「ジョン・ウォーターズではなくトッド・ソロンズだった」I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ 蛇足軒妖瀬布さんの映画レビュー(感想・評価)
ジョン・ウォーターズではなくトッド・ソロンズだった
「I Love ペッカー」のようなポスタービジュアルなので、
ジョン・ウォーターズへのオマージュでもあるのかと思ったら、
トッド・ソロンズだった。
本作は、数々の名作映画のタイトルが散りばめられた、
一見すると映画オマージュ作品のように映る。
しかし、過去の傑作を模倣するのではなく、
むしろ「大きな物語」そのものを拒否するかのような独特な構造を持っている。
主人公ローレンスは、映画を愛し、
映画の中に理想を見出す。
映画の中に答えを求めようとするローレンスにとって、
毎日の出来事は決して些細なものではない、
彼の成長は、壮大な物語ではなく、
日々の小さな選択と経験の積み重ねによって形作られていく。
それは、私たちが生きていく上で誰もが経験する、
普遍的なテーマとも言えるだろう。
いつのまにか、
ok、ok、ローレンス、
聞け、集中して聞け、
キュウリだ、トマトだ、
映画の話しは明日でもいい、
座れ、そこに座れ、
そのまま、
そのまま、
アラナ(アラナ・ハイム?)が言ってただろ、
そのままでいい、
って自分の心の中でつぶやいていた。
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