「ご都合主義が女王の迫力で誤魔化されている?」白雪姫 トダー・オートマタさんの映画レビュー(感想・評価)
ご都合主義が女王の迫力で誤魔化されている?
ディズニーアニメの過去の名作を実写リメイクしたものだが
なんか、全体的に改変が多い気がする
リトルマーメイドの実写のときは改変が気にならなかったが
この作品については気になった
元々の白雪姫はどういう作品だっけとずっと考えていた
本作は昔は豊かな国だったが
王様が妻が亡くなったときに美しい新しい妻と再婚をする
しかし、その美しい女王は実は魔女で富を独り占めにしたことで国が貧困化したらしい。
白雪姫も家政婦みたいなことをさせられる下僕になってしまった
基本的にご都合主義的な部分が目立つが
女王の迫力がある演技によってなんとか誤魔化している感じがする
女王の演技は相当よかった
それがないとストーリーの粗が目立つ
泥棒に入ったジョナサンもロープをほどいただけで逃げられる
姫を見逃した兵士は特に速攻で処刑されるかと思ったけどそんなことはなかった
わざわざ毒リンゴを使わなくても兵隊に白雪姫を探させればいい
もう一度捕まったジョナサンもすぐに牢屋から脱出できる
兵隊の名前を憶えていただけで味方になる
なぜか、自分で鏡を割って魔女が自滅をする
いろいろとご都合主義的なことが目立つ
それに女王は「心の美しさ」については無頓着だったはずなのに
鏡にそれを指摘されて逆上する理由もよくわからないし
そもそも、あの鏡はなんなのかという疑問がでてくる
白雪姫もプリンセスというよりも小人と掃除をするところとかで
「国のトップに立つにふさわしい人物」というメッセージがちょくちょく感じてしまう
あと、「白馬の王子を待つプリンセス」に対するアンチテーゼ的なセリフも少し多い
白雪姫が動物に愛されている理由もよくわからない
ジョナサン以外の盗賊については消化不良な感じがする
あと、王様は魔女に殺されたらしいが
そうなると王様は魔女の美しさに騙されて殺された無能になってしまい
その無能が収めていたときはいい時代だったとかよくわからないことになるので
別に王様は死んでなくてもいいのでは?
最後の全員白い服を着ていたのは
白い雪のイメージなんだろうけど
そんなカルト集団が日本にいたよなと思ってしまった