「70代が素敵」アーサーズ・ウイスキー かばこさんの映画レビュー(感想・評価)
70代が素敵
「敵」を見た後なので、主人公がまるで対極で唖然とする。
儀助さんのわびしく哀しい老境と、この3人の生き生きした日常の差よ。
ポイントは「トモダチ」の存在でしょう。
おばさんたちはなんだかんだでトモダチ作って複数でつるむのが上手い。
人生貪欲に楽しむ気満々、トモダチ同士一緒に年を取って、ガタがきた身体を自虐ネタにして笑い飛ばし助け合いながら楽しく過ごせればそれでよし、いろんなものから解放され身軽になったら、それ以降は自分自身のためだけに人生を謳歌する所存。
女子高校生並みに身軽になったタイミングで、ほんとに若返ったら!という夢のある話で、おば(あ)さんたちのワクワク感が伝わって私もウキウキしました。
でもシンデレラくらいの時間でしかないのでできることが限定的、一晩でできる「若くないとできないこと」と考えるとああいうことになるんだろう。でも、意外と「年をとってもできること」だったりもする。
若い3人はとってもキュートだけど、70代のままで十分に素敵。
重ねた年輪は嫌悪するものじゃなく、辛い経験もあるが愛おしいものだと思う。
リンダはずっと自分の来た道に自信が持てず後悔ばかりだったが、ドラァグクイーンの言葉に腹おちして、その年輪に刻まれた、ふたりの友だちがいる自分の時間に満足して逝ったのでしょう。
残された二人には、これからの未来がまだまだ続く。
年齢はただの数字、自分はそう思える境地にはまだなれませんが、いい言葉だと思います。
ジョーンがバイセクシュアルというのは、またそれ?で特にそうじゃなくても良いような気がするけど昔の恋人と笑顔で再会できて良かった。
息子は薄々感づいていたのか、母に対してわだかまりを抱いていたが成人して大人同士として歩み寄れたのも良かった。
スーザン、70代でもキュートだけど、大胆すぎてちょっと恥ずかしいです。
元気に歌うボーイ・ジョージが見られて感涙モノ!
つい一緒に口ずさんでしまったわ!
お姉様方との共演、60代の彼がワカモノに見えるじゃないですか。
アーサーがあまり偲んでもらえなくてちょっとかわいそうだけど、チャーミングなお姉様方の姿に元気出ました。
一晩だけ、肉体だけ20代になれたら、自分だったら何するかな、と帰り道に想像して二度楽しめました。
イギリス人のライフスタイルが伺えて、そういうところも面白かった。
かばこさん、コメントありがとうございます。・_・
>アーサーのだ液とか、タバコの灰落としたりとか
そんなモノが入っているかもしれないと思うと、確かに
口に入れたくは無いですね。@_@ うーん
で、更に想像。(…するのか?)
発明に集中するアーサーさん、トイレに行く時間も惜し
くなり、手近なビンに…(以下自粛)。@▲@エエエ
ちなみに私も「敵」→「この作品」の順に観たのですが
儀助さんにはこの作品の3名のような、一緒になって馬
鹿騒ぎできるような友人がいなかったのだろうなぁ と思
えてなりません。
コメントありがとうございます。儀助と三人の女性たちの違いはなるほど「トモダチ」の有無。儀助にも松尾貴史(役名忘れた)という友達がいたけど何か距離感が女子たちとは異なるんですね。