「ちょっと期待ハズレ」ストップモーション mdさんの映画レビュー(感想・評価)
ちょっと期待ハズレ
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中盤までしっかり怖くてよかったのだが、ちょっと期待が外れた。
斎藤環が言ってた「デヴィッド・リンチをやりたくて失敗してる映画」のひとつな気がした。
リンチ+今敏という感じ。
もう少しストップモーションアニメを見せて欲しかった。
怖さと痛さの演出は手堅い感じ。
つまらないとは言わないが、なんか足りない〜という気持ちにさせられた。
あんまり関係ないけど考えてしまった事。
齋藤環は「リンチは非常に統合失調症的な映画で、リンチ以外の監督ではリンチのような映画を撮りたいのはわかるけど成功している映画がない」というような事を言っていた。この映画のようなサイコホラーにはリンチの世界観が確かにマッチするし、手堅い演出だがやはりリンチ的統合失調症感覚は得られない。この差が一体なんなのか気になる。
この映画に感しては、一見不可解でシュルレアリスム的に(リンチも影響を受けたベーコンや同じくシュルレアリストのシュヴァンクマイエルも意識してるであろう)に撮ってはいるものの、作り手の理屈(このキャラクターはどういう存在でこのシーンは何を表しているのか)が非常にわかりやすい。
しかし、リンチの理屈はわからない(リンチにしかわからない理屈でとっている)ところかもしれない。シュルレアリストは直感のイマジネーションを…リンチの場合は瞑想によって、シュヴァンクマイエルの場合はメディウムドローイングによってインスピレーションを得ているものだから。
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