「論破王」異端者の家 カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
論破王
「洗脳」・「支配」
日本でもよくカルト宗教にのめり込む信者達へ使われるこれらの言葉は実は全ての宗教を信仰する者へ当てはまるのではないか、と狂った宗教研究家?に詰め寄られるモルモン教布教中のシスター達の悲劇のお話。
全米でスマッシュヒットしたらしいが、アメリカのエンタメは何事にも優先されるという事かw
抗議もあったそうだが、なかなかの寛容ぶりに驚く。
家に閉じ込められ、布教や戒律(避妊の否定や服装・食事等の制限)だけでなく、日常の大小様々な選択でさえ実は自らの意思で決めていないのでは?それはまさに支配されてることと同意でしょ?と詰められ、信仰心を疑いそうになりながらも必死に逃げようとするが、用意周到に何重にも罠が張ってあり、お望み通り信仰を否定してやっても解放してくれない気満々な宗教オタク役のヒュー・グラントが恐ろしくもハマり過ぎて面白かった。
キリスト信仰の宗教のオリジナルはユダヤ教でそれ以外は派生したものだが、モルモン教が世の中に広く広まっているのは布教活動をしたから、というのをモノポリーを例に論じるシーンは凄く納得。
一夫多妻制は教祖ジョセフ・スミスの個人的な趣味?・・・確かに聞いたことはあるが大丈夫かw
そう言えばユタ出身のケント・デリカットもモルモン教徒だったっけ。
シスターズがだんだん魅力的に見えてくる不思議。
避妊インプラントって初めて見たけどあんな場所に設置するとは驚き。
学生時代、自分の周りにもただ議論したいだけの面倒くさい奴っていたなあ、と懐かしく思いながら観てた。
