の過去を話してくれたりと徐々に心を開いて行きます。諦めずに現実に挑むことや、車たちにもいろいろな事情があったりと奥深い作品でした。終盤のレースは、ドキドキしますよ。シリアスな場面もあり、とても良かったです。個人的には、メーターが登場するシーンとハエまで車立ったところがツボです。これは意外と大人向け。
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