劇場公開日 2025年2月14日 PROMOTION

ドライブ・イン・マンハッタン : 特集

2025年2月10日更新

【映画.com編集部の激推し新作】早くも今年トップ3
入りが確定 机に突っ伏すくらい刺さった…キャリア
女性とタクシー運転手が明かす、“愛”の本音 人生観
が変わる100分間【絶対におすすめしたい映画】

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恋とか愛とか、浮気に対する男女の違いとか。

考えても考えてもキリがないものの“答え”にようやく近づける映画を見つけました。

2月14日公開の「ドライブ・イン・マンハッタン」です。

描かれるのは、家族や恋人との間に問題を抱える女性と、幸せも失敗も経験したタクシー運転手の一夜限りのドライブ。主に車内の、2人の会話だけで進んでいくのですが、これがとんでもなく面白い。恋愛の核心をついたセリフの数々が刺さること、刺さること……。

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2025年も始まったばかりですが、筆者の“今年のトップ3”が早くも確定!? 心に刺さった棘はなかなか抜けず、鑑賞後もずっと本作のことを考えずにいられない――そんな忘れがたい映画体験が味わえるはずです。

もう二度と会わない相手だからこそ打ち明けられる、愛についての本音。知りたくないですか?


【予告編】真夜中のタクシー 向かうのは〈愛とは何か〉の答え

【最大の特徴】人はなぜ浮気をする?→“正解”が出た!?
2度と会わぬ相手に明かす、愛についての本音が刺さる

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まずは、本作をおすすめしたい最大の魅力である、刺さるセリフの数々が光る物語について語っていきます。


【人生観が変わる①】物語が非常に、非常に良い! 自立した女性とタクシー運転手が織りなす、運命的な100分間。人はなぜ浮気をする?→その“答え”に初めて納得! 「これは私の映画だ」さまざまな恋愛メカニズムがどんどん解明されていく
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夜のニューヨーク。空港に降り立った女性(演:ダコタ・ジョンソン)は、マンハッタンの自宅に戻るため、タクシーに乗り込みます。

初対面の女性と運転手は波長が合い、世間話をするなか、スマホに届いたメッセージを読む女性の表情が曇っていくことに気付いた運転手。その後も会話をしていくなかで、運転手は女性が不倫をしていることを言い当てます。

助言や意見を交わした2人は距離を縮めていき、やがて、もう2度と会わない相手だからこそ明かせる胸の内を語り出します。

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なぜ、人は恋をして、そしてときに浮気をするのか――男女それぞれの目線でタクシー運転手が持論を展開するシーンが登場します。散々扱われてきた題材ですが、オブラートに包まない運転手の言葉はかなりリアル(そしてショーン・ペンが演じているので説得力がすごい)。「女の浮気は愛されたいから」「男は新しいおもちゃが欲しいだけ。愛はいらない」。あまりの鋭さにショックを受けるとともに、「確かにそうかも」と納得していました。

劇中では、そのほかにもさまざまな恋愛メカニズムが解明されていきます。真面目そうな女性が年上の男性と不倫する理由、男性が愛人を持つワケなどなど、どれもわかる~の連続。まさに私たちが求めていた「恋愛のあれこれ 大人.ver」が詰まっていました。


【人生観が変わる②】作品完成までの道のりも運命的 争奪戦になった脚本→オスカー俳優が「初めて映画を観た時の感動」を思い出し、出演を決意
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完成までの軌跡も本作を推したい理由の一つです。出来上がるまでの過程が、そのまま映画になりそうなくらい運命的なんです。

脚本は、最初は舞台劇を想定していた監督のクリスティ・ホールが執筆しました。やがて映像業界内で争奪戦となり、優れた脚本が世界中から集まる“脚本家専門サイト”「ブラックリスト」で第3位にランクイン。ダコタ・ジョンソンの製作会社「ティータイム」に届き、ジョンソンはあまりに刺さったからか“主演もプロデューサーもやりたい”と熱望し、さらに近所に住んでいる親交の深い名優ショーン・ペンを勧誘しました。

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ペンは「ミルク」以降15年間、映画出演に消極的だったそうですが、本作の脚本を読んだときに「贈り物をもらったような感覚」や「初めて映画を観た時の感動」を思い出し、出演を即決。

クリスティ・ホール監督
クリスティ・ホール監督

ペンの家で台本の読み合わせやリハーサルも行ったそう。これはつまり、脚本が、映画出演に消極的だったペンに情熱を取り戻させたということ――映画好きの皆さん、「ドライブ・イン・マンハッタン」に大きく期待してください!


【レビュー】今年のTOP3入りは確定です(現時点)
人生観&映画観が変わるほど刺さった…沁みる衝撃体験

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ここからは、実際に鑑賞して刺さりまくった映画.com編集部員のレビューを掲載します。「2025年早々だけれど、今年TOP3入りは確実」と断言できるほど本作に惹かれ、人生観と映画観を変えてくれた1本になりました。


●執筆者紹介

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●心に響きすぎて、鑑賞後しばらく机に突っ伏した… 2025年のTOP3は確定(個人的)
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鑑賞後、さまざまな感情がどんどんあふれだしてきました。まずは一旦落ち着かせないといけないと思って、机に突っ伏して。自分の中の興奮が収まるのを待ちました。

この感情をどう言葉にしたらいいのか頭の処理が追い付かない――それくらいずどーんと響いて、早すぎますが今年TOP3入り(個人的)は確定でした。

本当に好きになると人は語彙力を奪われて、心についた大きな火が落ち着くまでは「なんかめちゃめちゃ好き」「とにかく好き」しか言えなくなってしまいます。しかも早口で。恋もそうですよね。

私、「ドライブ・イン・マンハッタン」に思いっきり恋しちゃったんです。


●人生観が本当に変わり、映画観も変化「タクシーでしゃべっているだけなのに、めちゃめちゃ面白い」
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「人生観が変わる100分間のドライブ」――こう紹介されていたので、最初はついつい「そんなこと本当にあるのかな」と疑いながら観始めました。

舞台となるのは薄暗いタクシーの中。主に2人の上半身と顔のアップ、そしてバックミラー越しの瞳しか映りません。回想や別のシーンに切り替わることもない。なのに、2人の会話が痛いほどリアルで、どんどん引き込まれていきました。

会話劇ってこんなに面白いんだ! 自分の中で会話劇は退屈な作品が多いと思い込んでいたようで、凝り固まっていた映画観がちょっと変わることに。

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個人的にはっとしたのは、2度の結婚と数々の浮気を経験した運転手が、女性が不倫していると気づいたきっかけでした。さらに、そんな彼による助言「(不倫相手に)“愛してる”なんて言うなよ」という言葉。その理由は「あんたに求めているのはそれじゃないんだ」という辛辣なものでした。

しかし、女性はすでに「愛してる」と言ってしまっていて……。

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本気で心配しているからこそ嘘のない運転手の言葉の数々は、傷ついた人生を送ってきたこの女性だけでなく、これまでの経験から何かとすぐに決めつけることが多くなっていた私自身の人生観にも影響していきました。


●「マイ・インターン」にハマった、あの頃の“みんな”にも勧めたい
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鑑賞中には「マイ・インターン」を繰り返し観ていたあの頃を思い出しました。

キラキラした作品で自分のモチベーションをあげていた20代。当時も結婚生活とか夫婦の愛情ってそんな簡単じゃないんだなと学びましたが、30代になった今求めていたのは、リアルな大人の恋愛が詰まった「ドライブ・イン・マンハッタン」でした。

「よし、明日も頑張ろう!」と思うような作品は疲れてしまうときもあるけれど、そんなときに頼りたくなるような作品です。

公開日は2月14日のバレンタインデー。大人の私たちにこそぴったりな作品を、ぜひ劇場でご覧ください。


【プロたちもおすすめ】小説家、漫画家、演出家ら絶賛
「会話と演技、それだけで勝負する俳優二人の凄み」

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最後に、著名人のレビューをご紹介します。演出家、文筆家、脚本家、漫画家……さまざまな“プロ”が本作を支持しています。


※50音順/敬称略


★いのうえひでのり (劇団☆新感線 主宰・演出)

面白かった。
会話劇なんだけど、ミステリーな味わいが引き込ませる。
徐々に明かされる二人それぞれの過去とヒミツに目が離せない。


★菊地成孔 (音楽家 /文筆家)

ニューヨーク市街がこんなに魅力なく、会話劇がこんなに刺さらない映画もない。2人の男女の魅力は枯れ果てている。どれだけ荒廃してもパワフルだったアメリカの都会は底をついた。そこがこの映画最大の意義と魅力だ。

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★北川悦吏子 (脚本家・映画監督)

ヒロインが宝石のように美しく、圧倒されました。
最初から最後までタクシーの中だけの話なのかと、そこを一番期待して見ました。
そして、本当にそこだけで、見せきっていました。
初老のタクシー運転手と乗客の若い美女。ふたりの話と思いきや第三者の出し方はアイデアです。しっとりとした冒険作だと思います


★清田隆之 (文筆家・「桃山商事」代表)

ワンナイトの関係って、ラブだけじゃなくダイアローグでも成立するんだって思いました。
不思議で豊かな時間や関係が、そこかしこにあふれている社会でありますように。


★松尾スズキ (作家・演出家・俳優)

タクシーに運転手と客。あるのは会話だけ。聞いただけでも尻込みする。でもずっと見ていられる。なにも起きないのはわかっていて、それなのに、コクがある。会話と演技、それだけで勝負する俳優二人の凄み。逃げ場がないからおもしろい。

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★松本千秋 (漫画家/「トーキョーカモフラージュアワー」)

女は女であり、男は男であることを辛辣に突きつけてくる作品。
余りにもリアルなコミュニケーションのすれ違いと、
複雑に湾曲した美化の連続に息が苦しくなる。
私はラストまで、『綺麗事なし』の現実を観たのだと思う。


★山田由梨 (作家・演出家・俳優)

誰にも知られたくない後悔や傷、迷い、自分のどうしようもないところを、見知らぬ相手になら話せるかもしれない。
人は、こんなふうに癒し合うことができるのだと気付かされる美しい時間があった。


★よしひろまさみち (映画ライター)

真夜中、都市部空港からのタクシー。このシチュエーションだからこそ成立するオトナの会話を、こうもドラマチックに演出できるとは。セリフと表情だけに込められた芝居の凄みに圧倒される100分。

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