劇場公開日 2025年1月31日

「キャラクターがすべて」リアル・ペイン 心の旅 JYARIさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5キャラクターがすべて

2025年2月2日
PCから投稿

いとこ同士で対象的な二人
しかし二人の痛みや本音を知るたびに
"本当の痛み"の意味に気付いていく

本音を打ち明けられた主人公と、
決して本音を打ち明けることが出来なかったベンジー。
恐らくベンジーは本音を人に打ち明けた瞬間、
自分を保てなくなってしまうのだろうと思った。
そこには深い深い矛盾があり、自分にも他人にも解決ものでは無いのだろう。

その孤独を想って、非常に淋しくなった。
しかしそれでも人生は続いていく。
少なくとも、今の人生は。

人に甘えるのって大人になるほど難しいなと思う
甘えたことが無いから、甘える拍子に自分を失ってしまうのだろうなと思った

ベンジーのような人、
すなわち輪の中にいたら楽しいけれども、
家には居て欲しくないような人、
そんな人を主役に据える映画が増えた気がする。
「システム・クラッシャー」とか。
本当の本当の心の底なんて本人しか知らなくていいし、
自分で抱え込んでもいいのだけれど、
他者はやっぱり近づきにくくなってしまうよね。

何で生きていくだけで、こんなにも痛いんだろうねえ。

JYARI