「黒澤ホラー」蜘蛛巣城 どすこいたろうさんの映画レビュー(感想・評価)
黒澤ホラー
原作に触れることなく鑑賞。物の怪や予言など、オカルト・ホラー要素の強い作品。演出もかなりホラー寄り。
三船敏郎と山田五十鈴の演技がとにかく素晴らしく、引き込まれます。焦燥感、恐怖心、狂気に取り憑かれていく様を迫真の演技で表現しており、この二人の俳優が生み出す緊張感がクライマックスへ向けて張り詰めていきます。
そのクライマックスですが、見どころ満載の名シーンの連続!目が離せません。演出や映像技術も素晴らしく、今観ても「どうやって撮ったんだ?これ。」なシーンは驚愕。有名な矢のシーンでの三船のリアクションはガチだったんでしょうか(笑)むちゃくちゃやりやがるぜ…。
ホラー演出がかなり目を引きます。白黒だから余計に怖く感じました。本作では作品の構成や人物の表情や動き、撮影技法などに能の様式美を取り入れているとのことで、そのせいか緊張感のある作品になっております。
若干冗長に感じるシーンがいくつかありましたが、それも能を意識して作られたからでしょうか。個人的にはもう少し削っても良かったかな?って世界の黒澤に向かって何言ってんだって話ですよね、はい、すみません。
ホラーがどうとか言ってますが、結構大掛かりなシーンが特徴的でもありまして、騎馬隊による進軍のシーンは大迫力です。よくあれだけの馬と乗馬出来る俳優を集めたものです。
見どころ満載の黒澤ホラー。……ホラーでいいのかな…?私は怖かったぞ😱
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