アディオス・アミーゴ
解説
2024年・第37回東京国際映画祭コンペティション部門出品。審査委員特別賞受賞。
2024年製作/118分/コロンビア
原題または英題:Adios Amigo
2024年・第37回東京国際映画祭コンペティション部門出品。審査委員特別賞受賞。
2024年製作/118分/コロンビア
原題または英題:Adios Amigo
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2024年9月25日世界に広がるのはゾンビとウエスタン。それだけ映画の魅力を盛り込めるということか。
インドネシアのモーリー・スリヤの傑作『マルリナの明日』がナシゴレン・ウエスタンと名付けられてしまったのと、ブラジルのカーペンター的マカロニウエスタンと呼ばれた『バクラウ』というのがあったために胸騒ぎがして見てしまった『アディオスアミーゴ』は、コロンビアなら麻薬か?と想像したらあながち間違ってもいない変な粉?をふっと吹きかけられると過去にトリップしてしまったりするウエスタンだった。そしてトリップしている時にずっと頭をぶるんぶるん振り回している描写がなかなか日本人には思いつかないアイデアに思った。
マカロニと言っても荒野でも砂漠でもなく標高がけっこうありそうな山。冒頭で処刑になりそうだった男が絶対絶滅から脱出し、行く先々で中間を増やして探していた兄と再会するが、、なんとなく岡本喜八の邸予算のほうの時代劇監督を思い出したりするキャラクターたち。特に吹き矢の老人とか変な薬とか。そして中心にある写真機(カメラとは言えない)と写真と写真家であることがいろいろ巡って着地する。
面白かった。
TIFF コンペ部門
舞台挨拶
昨年TIFFでみた開拓者たちがよかったので、割と近しい設定で比較してみたくもあり鑑賞。
内戦後が舞台の割に打って変わってコメディタッチ。軍人、音楽家、写真家、占い師、司祭、貴族、インディオ、革命軍と次々によくわからない人たちがでてきてよくわからない状況に陥っていく。決闘後に泣き叫んでいるシーンの背景が青空と虹に暴風と狂った占い師、かなりシュールな画な上に不思議なBGM。前半はかなり笑った。途中はやや眠かったけど。
やばい茶色の粉と共に妄想世界に行って決闘する様子も、ふと集合写真撮ってしまう様子もただひたすらシュール。
復讐は頭の中で終わらせる、未来へと向かうメッセージかな?悲壮感や政治的な訴えは薄かった。
ただ本国コロンビアは今も不条理と不平等に悩み、同国初の左派政権で混乱も続いている。映画に対する規制は緩和され多く作られるようになったとのことで、あまり語られてこなかった先住民族などの物語も入れたかったとの監督コメント。まだ直接糾弾するような話は作れる情勢ではないのかな、と思った。ここまで違う環境の国で作られた映画がはるばる日本にやってきて考えるきっかけになることに感謝。主役のウィリントンさん、実物かっこよかったです。