怒りの河のレビュー・感想・評価

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3.5父なる証明

2024年11月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

雲南省の地方都市で牛殺しのパフォーマー(と表していいか分からないが…)をしている男フーが、娘を自殺に追いやった同級生少女ジー・ホンを探しにミャンマーまで追いかけて…
始まりこそ復讐心に燃える父親の“父なる証明”的ドラマだが、舞台がミャンマーに移ったのを機に、軍事クーデターで情勢が悪化し犯罪過多となっている社会事情や、現地に逃げたジー・ホンと亡き娘の知られざる関係、そしてフーの父性感情の変化など、多面的な要素を含んでいくのが興味深い。唐突な恋愛描写など「このシーンいるか?」と思わざるを得ない場面もあったが、タイトルが示すように荒々しい広大な大河は、フーのメタファーか。
血のつながらない男と娘のバディ関係といえば近作に『LOGAN/ローガン』があったが、本作のポスターアートがそれと酷似している事を鑑みても、確実に参考にしたと思われる。

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