劇場公開日 2025年1月24日

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「個々ストーリーが追いにくいがまぁ軽いホラーを見たいなら。」ヌルボムガーデン yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5個々ストーリーが追いにくいがまぁ軽いホラーを見たいなら。

2025年1月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年28本目(合計1,570本目/今月(2025年1月度)28本目)。

 すでにレビューを書かれている方と重複するところがありますが、一応最初のお約束として「この映画は実在する人物や地名とは関係がありません」とのこと。なのに韓国に実在するいわゆる三大心霊(恐怖)スポットを扱うというのも変なところです。

 セリフが少な目で理解がしがたいことと、このタイトル(「ヌルボムガーデン」自体)が映画の字幕との関係で途中から何を言いたいかわからず、複数の「ガーデン」(庭)があるのか等考え始めると結構泥沼じゃないかな…といったところです。

 ストーリーが少ないしセリフも少ないし、その代わりホラー要素はたっぷりといったところです(というより、1月4週はホラー映画祭りかというくらいに多いが…)。あまり字幕など観ず、さくっと90分(この映画は95分ほど。予告編など入れると110分ほどか)でホラー映画を軽く見たいならおすすめといったところです。

 評価に関しては以下にちょっと詳しく書いておきます。

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 (減点0.3/「ヌルボムガーデン」が何を意味するか、映画のストーリーから混乱を招き、理解が困難になる要素がある)

 映画内で「ヌルボムガーデン」という表現は最後、エンディングロールに入る直後に「韓国にはヌルボムガーデン、という恐怖スポットがあるといわれている」みたいなところで登場します。

 それ以外に実は、登場人物がこの館を訪れて花の手入れをしていたときに、「この庭は春の庭と名付けようかな。いつも心が温まるような花が咲いてほしいから」みたいなことを言っています。それが原題タイトルの Spring Garden のところです。

 ところで、韓国語の辞書でちゃんと調べればわかりますが、「ヌルボム」というのは、韓国語では「常・春」と書いて「常に春」ということを意味すること、また春が暖かいイメージがあることから、「支援的な意味合いで経済的等のハンディがある方向けの、補助的な施設、制度」等にも使われていることもわかります(ヌルボム学校、ヌルボム奨学金、ヌルボム塾、などなど)。

 つまり、ヌルボムというのは日本語に1:1で訳せば「常春」ですが、日本語では「常夏」以外は普通使わないので(常秋、というような表現はあまり聞かない)、こういうタイトルになったのでは思えますが、それだと映画のキーになる「ガーデン」(庭)が2つあるのかとかという解釈が可能になって、ややタイトルから混乱させてくる部分は否定できません。

yukispica