大きな玉ねぎの下でのレビュー・感想・評価
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こっちの方がいい、絶対!
昭和から平成、そして令和。それぞれの時代を映したそれぞれの恋愛。偶然が重なり過ぎかもしれませんが、歌のテーマにぴったりのとても素敵なドラマになっています。タイムリープするとか、異世界に行くとか、主役が死んじゃうとかいった食傷気味の演出はなく、久々に、とても気持ちのいい恋愛映画に出逢えました。
秀作
懐かしくペンフレンドを想う
予想外の秀作。「会いたい」に胸が熱くなる
俺は爆風スランプの“大きな玉ねぎの下で”がヒットしたときにリアルタイムで聞いた世代。この曲はカラオケでも歌いたくなる大好きな曲。子役時代から注目していた桜田ひより主演ということもあり、興味を持っていた。
ただ、先週公開されると悲惨な興行成績。事前の宣伝量などから察すると、元々は興行的にも中ヒットくらいは期待されていた感じだったのに、まさに大爆死状態。先週見逃したので今週末観ようと思っていたのに、もう軒並み1日1回上映で「時間が合わん!」
やめてしまおうかとおも思ったが、気を取り直して予定していなかった映画館に足を運んで観賞。
結果、観て良かった!
見逃さなくて良かった!!
【物語】
大学4年生の堤丈流(神尾楓珠)と看護学校生の村越美優(桜田ひより)は、あるときたまたま居酒屋の隣り合わせのテーブルでそれぞれの仲間と飲んでいた。丈流は友人と空虚に聞こえる議論を闘わせていたが、その話が耳に入った美憂は我慢できなくなって、口を出してしまい、丈流と言い合いになる。仲裁に入った友人が急性アル中で倒れ、医療を学んでいる美憂が介護を始めたことでその場は終わる。
美憂は丈流の母親が入院している病院で実習していたため、その後も2人は病院で顔を合わせる機会が有ったが、険悪なムードは残ったままだった。
丈流はバー「Double」で長期間バイトをしていたが、「Double」は昼はカフェとして営業していた。あるときからバーとカフェの店員間でノートによる業務連絡交換を始め、丈流はノートでカフェ店員と趣味や悩みなども共有するようになり、共に歌手Ariのファンであることも分かり、盛り上がる。いつしか心の繋がりを感じるようなるが、実は書いていたカフェ店員は美憂だった。
一方、2人が愛聴するAriのラジオ番組では、30年前に文通相手と日本武道館で待ち合わせた男女の思い出が語られる。
【感想】
予想していたよりずっと出来の良い作品だった。俺は終盤になると、久しぶりに何度も涙を流してしまった。 この手の若年者層向けラブストーリーはキャストの人気だけに頼った手抜きと思われるような、安易な作品が多いのだけど、本作はそういう作品とは一線を画した良く作り込まれた作品だった。
先週観た“ファーストキス”はステキな大人のラブストーリーだったが、こちらは若さゆえの込み上げる思いを描いた作品。若い人はもちろんだが、年配の人間が見ても若い頃の思いが蘇って胸熱くなると思う。
ストーリーは必ずしも歌詞どおりの流れではないのだが、「書く」ことが相手を思う素敵な時間になること、「会いたい」思いを共有できることがどれだけ素敵なことか感じ取ることができる。
一方、作中流れる“大きな玉ねぎの下で”を改めてじっくり聞くと、やっぱり詞の切なさが胸に突き刺さった。 多分“女の子”が遠い存在だった男子校育ちの俺にはなおさらなのだと思う。 主題歌はasmiによるカバー曲だが、挿入歌として爆風スランプのオリジナル曲が流れたのも嬉しかった。
興行成績的には壊滅的であるため、早くも今週限り上映打ち切りになる映画館もありそうなので、爆風スランプ世代も、今の若者にも急いで足を運ぶことをおススメしたい。
終わりの決まっている物語
昭和世代でも観れた!
音楽が懐かしい
「i☆Ris日本武道館」
偶然が重なり過ぎて奇跡になった
すれ違いの中にある偶然は。。。
ペンパルの皆さんへ
ペンフレンドのふたりの恋は
昭和世代こそ幸せな気持ちに
恋愛モノは得意ではなくなった私ですが、昭和世代もハマるとのコメントをみて映画館での鑑賞を決めました。
年頃だからこそ感じる淡い思いや迷い、些細なことに傷つきながらも決断していく姿。その初々しさとピュアさに、心が洗われました。
自分の息子や娘の成長と重ね合わせたり。
過去の描写では、遠くに忘れてきた自分自身の青春の記憶が掘り起こされ、ノスタルジーを感じます。心が潤う。自分の心がどれだけ乾いていたのかと気付く。
江口洋介と飯島直子の配役によって、今とこの時代との違いが身に染みるように感じます。
昭和世代こそ深く味わえる作品です。
そしてカバーは勿論ですが、やはり本家が最高。
九段下の駅を降りて坂道を……
この監督の作品を今回初めて鑑賞しましたが、とても素敵な作品でした。
幸福感やノスタルジーの先に……きっと現代の「人との繋がり方」に、優しく訴えかけているのでしょうね。
アナログでアナクロ
この作品のモチーフとなった「大きな玉ねぎの下で」を作った爆風スランプのサンプラザ中野くん。は私と同い年。
私自身は文通の経験はありませんが、当時ペンフレンドやペンパルなどの言葉は思春期の胸を熱くする言葉でした。
「大きな玉ねぎの下で」自体は1989年の作品なので私はもう結婚し、子どももいましたが、この曲の歌詞にはグッと来るものがありました。この映画の出演者の親世代は、「大きな玉ねぎの下で」が発売された頃の高校生という設定なので、現在50代前半ということになりますが、ちょうど私の一回り下の「第二次ベビーブーム」の人たちということになります。
メールやLINEなどの通信手段がある現代で、「連絡帳」というアナログでアナクロなメディアで愛を育んできた出演者の子ども世代にとっては、こういう手法もなかなか胸ときめくものだったのでしょう。相手の顔がわからない恋愛っていうのもなかなかいいものかもしれません。
お話の展開は予想通り進みますが、だからこそこういうベタなお話が現代の若者にとっては新しく感じるんだと思います。
いつの時代でも「恋愛」のきっかけはアナログでアナクロなものほど尊いものだと信じたいですね。
平成と令和の2つの時代のラブストーリーが並行して描かれる作品。 本年度ベスト級。
神尾楓珠&桜田ひよりサン目当て。
公開初日に鑑賞客が2人なのに驚く。
そんな作品じゃないのに残念。
2つのラブストーリーには何かしらの繋がりがあるのだろうと安易に予想するものの、その繋がり方が素晴らしかった!
令和パート。
昼はカフェでアルバイトをする美優。
夜は同じお店でバーとしてアルバイトをする丈琉。
この2人がお店の補充品や忘れ物などを共有する連絡ノートが、次第に交換日記のようになっていく感じ。
平成パート。
雑誌の文通募集の記事から繋がった男女の複雑な感じの手紙の交換が描かれる感じ。
鑑賞中、平成パートはやや蛇足と感じるも、結果的に2つの素敵なラブストーリーを同時に味わえた様なお得感があった(笑)
平成パート。
会いたくても会えなかった2人が、たまねぎの「横」で偶然出会うシーンは笑えて泣ける。
令和パート。
最初は反発し合っていた2人が、徐々にお互いを必要とする存在へ変わっていく過程が素晴らしかった。
中野サンプラザの前でのシーンは、個人的にツボだった(笑)
爆風スランプに熱狂していた当時を思い出す。
お目当てのキャストはもちろん素晴らしいけど、江口洋介さんや原田泰造さんを含めた四人の男女の関係性も見応えがあった!
チョイ役でサンプラザ中野さんが登場した時はテンションが上がる!
でもエンドロールでズッコケてしまったのはご愛敬( ´∀`)
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