「人生の客たち」敵 humさんの映画レビュー(感想・評価)
人生の客たち
丁寧で手際よい調理
それに合わせた器選び
きれいな盛り付け
そして
実においしそうな食べっぷり
儀助は健康そうである
きちんと片付いた古い日本家屋も風情があり、自分のリズムで快適そうに過ごし羨ましい老人の独り暮らしにもみえる
そんな彼の人生にも客はたびたび訪れる
細々と続けていた仕事相手、美しいかつての教え子、バーで知り合うひとなつこい女子大生
プライドを保ち、ある時は品よく潔く礼儀正しく、ある時はほんのりときめき、ある時はこっそり自信を蘇らせ
家に戻れば長い人生の〝伴〟亡き妻の残り香を抱きしめる
そこまでは私もほんのりした幸せを感じながら居た
だが、招かざる客が現れ始める
それはこれまでの儀助を揺るがす不意の〝敵〟だった
敵に誘い出されるたび儀助は抗おうとする
不安は不可解な行動や悪夢となり目覚めの悪さは可哀想になるくらいだ
日増しに過去と現在の入り乱れ、おざなりになっていく食事に傍目にはどうしようもない影響があらわれているのがわかる
しかし彼の自覚はもはやそこにはないかもしれないし、
そもそも他の客とのエピソードも完全には不明だ
そんな儀助に余韻ある息を見事に吹き込む長塚さん
モノクロの世界に色も香りもぷんぷん漂わせ、時にユーモラスに、シビアに、おまけに人間の愛おしさまで匂わせながら栄枯ある人生の景色にシナリオにない部分の彼や彼の人生をも想像させてくれる
免れない老いに触れ、人の心の奥をしみじみとじんとさせる作品だった
訂正済み
コメント返信お気遣いありがとうございます😊
食事 確かに👍
私は 貴殿のお持ちの向上心 がないので
今後も 思うがまま 超饒舌レビュー ただし映画論ゼロ0️⃣継続です‼️
こういうのを よく言えば ブレない とも言いますが 完全に唯我独尊 時代に対応できない石頭🪨とも言います。失礼します。🙇
コメントありがとうございます。
本当に、傍目には羨ましい一人暮らしですよね。それでも心をざわつかせる「敵」から逃れられないのはちょっと恐怖でした。
長塚さんよかったですね。知性が醸し出す上品な色気みたいなものがありました。
こんばんは。
コメントありがとうございます。
モノクロなのに色鮮やかにすら見えました。
石鹸の香りや料理の匂いまで伝わってきましたね。
そして儀助さんという人間味も。
考えを巡らせると中々ホラーな作品で、本当に見応えのある映画でしたね!
長塚さんカッコ良かった。
イイねありがとうございました。極めて共感です😊 絵 が お花🌼からコーヒー☕︎に変わりましたね
そういうコメント書いている私は 儀助のようにはなれそうにありません🙇
humさん、共感&コメントをありがとうございます!松尾諭さんは兵庫県出身だから関西弁が自然なのだろうと思っていたら、松尾さんが平時に話す関西弁ではダメだったらしく、演出上の関西弁で話すのにご苦労されたとおっしゃっていました。