秒速5センチメートル

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劇場公開日:2025年10月10日

解説・あらすじ

「君の名は。」「すずめの戸締まり」の新海誠監督による2007年公開の劇場アニメーション「秒速5センチメートル」を、「SixTONES」の松村北斗主演で実写映画化。

1991年、春。東京の小学校で出会った遠野貴樹と篠原明里は、互いの孤独に手を差し伸べるように心を通わせるが、卒業と同時に明里は引っ越してしまう。中学1年の冬。吹雪の夜に栃木・岩舟で再会を果たした2人は、雪の中に立つ桜の木の下で、2009年3月26日に同じ場所で再会することを約束する。時は流れ、2008年。東京でシステムエンジニアとして働く貴樹は30歳を前にして、自分の一部が遠い時間に取り残されたままであることに気づく。明里もまた、当時の思い出とともに静かに日常を生きていた。

貴樹と心を通わせていくヒロイン・篠原明里役を高畑充希、貴樹に思いを寄せる高校の同級生・澄田花苗役を森七菜、高校時代の貴樹役を青木柚、貴樹の会社の同僚・水野理紗役を木竜麻生が務め、そのほかに宮﨑あおい、吉岡秀隆が共演。「アット・ザ・ベンチ」で注目を集めた映像監督・写真家の奥山由之がメガホンをとり、「愛に乱暴」の鈴木史子が脚本を手がけた。

2025年製作/121分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2025年10月10日

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(C)2025「秒速5センチメートル」製作委員会

映画レビュー

4.0 思い出を糧に現実を生きる女性と、思い出を抱きしめて現実を彷徨う男性の物語

2025年10月11日
iPhoneアプリから投稿

「君の名は。」「すずめの戸締まり」の新海誠監督による、2007年公開の劇場アニメーション『秒速5センチメートル』を、「SixTONES」の松村北斗主演で実写映画化。

いつだって永遠にロマンチストなのは男性の方。
より早く現実に目覚めるのは女性の方。
恐らくこれは、生物学的な構造の違いからくるのかもしれない。
女性は身をもって痛みを感じ、我が子を産み、守らなければならない存在だから。

観客に年配の男性が多かったのが少し意外だったが、
実はその年代層こそが、この作品の一番のターゲットなのかもしれない🤫

SixTONESの松村北斗さんは、不思議な俳優だ。
人気グループの歌手であり、バラエティでその素の姿も知られているのに、
スクリーンの中ではまるで別人。
いい意味で、しっかりと“役を生きている”。
だからこそ、素の彼のイメージを重ねることがない。

そして、永遠の高校生・森七菜さん。
いくつになっても、あの透明な魂で演じられるのが素晴らしい。
久しぶりにスクリーンで見た宮崎あおいさんの、年齢不詳気味な美しさにもいい意味で困惑した。
4人のお子さんのお母さんとは思えないほどの清らかさ。
吉岡秀隆さんも、年齢を重ねてさらに深みを増していて素敵だった。
若い時代の主演お二人も瑞々しく、とてもよかった。
本屋の又吉直樹さんには思わず笑った😎

挿入歌の山崎まさよしさん「One more time, One more chance」。
あまりに名曲すぎて“それだけで押されると嫌だな”と思っていたけれど、
ちょうどよいタイミングと適切な分量で流れていて心地よかった。
そして、エンドロールが米津玄師なのがグッときた。

平たく言えば、
思い出を糧に現実を生きる女性と、
思い出を抱きしめて現実を彷徨う男性の物語。
この現実感の差があるからこそ、恋愛が生まれるのかもしれない。

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ななやお

4.5 監督のセンスが存分に発揮され「映像美✖️俳優陣」の化学反応が大きく光る恋愛映画。

2025年10月12日
スマートフォンから投稿

本作は、1991年から端を発した“過去”と、2008年の現在を行き来する恋愛映画です。
特筆すべきは、こだわり抜いた映像表現でしょう。
どのシーンも、写真家としても活躍する奥山由之監督のセンスの良さが全面に出ています。そして、最新のデジタルで撮影しつつも、その映像データを16ミリのフィルムに焼き付けることで、全体的に温かみのあるような「質感」も上手く表現しています。
役者陣も全員が上手く演じ切っていて、「映像美✖️俳優陣」の化学反応が大きく光る恋愛映画になっていました。
中でも子役の演技は驚くほど自然でしたが、撮影前にそのキャスト本人が持つ話し方などのクセを知ってから、それらを脚本に入れ込むといったような作り込みによる成果なのでしょう。
米津玄師の主題歌「1991」も主人公の心情を上手く表現していて合っていました。
様々な才能が集結して完成した、一度は見ておきたい作品です。

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細野真宏

4.0 人生のスピードは過ぎ去ってみれば儚くて短いと、深い余韻が残る作品

2025年10月9日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

悲しい

癒される

似たような経験をしている、していないに関わらず、新海誠監督のアニメ作品「秒速5センチメートル(2007)」は、各カット、シーンは、誰しもが心の奥底にもっているような、いつかどこかで見たような景色や心象風景が積み重ねられています。

なぜか懐かしく、自然と涙が溢れてくるような新海監督の視点。それは劇中で描かれる時間と距離が、観る人によって、観る世代によって異なる“記憶”と結びつく作品だったからではないでしょうか。

そして、印象的なセリフや音、映像美とともに、山崎まさよしさんによる主題歌「One more time, One more chance」がさらに作品を特別なものにしました。日々の生活の中で、初めてなのにふとデジャヴ(既視感)に襲われたり、特別な人の姿を雑踏の中に探し求めてしまう人は少なくないのではないかと思います。今回の実写版の劇中でも言及される、山崎主演の映画「月とキャベツ」(1996)を観ていれば、人生における出会いと別れの寓話がさらに沁みてくるに違いありません。

もちろんアニメ作品の熱狂的なファンの中には違和感を覚える人もいるかもしれませんが、主人公のセンチメンタル、大切な想いや思い出が、まるで桜の花びらが落ちる“秒速5センチメートル”の間の一瞬の物語であったのではないかとも思えるほど、人生のスピードは過ぎ去ってみれば儚くて短いと、深い余韻が残る作品に仕上がっています。

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和田隆

3.5 思い出の過剰な美化

2025年10月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

主人公は何者かになろうと必死にもがいたり、
初恋の想いを引きずっているという話だが、
そういった苦しいであろう心情が、
美しく洗練されている映像できれい
サッパリ流されて伝わってこない。

悲しいストーリー展開も、すべて美しい思い出に浄化されて
ノスタルジックで過度に感傷的に映る。

自然体な会話はよいが、典型的な内容が多くて刺さらない。
いっそセリフが全く無いぐらいの方が面白かったのではと思う。

タイトルなど、なにか印象的なワードを散りばめたいとか、
技巧的、作為的な感じが目立って、残念ながら私には合いませんでした。

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HK

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