「ハムエッグ美味しそう」敵 ひろちゃんのカレシさんの映画レビュー(感想・評価)
ハムエッグ美味しそう
執筆再開後の筒井康隆は反復によって増幅する悪夢を何度か描いているが、それを映像化するとこうなる訳で、後半の現実と幻想の区別が曖昧になっていくところは圧巻。また,咀嚼音や咳,立ち上がる時のちょっとした仕草などいかにも若者が嫌いそうな老人の属性をフェティッシュに描写する姿勢は,モノクロ画面と相まって「意地悪な小津安二郎」とでもいうべき趣であった。
それにしても、何という終わり方!
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sow_miyaさんのコメント
2025年1月18日
共感とコメントありがとうございました。
あれだけ色っぽい姿を見せつけられて、振り回されない人はいるのでしょうか?笑
私は間違いなく振り回されます。(断言!)
ただ、彼女も冬頃には、きっとあの家への足が遠のいていたはずで、彼女の来訪は先生の妄想の中でのことだった訳で…。
その足が遠のいた原因を、大学にいた頃のアカハラにあったのではないかと理由づけしようとする先生が、心底切ないなぁと思いました。(身につまされます)
ゆきさんのコメント
2025年1月18日
おはようございます。
小津安二郎を語れる程知識はありませんが、お書きになられた"意地悪な小津安二郎とでもいうべき趣"
とても分かる気がしました。
本作、私の知っている長塚さんと違ってもうすっかりお爺さん!で、びっくりしましたが、ナイスキャスティングだし、魅力的でした。
そしてちょうど読む本を探していた所だったので嬉しい。
「虚構船団」読んでみます!
今年も色々教えて下さい。
よろしくお願いしますm(__)m