取り残された人々 日本におけるシングルマザーの苦境

劇場公開日:

取り残された人々 日本におけるシングルマザーの苦境

解説

オーストラリア出身で日本在住の監督ライオーン・マカボイが、日本のシングルマザーを取り巻く知られざる現実に迫ったドキュメンタリー。

世界有数の経済大国でありながら、子どもの7人に1人が貧困状態にある日本。しかしほとんどの国民が、その現実を実感できずにいる。戦後、短期間で経済の急成長を遂げた日本だからこそ起きてしまった“隠された貧困”をテーマに、これまであまり取りあげられることのなかったシングルマザーの苦悩を取材。日本の隠された実態を、社会、文化、歴史などさまざまな角度から深く掘り下げ、不平等な社会背景の原因をひもといていく。

2023年製作/78分/日本
配給:ジャパンメディアサービス
劇場公開日:2024年11月9日

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映画レビュー

1.5余白のない作品・当事者向けか

2024年12月21日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

何人かの当事者や専門家の声(インタビューというか語りというか)を織り交ぜて構成された作品。ドキュメンタリー映画というよりは、ニュース番組内の特集のような取材映像だと思った方がいいです(密着感は薄め)。

実態を丁寧に映した作品という感じがせず、声をうまいこと切り取って継ぎ合わせることで観る側の感情を導くような、作為的な編集がされた作品に感じられてしまった。

きちんと日々の暮らしぶりをカメラでとらえた作品だったら、当事者の方の苦悩や苦労をもう少しリアリティを持って感じられたかもしれないが... 。構成的にも一本調子なので、矢継ぎ早にデータを浴びせられただけのような感覚で、自分事に感じられるような隙間や濃度、温度感、奥行きといったものが足りない。(当事者の声も、こちらに向けて話しているのを撮っている形式、且つそれが都合よく継ぎ接ぎされたものを聞く形だから、生の声というよりも加工された“データ”のような、せっかく人が話しているのにデジタルな印象になってしまう部分が少しあったので)

当事者でない人間の感想としては、普段シングルマザー(の暮らし)の実像ってなかなか見えなくて掴めないし、窺い知れる機会もそうないので、重苦しくてもいいからもっと生々しい暮らしの部分をじっくり映して欲しかった。それがなく、広く浅くという感じの映し方だったのでリアリティ不足。加えて、人の声を都合よく繋げただけのような安直な編集だったから感情移入できる余白があまりなかった。編集の雑さには本当に嫌になってしまったので、辛い評価ですみません。一人一人の声や境遇に対しての充分なまなざしやリスペクトを個人的に感じられなかった。

ただ、当事者の方にとっては、現在の制度のおかしさの話とか、苦悩苦労を代弁してくれている感じがしたり、光を見出だして前向きに生きんとする姿には勇気付けられる部分もあるかもしれない。観に行った回は女性のお客さんが多かったけど、上映後は拍手が起きていました。

良かった点は、“日本の”シングルマザーということで、日本における家族観の歴史的な経緯から、世界との状況比較、日本ならではの文化や空気感とか、社会や生活の変容(デジタル化など)に絡む問題まで提起するような内容だったこと。(提起と言うには論拠が若干足りないかもだけど、仮説としてでも十分、今立ち止まって考えるべきだよなあと思わせられる考察があった)

最後のメッセージも良かった。おのおのが隣人愛を実践することが、悲劇を生み出さない為の小さな一歩になるのでしょうね。

途中使われていたニュース映像がなんだか偽物臭く見えたのだけど、実際に流れていたものなんだろうか?

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natsu

4.0ニュースの中の特集とかで見たことはあるけど、 こうやって一つの映画...

2024年11月13日
iPhoneアプリから投稿

ニュースの中の特集とかで見たことはあるけど、

こうやって一つの映画作品になると重さ倍増

ずっしりと心に来ます

ずっと同じこと言ってるって言えばそうなんだけど、

でも悪くなかった

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jung

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