劇場公開日 2025年1月17日

「どこまでが現実で、どこからが違うのか?」敵 大阪マフさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5どこまでが現実で、どこからが違うのか?

2025年2月4日
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鑑賞方法:映画館

 河合優美の演技を見たくて見に行ったが中心となる長塚京三が演じる元大学教授の内面が上手く演じられていた。瀧内公美が「光る君へ」で見せたようなおどろおどろしさと河合優美の謎めいた役どころもいい。河合優美はコピーライトの「2023」年にNHKで放送した「かぞかぞ」の七実と宗教二世を演じたように作品ごとに役を使い分けられるのもよく分かる。河合優美が演じた学費を滞納している大学生に主人公が貯金を提供したあたりから現実から非現実に移ってしまったのが分かりにくい。ひょっとすると最初から内容が全て主人公の内面世界の現れなのかもしれないとも見えてしまう。筒井康隆原作の映像化を見た事があるのは原田知世版の「時をかける少女」と蓮佛美沙子版の「七瀬ふたたび」なのでライトノベルと大人向けの小説との違いもあるのだろうかと思った。

大阪マフ