劇場公開日 2025年2月7日

「金太郎、初の大仕事が、前作にも増してアツい!」サラリーマン金太郎【魁】編 健部伸明さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0金太郎、初の大仕事が、前作にも増してアツい!

2025年2月9日
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鑑賞方法:映画館

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風車も太陽光も海外資本で、環境も風光も破壊し裏から日本を乗っ取る流れにある実際の日本の現状を背景に、火山国・日本独自の地熱で挽回を図ろう、というまさしく熱い展開。
ところが経済的および政治的な圧力がかかり、下請けのサボタージュと地元の無理解が立ちはだかる。まさかの退任した元社長・大島源造(橋本じゅん)の置き土産。
遂に登場したフィクサー三田善吉(本田博太郎)と、中村加代(浅野温子)の理念バトル。
やっと役者がそろった感じだ。
一本気と腕力だけが頼りの金太郎( 鈴木伸之)は、どう立ち向かう?

今回は、前にも増して人情と覚悟がポイントとなっていた。ともあれ、やはり退かないアホは何よりも強いということを改めて悟らされた。自分自身を省みさせられ、襟を正される。

地熱発電編は今回で完結だが、金太郎の人生はまだまだ続く。
ライバル鷹司(城田優)の暗躍と流転、そしてその先。
ヒロインたる銀座のママ末永美鈴(石田ニコル)および本社の同僚・前田一美(影山優佳)との、今後の関係も気になる。

ちなみに話としてはこれだけで完結しているので、前作を未見でも大丈夫なのが凄い。
まあ、寅さんとかの一話完結を見習っている感じ。
老若男女すべてを受け容れる懐の深さもよいのである。

健部伸明