「さすがに脚本都合な場面が多々ある」アマチュア サイレンスさんの映画レビュー(感想・評価)
さすがに脚本都合な場面が多々ある
まぁ映画なので都合が良い展開というのは
悪いことではないし、
むしろ都合がいいのは好きな方ですが、
さすがに見てて気になるレベルで都合良すぎかなと。
『撃たれても当たらない』
『主人公がたまたま超天才ハッカー』みたいに
あるあるな都合良さは今さら気にならないけど
『敵に殺されずに捕まる事を想定済みで作戦を練る』とかは気になる。
なによりもこれまで死ぬ思いして
メンバー一人ずつ殺めてきたのに
ようやく妻を殺害した張本人を見つけたら
そいつは殺さずに逮捕させて
そいつと繋がってたCIA幹部も捕まえて…
という終わり方も
『え?急に正義感に目覚めた?』という感想。
最後に主人公殺されるエンドかなとも思ったけど
普通に生きててハッピーエンドだし。
ハッピーエンドは好きだけど
今回はなんか釈然としなかった。
ラストシーンでセスナ爆発するかと思った。
『主人公は一人の女性を愛した人間が正義を実行しただけで、悪者ではないのだと観客に思わせたい』
的な製作側の意図を感じましたが、
復讐する相手が悪だというだけで
ふつうに主人公も結構無慈悲でえげつない。
プール爆破する時に下に人がいるか確認してないし
クラブのトイレ爆破したのも
一般人が死傷する可能性を考えていない。
もしくは『自分が逃げるためなら誰かが犠牲になっても構わない』
と思ってるかのどちらか。
だとしたら妻を殺したテロリストと変わらない。
ラスボスも言っていた事だが
主人公は徹底して『死の瞬間』から目を背け続けている。
それはこの脚本でもそうさせていて
二人目→プールから落とすだけで死ぬ瞬間は見ない
三人目→目の届かない所で爆破させ、同じく死の瞬間は見ない
インクワライン→撃たれた箇所が暗くて見えない
これらは妻が撃たれる瞬間を映像で見て、
一人目が目の前で轢かれた所と合わせて
トラウマになっているからだという事を示すのだろう。
しかし、だからこそ最後のラスボスだけは、
妻を撃った張本人だけは自らの手で葬ってほしかった所。
ついでに言うとロシアで仕事仲間に会えたのが
どうしてもよくわからなかった。
なんかの伏線?もしかしてこいつが黒幕?
もしくはCIAに雇われた裏切り者?
とか色々思ったけど、別にそんなことはなく、
本当に普通に会いに来ただけだった。