「ハワイ出身の脚本家の意見等でリアリティは増したみたいだけど」リロ&スティッチ 島田庵さんの映画レビュー(感想・評価)
ハワイ出身の脚本家の意見等でリアリティは増したみたいだけど
隣人としてトゥトゥおばさん(デイヴィッドはその息子という設定)が登場する(登場のしかたがカッコいい)が、
これは、ハワイ出身の脚本家がこう言ったことから実現したそうな(プロデューサーのインタビュー)
>もし両親が亡くなったら、ハワイはとても家族志向でコミュニティ志向な場所なので、彼らを助けようと手を差し伸べる人がいるだろう。彼らは一人にはならないだろう。
>そしてそれは、ナニのキャラクターをも少し変えることになった。
そんなこんなで、細部の設定がよりリアルにアップデートされた訳なんだけれど。
ワタクシ的には、レベルダウンしちゃったとしか思えない点がいくつか。
1.スティッチが「家族」を理解する、という話ではなくなっちゃった。
その要因としては、「みにくいアヒルの子」のエピソードが削られちゃったことも大きい。
2.ジャンバも、ただのバカになり下がってしまった。
拉致されたリロの救出作戦がなくなっちゃったことが大きい。
3.1・2が削られたのに上映時間が長くなっていることから分かるように、無駄に冗長。
スティッチ不時着直後の結婚式乱入シーンなど要らんだろ。
4.リロに関して言うと「ときどき悪いことをしちゃう」理由が不明になっちゃってる。
魚のパッジにピーナツバターサンドをやりに行ってフラの教室に遅れちゃったのは、そうしないと嵐が来ちゃうから(両親は、嵐の日の事故で亡くなってる)という話がなかった。彼女は理由もなく「悪い事をする」わけじゃないのに、それが実写では分からん。
また、リロが友達に意地悪されたのは、その時濡れたまま来たので友達が滑って転んじゃったからだったのに、それが普段から虐められてる感じになってる。しかも、アニメではエンディングで(スティッチを含め)仲直りしてたのに、今回それがない。
という訳で、
不満の方が多いと言わざるを得ませぬ。
