金子差入店のレビュー・感想・評価
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それでも生きていく…
差入店という仕事が実際にあるとは知らなかった。しかし、息子の友達であり、小さい頃から知っていた女の子の殺人犯に差し入れする心境は如何に。仕事とは言え理解できなかった。ましてや、あの母親の態度、言動では途中で投げ出したくなる。ある意味、それを受け入れるプロフェッショナルと言えば、その通りな見てのだが、息子のいじめがあったら尚更そう思ってしまう。仕事を卑下しているわけではなく、選ぶべきなのではと思ってしまう。また、やくざの身代わり殺人は泣ける話だった。植木鉢がまた割られてるシーンをラストに持ってくるのは不条理と言うか仕方の無いことなのだが何を訴えたかったのだろうか。それでも生活は続き、生きていくということを伝えたかったのだろうか。
4つの家族。2つの殺人。
差入という仕事。
真偽には興味ないけど、こういう仕事がこの世にある限り、、つい楽で甘えた選択をしてしまい、人としての責任や義務を果たせないのではと思ってしまう。だからこそ、映画にするには良い題材だな、と直感で。
結論は想像していたものよりも、人間臭くグッとキタ。テレビでも十分に楽しめた。
丸山隆平はバラエティで見かけるぐらいの知識量だったけど、喜怒哀楽の演技は染み入った。
ラストのアパートが『悪い夏』のそれと被る・・・北村匠海が飛び出してきそうな
『悪い夏』と本作品を続けて観たので北村匠海の全く違ったキャラに驚いた。特に右目が腫れているところと、首をカクカク動かしていたところ。カリンちゃん殺人事件のみならず、逮捕された時点で7人もの幼女を殺していたのね。それにしてはサイコパスぶりは弱めだった気がするし、母親(根岸季衣))のマスコミに対するキレ方のほうが恐ろしかった(毒入りカレーのあの人っぽい)。
差入屋という珍しい職業は面白かったけど、そこまで近所の人に嫌われるものかな?という疑問がずっと消えない。カリンちゃんの葬式で嫌われたり、息子の和真がイジメに遭ったり、家の前の鉢植えが壊されてたり・・・そんなんだったら、弁護士のほうがキツいでしょ。どうしても納得できなかった。
事件は2本立て。もう一方の出所してすぐに殺人事件を起こした横川哲(岸谷五朗)。遺された女子高生の佐知(川口真奈)がしつこいくらいに犯人に面会要請するも断られる。そして事件の真相を聞かされる金子真司(丸山隆平)だったが、弁護士でもないただの差入屋なので真相を追究することもなく面会させる奥の手を使う。「待ってます」の一言が涙を誘うのですが、これもまたヤクザの格好良さを誇張し過ぎ!いや、あんた、出所直後に買春しに行ったんだろ。カッコいいか?
どことなく納得できない点があったため感動も薄れてしまったのですが、いつもタカリに来る母親への赦しというところで爽やかさが戻った。服役囚の家族なんて罪が無いんだから、立派な仕事だと思いますよ。誇りを持ってもらいたい!
変わった視点からの犯罪ドラマ
差入店って何屋かと分からず気になって鑑賞、いきなり大声暴言のセリフ頻出は思わず耳を塞ぎたくなる不快な演出でちょっと引いてしまいました。
差し入れは仕事仲間や依頼先などに感謝や慰労の目的で茶菓子や飲食物を寄贈することでしょうが、金子差入店は刑務所の服役者への差入店、刑務所は受付は平日昼間だけで飲食物はダメですし品物や量にも制限があるので専門店があるのでしょう、ただし、映画の様な手紙や面会を代行するサービスは行っていないそうです。
脚本・監督の古川豪氏が「差入屋」という職業に出会った経験から着想を得て、11年もの歳月をかけて執筆した完全オリジナル脚本、初の長編監督作品だそうです。当初は犯罪ものに恰好のネタと思っていたが自身に子が出来たこともあり家族ドラマの要素が高まったとのこと。
主人公の金子も暴行で3年の務所暮らし、前科者には就職が難しいこともあり叔父の経営する差入店の後を継ぎ夫婦で差入業に勤しみます。職業柄ご近所さんの評判も微妙で奥さんや子供の学校でのいじめなど問題を抱えています。
近所で息子の同級生の幼い女子が殺された事件の被告への母親からの差入れ依頼や、家庭売春絡みで母を殺された娘の犯人への面会支援など仕事柄のサスペンスが絡みますから、ちょっと変わった視点からの犯罪ドラマでした。
思いの外、爆泣き
暗くならざるを得ない内容なのに
そこまでずしんとならず
希望を見出せるEDで良かった
丸山くんまったく期待してなかったけど
演技上手でした
ジャニーズだからと一括りにしちゃあダメね
親になった今観ると
金子夫妻がいかにいい親かわかる
(過去にやらかしてんのはあかんけど)
特に真木さん演じる母親がすごく強い
芯があって冷静
美味しいごはんと安心して眠れる場所
これを子どもに毎日与えられることが
いかに大変で尊くて大事なことか
当たり前を当たり前に生活するために
犠牲にすべきこと
黙って耐えるべき部分であること
その判断ができる親ですげぇかっこよいと思った
妻としてもずっと支え続けるパワーがあって
すげぇと思った
あとごはん美味しそうだった
おじさんも和真守ってくれててかっこよかった
二宮さちちゃんと岸谷五朗との面会場面で
思いの外爆泣きしてしまった、、
さちちゃんを救い出してくれてありがとう
あと北村匠海の母親?はあれはどうして
ああなったのか知りたいと思った
すごいいい家に住んでるし
最後に会った場所もめちゃ敷居高そうなとこで
高そうな服装してばっちりメイクで
コーヒー飲んでるし、どうやって育ててきたん?
北村匠海の家庭の方ももう少し知りたかったな
急に終わる
最初はどんどん見入る話がたくさんで
重たいないようですが入り込んで見れていました。
重要になるのかなと思っていた犯人についてのことが予想以上に何も描かれていなくて
え?っていう終わり方でした。
金子差入店側が主役のものなので、そっち視点が多いのは理解してましたが、北村匠海さん側の話がほぼなく、
終わり方も突然エンディングでびっくりしました。
重要なのは犯人ではなくお店側の話なので
映画としては良いとは思うのですが
一人一人の人間性をもっとしっかり分かりたかったので
私が思ってた映画ではなかった印象です。
高校生役の女の子の演技力が高くて
生きてくださいのシーンは涙が出ましたが
あと1時間くらい細かい内容と続きが見たくなる映画でした。
映画自体の流れや内容は中盤までもりだくさんで高めの評価でしたが、終わり方で満足度が低くなる気持ちで見終わった印象でした。
俳優さんたちが豪華で演技派なのもあり入り込めましたが、主役の方の演技の仕方があまり入り込めず、んーーと言う感じもありました。
この映画を見るまで代行差入の仕事があるのを知らなかったのですが、希望もあれば絶望感もある、難しいけど立派な仕事だなと感じました。
いやいや、断れて話
難しい稼業ですね。
全ての依頼を受ける必要はないだろうし
主人公は暴行で4年服役した前科を持ち
必死に家族を、人生を巻き返そうと
その姿には誠実さも感じましたが
身の丈に合っていません。
最後は希望を持てるラストでしたが
どこかで彼はまた闇に落ちるような
家族も過酷な風評被害を受けるような
気配を感じました。
釈然としない
出ている俳優陣の豪華なこと。
真木よう子の演技だけがどうも空々しくて好きになれない...最初の面会の時の叫びと父子の抱擁シーンで隠れ泣くところは良かった。
この映画は誰目線で見るのがいいのか...差し入れ店という初めて知る職業への興味とそういうしんどさあるよねーしんどいねーという感想。ニッチな職業。
腑に落ちないところが多すぎて。最後「で?」ってどうしてもなってしまう。作品にメッセージ性を求めすぎるのはよくないと分かりつつもこういう題材使うなら何かしらいるのではなかろうか。
だって全部のひっかかりが知らん間に解決というかおざなりに萎んで、最後の北村匠海扮する底知れない殺人犯とのやりとりも胸の内を吐露する懺悔室みたい扱い。クズの母親も息子と妻のいじめや取り巻く環境も自身の弱さも殺人鬼の母親も何にもなぁーんにも解決してないのに流れてった。あの母親結局なんだったの??
近所で子供が被害者になる凶悪事件が起きるっていう流れはとてもリアルだったしその後売却された自宅が映るまでの流れは自然で、でもそれもそりゃそうよなって感じ。
子持ちの自分に色んな怖いって意味で刺さるところはまあまああれど、その観点で見てない立場の人って何もないまま終わるのでは...
あと、いじめに関していうと「殺人犯」になるかな?
立場的に絶対悪(有罪確定)の被疑者の弁護士みたいな感じでしょ。罪の軽減に関与しない分全然標的になる意味薄いし。刑務所に入ってて出てきた元犯罪者と仲良くしてて、その人関連で事件が起きたとかならまだ分かる。
でもないのに、急に今まで普通だった学校、近所の関係性が急にああなる?解せぬ。
無理のある話
■無理なところ一つ
息子の幼馴染みを残酷に殺害した犯人への差し入れは流石に普通できないだろ、そうつっこみたくなりました。
仕事って選んで良いと思いますよね。奥さんが苦しんでいる旦那を受け止めないばかりか、追い込んでいるようにしかみえない下り理解に苦しみました。
仕事へのこだわりとは話が違いますよね。人間は機械ではありません。身近の人に関わる犯罪者に関わるのは嫌なのがあたり前です。
もともと服役していたような精神的な弱さのある主人公ですよね。自身で自覚しているなら、逃げられる事は逃げる、避けられるストレスは避ける、というのがあたり前の学習能力であり、生きる工夫なんですよね。
奥さんが支離滅裂。これでは又犯罪者に成りうるよ。主人公がひたすら可哀想でした。
かりんちゃんのお母さんは、包丁持って入ってくる位なのに。なんでその差し入れできるのか、不思議でならなかった。そして犯人のお母さんもめんどくさいタイプだしね。だから主人公がいつか刺されるのかなって、最後までそこばかり心配して見てました。
■残酷シーンきつい。
重ねますが、かりんちゃんの殺害はきつい。かなり残酷シーン。そして後の母親殺害と殺害シーン激しい。
■もやる話一つ
母親に売春させられていた娘は、自分で殺したと言っている。それ抱えたまま生きて行けるものなのかな。
■時折素晴らしく感じたのは「家族団らん」シーン。懐かしく素晴らしくおもえる。手作り弁当。毎日の温かな食事。高校生少女との食事、団らん。温かかった。
いろいろ考えさせられる映画とは思います。題材は良いが、描き方が勿体ない印象でしょうか。
タイトルなし(ネタバレ)
字幕付きなのは良かったが、ボソボソ喋っていると思えば突然怒鳴る、感情が高まるまま暴力的に振る舞う主人公…など各所の大袈裟な振り幅が不快で、半ば過ぎた辺りで離脱。
やはり現実は厳しいのか
また投稿できてなかったので再投稿
差入屋という馴染みのない職業が題材。
ものすごく重い
スカッとするものではなかった
真木よう子に来ないでくれるって言ってた母親たちに苛立ちを覚えた
気持ちは分からないことはないけどそれを言うなや
あとみんな叫んでた
エンドロール後も花瓶が割れていたのでやはり現実は厳しいのだなと思った
抗議する親に対し悪ふざけで片付ける担任の心無い無責任ぶり
2025年映画館鑑賞57作品目
6月12日(木)イオンシネマ新利府
ハッピーナイト1300円
監督と脚本は『東京リベンジャーズ』で助監督を務めた古川豪
粗筋
代行業も兼ねる差入屋を営む元受刑者の金子真司だが小学生の息子和真の幼馴染花梨が殺害され大きく動揺する
花梨を殺害した小島高史の母の代行で真司は差入を渡し手紙を読み始めたがいずれも拒否した高史は質問を始めた
その一方で殺人で刑期を終え出所したばかりの元暴力団組員横川哲は強盗殺人で逮捕された
殺された二ノ宮芳恵の娘の佐知は連日のように横川に面会を求めるもベテラン刑務官に門前払い
考えを改めた真司は佐知をバイトとして雇い強引に横川との面会を実現させる
差入といえばまず石原軍団のおはぎを連想する
または高倉健が年下の先輩で仲の良い中村錦之助から差入を貰い満面の笑みを浮かべるようなそんな雰囲気を浮かべる
しかしこの映画の差入はそれとは全く違う
こういう商売が世の中にあるとは知らなかった
刑務所や拘置所や少年院とは全く縁がないとはいえ中高年にも関わらずあまりにも無知なことを恥じる
出演者の演技力がとても良い
あんぱんのキャラとはうってかわって幼女殺人犯の北村匠海が良い
目の前なのに携帯電話でやり取りをしている小島母が怖い
岸谷五朗も随分と仕上げてきた
母にとどめをさして「やったぜ」という表情を浮かべる娘役の川口真奈も良い
母役のまひろ玲希の絶命ぶりも絶妙
弁護士役の甲本雅裕が特に良い
喪服姿の真司を褒めるときに多めの唾を飛ばしたのは頂けないが
真司が服役する羽目になる暴行事件を起こした経緯
美和子との出会い
星田辰夫はなぜ差入屋を始め金子夫婦はそれを継いだのか
そういった過去の詳細は一切描かれていない
それを不満に思う人もいるだろう
TVで連ドラされるかもしれないし今後シリーズ化される可能性もなくはなくそちらのほうでそれがわかるような話があれば嬉しい
だがそれがなくても十分に楽しめる
エンドロールのあとにおまけあり
配役
差入店の店主で元受刑者の金子真司に丸山隆平
真司の妻の金子美和子に真木よう子
真司の息子で小学四年生の金子和真に三浦綺羅
殺害された佐知の母で自宅で売春をしていた二ノ宮芳恵にまひろ玲希
芳恵の娘で高校生の二ノ宮佐知に川口真奈
芳恵の殺人事件の被疑者の横川哲に岸谷五朗
花梨殺害事件の犯人の小島高史に北村匠海
高史の母の小島こず江に根岸季衣
花梨の母で美和子の友人の徳山詩織に村川絵梨
殺害された和真の幼馴染の徳山花梨に金子莉彩
横川を担当させられる弁護士の久保木に甲本雅裕
真司の母で差入店にカネをせびりに度々やってくる金子容子に名取裕子
容子の兄で元差入店の店主の星田辰夫に寺尾聰
刑務官にモロ師岡
刑務官に山口大地
刑務官の相田に岡田地平
賄賂をもらう刑務官に長島慎治
刑務官に大門嵩
刑務官に原沢侑高
離婚届を突きつけられる受刑者の近藤に伊藤慶徳
泣き喚く受刑者に廣岡聖
拘置所の面会者に友松栄
容子の貢ぎ相手の美容師に今村謙斗
真司に殴られた人に高橋里恩
保育士にめがね
和真の担任に長村航希
体育教師の如月綾に堀丞
小学校の校長に蔵本康文
詩織のママ友に阿達由香
詩織のママ友に黒岩よし
詩織のママ友に赤城圭美
詩織の夫に島丈明
給食袋を落とすクラスメイトに中野心綺
宅配業者に堀家一希
依頼人夫婦に武末志朗
依頼人夫婦に戸張美佳
ぶつかる通行人に高野渚
誇れる仕事
拘置所に近くにあって、一般的には知られていない差入屋さんのお話
差入屋という職業がある事を、うっすらと知ってはいたが、収監している罪人と直接会話出来たりするのは意外だった
離婚届を届けたり、洋服や日用品等すべては差入れ出来ないにしてもそれを行う上で、かなりのリスクを伴う仕事だと思った
特に離婚届の代読なんて、罪人にお礼参りされるに決まっていると思ってしまった
まぁ、こうなるか
差入屋というのに惹かれて見てみた
ヒューマンドラマの方向に持ってかれた
元受刑者の夫をずっと支えてきた妻と優しい息子の話
もうちょい差入屋のことを知りたかったな
夫の仕事を「すごいんだから!!!」と訴える妻がいるくらいなんだからもっと教えておくれ
いまいち凄さはわからなかった
偏見を持たれる職業ではあるということか
加害者の味方と思われてしまうのか
父親がいじめられる息子を守ろうと学校に乗り込んだり、それを謝る父親に対して「僕がもっと強ければ…」と控えめな息子、そうだよね
アツイ家族愛みたいなのが描かれているけど、自分には合わなかった
息子の幼馴染が殺害されてしまったり、ヤクザが女子高生助けたり、差入屋の周りは物騒だな
感情移入できなかったな
真木よう子の滑舌は気になったな
SUPER BEAVERのまなざしは似合う映画だなって感じする
こういう仕事があったんだ。
自分の生活の範囲の中にはなかった仕事、差入店。
そもそも差入をするのにいろいろな規制・条件があることを知らなかった。
たしかに、刃物とか長いひも状のモノとかは分かるような気がするけれど、それは分からない。
それこそ話しを広げれば、冠婚葬祭についても当事者にならないとわからない、知らなかったことってあるのだから、そういうモノなのだろう。
最近、映画で描かれる女性が やたら強い気がする。
「金子差入店」でも、真木よう子演じる・金子美和子もその一人。
身籠った体で、あるいは子・和真を生んだばかりで、服役した金子真司への差入・面会を続けていて、一回はキレたものの、その後も出所後も真司に寄り添い「差入店」を手伝いながらパートにも出ている。
世間に知られていない仕事だけあって、偏見・誤解が付いて回り、誹謗中傷も物語の中で描かれていた。
また、真司と不仲な、真司の実母・金子容子(名取裕子)との関係についても。
美和子は、堪えるという一言だったと思うけれど、それを真司にわからないように切り回していた。
それは、美和子というよりも女性の持つチカラなのかな、と思う時がある。
割り切りの強さというか、切り替えの徹底ぶりというか。
美和子とは対照的に、悪い意味での依存について容子が、悪い意味での母親像として小島こず江(根岸季衣)が描かれているように思えた。
もう一つの女性像として、二ノ宮佐知(川口真奈)は、美和子自身として描かれたのだろう。
服役している横川哲(岸谷五朗)に、決してかなわない面会だけれど、拘置所に足しげく通う姿は、真司の服役中の美和子だと思う。
金子真司を中心に描かれた女性は、すべて妻・金子美和子を際立たせるために描かれているように思えた。
最後に、ネタバレにもなるけれど、横川哲と二ノ宮佐知に注目すれば、ふたりの純愛ドラマに思えたのは自分だけだろうか。
そして、その純愛の関係は、当然 真司と美和子の関係ともいえるだろう。
被疑者とその家族の為に。善悪の境で一人、商う。
タイトルのように書くと、ダークヒーローや信念の強い人間が主人公の映画の様ですが、実際には主人公は子供思いの優しげな一般人です。ほんの時々カッとなると人を殴ってしまう面がありますが(過去に暴行で受刑歴あり)、普段は暴力の気配はかけらもなく丁寧で物腰も柔らかです。元受刑者ではありますが、今は普通に働いています。多くの職業と同様に、それは弁護士のように法的に認定されたものでもなければ、警察などの公務員のように国などの後ろ盾があるわけでもありませんでした。
ただその仕事が特殊だったのです。拘置所や刑務所への差し入れの代行業なのです。繰り返しますが、民間の仕事です。何の後ろ盾もありません。トラブルになっても、彼を助けてくれる協会や組織は無いのです。
そんな彼が終盤、自ら危ない橋を渡ります。その特殊な仕事故に。その生き様故に。
それは他の人間にはない、彼だけにやる理由のある仕事だったのです。
この映画の最大の焦点はそこです。おそらく見所も。
差入代行は、被疑者や受刑者、その家族の為の仕事であり、この映画はその職故の葛藤が重く描かれます。
また2つの事件と主人公の家族達のエピソードがその都度差し込まれ、そのエピソードには説明や描写も足りないところもある為、分かりづらかったり物足りなかったりする面はあります。
ですが、上記の焦点に関する、主人公が行動を決心するまでの流れだけで、個人的には十分楽しめました。
特に旦那である主人公以上に、奥さんの方が主人公の仕事への理解が深い事が個人的にはツボでした。自身も実際に経験した事がある故の解像度の高い理解だったのでしょうね。
そしてその仕事の意義が、彼に危ない橋を渡らせるのです。
二つの事件については、一つは区切りがつきますが、もう一つは進行形になります。その終わり方も上記の点が焦点だった事の表れだったと認識しています。そこがやりたかった所なのだろう、と。
後味は苦味が残りますが、それはこれが現実に存在する仕事であることの証左であり、彼らの普段負けないように踏ん張っているものが存在し続けている事の証左でもあるのだろうと、想像しました。
とても見応えのある、良い映画でした。
差入と面会は別モノ
久しぶりに奥居香の旦那を見た!
オールバックなかなか似合ってた。
娘を庇って罪を被るなんて、なかなか泣かせるじゃないのよ。
小菅の刑務所が超立派な建物になってた。
差入店は今は一軒だけになったらしい。
インタ―ネットで差入できるサイトをみつけた。こちらのほうが主流になっているのだろう。東京拘置所に拘留中の人には親兄弟でなくても、たとえ見ず知らずの者でも、誰でもさしいれができるらしい。
しかし、差し入れできるものは限られており、食べ物なんかは金子差入店のショーケースに置いてあるお菓子などに限られる。
それより、HPをみると、差入のチェック担当の刑務官と業者との間にはいろいろなウラ事情がありそうだ。
モロ師岡の刑務官がすごくアヤシイ。
ナイスキャスティング。
映画にケチつける気はないが、
差入店の店員が面会代行したり、手紙の朗読したりはあり得ないみたいだ。
ヤボなこと言ってごめんなさいね🙏
真木よう子がお元気そうで安心しました。
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