ビートルズ ‘64のレビュー・感想・評価
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64年、ビートルズ全米上陸の熱狂
ビートルズがアメリカに初訪米を果たした1964年の、アメリカ社会の狂騒を振り返る内容のドキュメンタリー映画。ビートルズのドキュメンタリーは本当にたくさんあるんだが、これは64年の現象にスポットを当てている。空港で熱狂的な女性ファンに囲まれ、ホテルでも囲まれ、ファンはホテルに忍び込もうとするし、てんやわんやの騒ぎの中、メンバーたちはホテルの室内でリラックスしている。プライベート映像とニュース映像、そして、関係者のインタビューなどで構成されている。
面白いのは、当時ホテルを取り囲んでいたファンに今、インタビューしていること。この手のドキュメンタリー映画では、やっぱり当事者や専門家などへのインタビューが多いが、ファンにも目を向けているのは珍しいかもしれない。
もちろん、ファン目線ばかりではなく、ビートルズが影響を受けた黒人ミュージックについても言及がある。ザ・ミラクルズとスモーキー・ロビンソンも取材されている。本人たち含め色々な識者が取材を受けているが、なによりインパクトがあるのは、64年当時にホテルを取り囲んでいた女性ファンたちの絶叫だったりする。本当にすごい熱気で、当時ビートルズがどれだけ人気だったのかを直接に物語る映像だ。
目新しさに欠けるドキュメンタリー
ザ・ビートルズが1964年にアメリカに初進出した際の様子に密着したドキュメンタリー。その数カ月前にジョン・F・ケネディ大統領が暗殺され、公民権運動にベトナム戦争、カウンターカルチャーなどなど激動の波に呑まれていくアメリカが、英国リバプールから来た4人をどう受け入れたかを辿っていく。
当時のニュース映像や当時熱狂していたファンの証言を挟みつつ、メンバー4人が当時を振り返るという(ジョンとジョージはアーカイブ映像)構成になっている…が、端的に言うとつまらなかった。
アメリカ進出60年という節目で製作されたのだろうけど、ビートルズが成功するのは当然分かりきっている上で鑑賞している以上、目新しい切り口もなく、貴重な映像を使っているという触れ込みの割には既視感がありすぎる。目を惹いたのはレナード・バーンスタインの証言ぐらいか。
存在が偉大過ぎるが故に、無数に作られているビートルズのドキュメンタリーだが、その分ハズレも多い。厳しい言い方だが本作もそれに含まれてしまった。
可もなく不可もなく
ごく普通の印象。
これまで何度も観た映像が多いが、かなり綺麗になり、音も相当良くなっているのが印象的ではある。
内容的には、古いファンには目新しさもさほど無く、余り面白くはないかも知れません。
ビートルズはノアの方舟
単なる過去の追想ではなく、
ファンとその文化の深層に迫る作品だ。
ファンが当時の熱狂をどのように感じ、
そしてその後どのように現在の自分として語り直しているのかを追うことで、
ビートルズがもたらした影響がどれほど時代を超えて強く残っているのかが浮かび上がってくる。
映像に登場するファンたちの表情は、
ムンクの『叫び』のように切実で、
狂気を孕んだ喜びに満ちている。
彼女らはその時代の熱狂を、
今や小説家やライターとして冷静に語りなおすことができる立場にある。
そこで語られるエピソードは、
単なる回顧にとどまらず、
言葉を紡ぎ出す者としての深い洞察を伴っており、
その知的なアプローチがさらに映画を魅力的にしている。
4人が宿泊していたホテルのスタッフが、
ジョンやポールが使用したタオルを売る、
それもハサミで切った切れ端を1ドル2ドル程度で、
当事者ならではのエピソードだ。
リンチやスモーキー・ロビンソンの登場は驚かないが、
バーンスタインやマクルーハンには驚いた。
彼らはビートルズが与えた影響を体現する重要な文化的アイコンであり、その存在感はそのまま映像に落とし込まれている。
(もちろん、逆にビートルズに与えた影響も小さくないだろう。)
特に、マクルーハンの登場は、
彼が提唱したメディア論の視点からビートルズの音楽やその社会的影響を再評価する手がかりとなり、
観る者に新たな視点を提供してくれる。
ウディ・アレンが「アニー・ホール」でマクルーハンを引っ張り出したのと、同義なのかもしれない。
終盤、ジョンのシーン、彼の個人的な発展とともに、
ビートルズが象徴する「大陸発見」のような新しい時代の到来を超えて、
むしろ「ノアの方舟」のようなメタファーとして捉え直すことができる。
ビートルズという現象が、ただの音楽の枠を越え、
ある種の救済的な意味を帯びていたことに気づかされる瞬間であり、
ファンのインタビューの言葉にも循環し再興が繰り返されていることが、
現在進行形で気づかされる。
一方で、
オープニングの「オール・マイ・ラヴィング」を誰が唄っているのかという疑問は、映画全体を通しての謎の一端を成している。
調べればわかるのだろうが、
誰が唄っていようとも、
そのメロディーが放つ普遍的な愛のメッセージは変わらず、
映画のテーマでもある「ビートルズとファンの不可分な関係」を象徴するものとして機能している。
総じて、『ビートルズ`64』は、音楽の歴史を辿るだけでなく、
ビートルズがもたらした文化的影響を深く掘り下げることで、
現代の視点からも十分に楽しめる作品となっている。
ビートルズの音楽が時代を超えて愛され続ける理由を、
視覚と音楽、そして言葉を通して再認識させてくれる、
まさに知的で感動的なドキュメンタリーだ。
ビートルズしか勝たんビートルマニア!時代に呼応した無自覚な開拓者たち、必然の渡米
14日間のアメリカ初上陸旅行に同行。ケネディ(JFK)の死から数カ月後、悲しみに暮れて喪に服していた米国を英国産リヴァプール式ユーモアとずうずうしさ -- そして明るい音楽 -- で席巻。イギリスの現象と侵略そして異常な熱狂。カメラに笑って!僕たちなりのユーモア。
本作はぼくにとって見終わった後に満たされるのに、今手伸ばしても届かないものへの想いでやっぱりどこか切なくさみしくなるような作品だ。"ビートルズ"というあらゆるカルチャーにとっての革命が本人たち以外の部分 -- 周囲の環境 -- によって加速加熱された側面があり、本人たちにとっては無自覚な部分があったことを本作は提示する。その過程で、時に後追い1ファンとしてありがたや~と崇めたくなるような当時の貴重な映像に映った彼らの姿に親近感も覚えてしまう。神聖さと人間らしさの間にぼくらもまた彼らに夢中になって、なんだか胸が苦しくなってしまうよ。
つながり。等身大にすぐふざける若者たちの様子を収めた貴重な映像と、同時に世間アメリカ社会の大騒ぎっぷりというギャップに、その瞬間その場に立ち会った一人ひとりの貴重な証言も。女の子たちはじめ熱狂する人々の様子を捉えて、当時のそうしたファンたちのインタビューも交えた構成。ビートルズ初期の曲に歌われていたようにファンとの絆に、無論エド・サリヴァン・ショーも。
音楽時代は一聴した印象だと最高にポップだとも思うけど、最高にロックンロール。"スーツにボウル頭という悪夢のようなビジュアル"イェーイェーイェー!だって、今では普通なマッシュヘアで長髪とあれだけ拒否反応示されまくった時代だもんな。音楽だけでなく、そうした面ですら道を拓き、今日まで続く影響を及ぼしていること、彼らが残したものはあまりにも大きく計り知れない。
ビートルズな何かを導いたのではなく名目、ほしてマストの上から叫んだ"大陸発見"!半世紀以上経ってもこうやって事あるごとに一つの時代、一つの側面にスポットを当てた新たなドキュメンタリー映画などが製作されるビートルズマネーの偉大さと、それらが改めて示す歴史的瞬間の重要性。デビューからの実質の活動は60年代だけで10年にも満たないのにだ!伝記映画もキャスティングから楽しみだな。
みんなビートルズの子供。音楽は癒やし、それが音楽の力。最後にデヴィッド・リンチの言葉を引用したい --「音楽は火や水や空気と同じで必要不可欠なもの」。
「歌って!」「お金が先だ」
BEATLES 4 EVER
「ラブ・ユー・ドゥ」「ラブ・ミー・ドゥだ、間抜け(wanker)」
「ジョンやジョージが生きていたら?」「愛してる。リヴァプール人は言わないが、彼は兄弟も同然だった」
ネタバレあり♥️
ディズニー+
入ってて良かったなぁ!
黒人の少女にインタビューする。
「ビートルズすきですか」すると少女は答える
「大好きよ♥️髪型がね」その女の子の髪型は“ぶっ飛んでいた。”【アフロへァーじゃないよ。本編ご覧あれ】
さて、閑話休題
ハーレムでのインタビューだと思うが
黒人の青年にインタビューをすると、彼は
「ラジオをつけるとビートルズばかり流れる。気に入らないね」と言う。インタビューアが「好きなのは?」と聞くと「マイルス・デイヴィスかジョン・コルトレーンだね」と答える。
本音だと思うよ。だって公民権運動真っ盛りの64年なんだからね。また、ケネディの暗殺でアメリカが喪に服していたとは、僕が記憶する限り無かったな。兎に角、反ベトナム戦争だったね。
だから、この時期のビートルズは、アイドルとしてみられていたと言わざるを得ない。だって、ビートルズより上回るグループって言われていたのが「モンキーズ」だからね。
僕にとってはビートルズは凄いポップスアイドルだったが、やはり、アメリカのサブカルチャーであったと思う。そうさ、反ベトナム戦争とヒッピー文化と公民権運動のね。そう言ったイデオロギーをアイドル化させたのだから、普通のポップス・グループとは些か違うんだろうね。飽きてはいなかったが、僕もやがて『ジョン・コルトレーン』とか『ベートーヴェン』が好きになった。
しかし、
「ロール・オーバー・ベートーヴェン」
で終わる!?だって、チャック・ベリーの曲だよ。
なんか勘違いしているね。それとも、ブラックミュージックに敬意を表しているのかなぁ。
まぁ、ビートルズはコーラス・グループだからね。
『ビーチボーイズ』がおるけど、やっぱり『ビートルズ』だね。その後、現れし『クイーン』だよ。オジキが『ファルセットが凄いよ』と言っていた。僕もそう思う。
まとめると、
ビートルズがアメリカに上陸して60年だが、
あと40年して100周年の時、ビートルズがとう扱われているか?気になる。でも、僕はその時はもういない。
まぁ、日本人なら現在35歳までの人なら100周年を実感できるよ。それより、年取った人達はPLN〇75があるから駄目だね。残念でした。
来週から始まる『NO ハンブルク NO ビートルズ』見たいと思ってるが、残念ながら出かけるので見られない。前述のオジキがハンブルク時代の海賊版を良く聴かせてくれた。余り良いものとは言いがたかった。でも、オジキ曰く『ビートルズはハンブルクだよね~』って言っていた。でも、あの海賊版は本当にハンブルクの演奏だったのかなぁ。今あればお宝でしょ。勿論違法だけどね。
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