「神に祈るのはどうして? 神に祈りたかったから」異端者の家 昭和ヒヨコッコ砲さんの映画レビュー(感想・評価)
神に祈るのはどうして? 神に祈りたかったから
宗教と信仰をテーマにした、サイコホラー。
モルモン教の2人のシスターは己の信仰を示し、生きて出られるのか・・・!?
ややこしい…
と言うか、この映画の感想を書くにあたって自分の宗教観をしっかりと見据えたのもあって、感想も自分の宗教観を延々と書き連ねそうになってしまう…
さて、本作がサイコホラーなのは間違いないのだけど、実態はかなり哲学的であり”信仰とは何か”を問う話。
西洋での宗教の歴史や教義などが矢継ぎ早に浴びせかけられるので、それらについてある程度見識があると良い。
また、主人公2人がモルモン教の教徒なので、それについても知っていると更に良い。
どちらかと言えば日本人視点ではリードの弁に納得する部分が多いと思えるが、宗教観の乏しい日本人にとっては理解が難しい部分があると感じた。
個人的に特に感じた特に理解が難しい部分は以下の2つ。
①信仰宗教を持たないという孤独感
②真実性へのこだわり
この部分がMr.リードが唯一の真実の宗教を求める原動力であると思っている。
宗教の話から、既存の宗教への批判や挑戦として捉えられてしまうように思えるが、実際には宗教よりも信仰に対してフォーカスが当てられている。
順序で言えば信仰があって、宗教があるのだろう。
だからこそ最終的にシスターはあの境地に辿り着いて祈りを捧げ、今までの論理的な議論に沿わない”彼女の感想”が美しく映えている。
コメントする