「トニー・レオンとアンディ・ラウの直接対決をじっくり観たかった。」ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
トニー・レオンとアンディ・ラウの直接対決をじっくり観たかった。
トニー・レオンとアンディ・ラウが、20年後も変わらず
第一線で《スターであり続けていた》
まずは、そのことに感動しました。
スターオーラはありましたが、やはりバイタリティは、年相応かな。
この映画はよく似てる「ウルフ・オブ・ウォールストリート」
の面白さの足元にも及ばない内容で、
前半はかなり退屈です。
トニー・レオンが無一文から100億香港ドルを稼いだ天才詐欺師。
時代は香港がイギリスから中国に返還される1997年の前後の30年間。
香港バブル景気とバブルがはじけるまでの長い年月。
トニー演じる“チンには実在したモデルがいるとのことです。
まぁ株価を上げる株価操作。
大金に縁のない私には、そのカラクリが、トント分からないのです。
普通、空売り、インサイダー取引などです。財閥の子弟の
ネームバリユーを利用してましたね。
バブルの波に乗って、金塊、札束そして酒に女にパーティー。
(日本のバブル期と似た感じ・・・でしょうか!)
チンの会社は不動産、旅行、ゴキブリ駆除(?)、そして株、
巨大グループ企業に成長しますが、裏ではギャングもどきの
《殺人事件》もチンの周囲に頻発する。
監督はマーティン・スコセッシがリメイクした
「インファナル・アフェア」の脚本家が勤めましたが、
ストーリー運びが単調で起伏がない。
本来、トニーもアンディ・ラウも、甘い2枚目です。
トニーは殺しを指示するほどの悪い奴に見えないし、
そもそも悪役にしたくない思惑が見えます。
最初にトニーがアップになった時、京劇みたいなメロディが流れて、
「これはあかんと、ちゃう?」
悪い予感がしました。
ラウもチンを服役させるために出世もせずに16年がかりで
追い詰める。
そんな執念はとても感じられないのです。
較べるのは失礼ですが、マーティン・スコセッシとディカプリオの
映画への向き合い方と大きく違う、
ラウとトニーの「スター映画」
「ファンサービス」と、感じました。
まぁ危ない橋を渡った結果として、死体が転がるんだけど。
どうも説得力がない。
20年前。2002年「インファナル・アフェア」シリーズ作品は最高でした。
私はトニー派でした。
驚いたのはアンディ・ラウの若々しさ。
(歳取るの忘れてますね)
前半に出番が少なくて、二枚看板じゃなくて、トニー・レオンの主演に
やはりトニー重視の映画でした。
ファンだからいいんですけれど、クオリティがイマイチでした。
二人とも、老けたなー。ひいき目で見ないと誰だか分からない。(ファンの方には失礼。)一番始めに海面だけの画像が5秒位ありますよね。あれはそのままアート作品です。後は……………