劇場公開日 2025年4月11日

「もう少し深みが欲しいと思うのは求めすぎ?」アマチュア kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0もう少し深みが欲しいと思うのは求めすぎ?

2025年4月11日
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鑑賞方法:映画館

今週公開が始まった映画に「アマチュア」と「プロフェッショナル」、そして「ベテラン」もあったりする。タイトルでこんな混雑した感じはあまり記憶にない。とりあえず初めに「アマチュア」から。ドルビーシネマで観たが、あまり意味はないかも(時間帯が一番都合がいいのでこの劇場にしただけ)。
本作は、妻を殺したテロリストに復讐しようとするCIA職員の物語。妻を殺したテロリストたちをすぐに特定することで彼の能力の高さを示す手法はよかった。上官の弱みを握って、殺しの教育を受けるところもちょっと新鮮。初心者的な意味合いのアマチュアかと思っていたが、仕事としてではなく結局私怨のためにテロリストたちを殺そうとする。そんな報酬のないアマチュアの仕事という意味合いもあるのかもしれない。銃などで殺すことは苦手だが、知力で様々なことを計画し殺すことには長けている。そんな主人公の姿は意外と魅力的だった。
ただ、妻を愛するが故に復讐を決意するのはわかるが、教官やインクワラインとの関係性が少し浅い印象。インクワラインが出てくるシーンがよかっただけにあそこらへんの深みが欲しかった。あの太ったCIA職員(報道陣が待ち受ける中車で送ってくれたのに)に助けを求めないのも不思議。そう考えると、徐々に後半になるに従って尻すぼみ感が強くなるのは残念だ。あの同僚と偶然?遭遇するシーンも意味がわかりづらかった(偶然ではないならもう少しわかりやすくしてほしい)。最後も強引にまとめた感じがしてあまり好きではない。不正は許しません!と言っても説得力がない。
結局、予告編を超えるシーンはなかったかもしれない。だからというわけではないが、少しフラストレーションがたまる映画だった。復讐を果たしたからといってスッキリするわけではないが、キチンと決着をつけてほしいとは思う。ここらへん、少し肉体派の考え方なのかもしれない。

kenshuchu