ファーストキス 1ST KISSのレビュー・感想・評価
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好きな人と暮らす
物語が好きだ。
松たかこさんが可愛い。
台詞が素敵だった。
タイムリープものでファンタジーなのだけれど、ファンタジーだけではない。
生々しい台詞がいくつもあるし、スタート時は離婚する直前だったりするし、緩やかに崩壊していく夫婦生活の経緯を丁寧に描いていたりもする。
なのだが、タイムリープする動機は彼を死なせたくないからである。
そういうものなのだと思う。
死んでいてほしくはない。
カンナさんは奮闘する。
何度もタイムリープし、彼と出会った日を繰り返す。彼は彼でカンナに「運命の赤い糸」を感じてたようだ。何度会っても一目で恋に落ちる。
本来は20代のカンナであるが、目の前にいるのは45歳のカンナだ。それでも恋に落ちる!
実際、チャーミングだし、彼は極端に女性に奥手のようだし。20数年生きてきて初めて感じたトキメキなのであろう。…その割には積極的な部分もあるが。
彼が死なないように、運命を改変していくカンナだが、望むような結果は得られずで、遂には正体がバレる。15年後から来たあなたの妻だと。
その時下した彼の決断に、感動しない女性は居ないんじゃなかろうかと思う。
私と結婚しない未来を選んでと言うカンナに、彼は嫌だと言う。
「今のカンナさんに出会ったら、15年後のあなたに会えるんだね。たとえ死ぬ事が避けられない運命であっても、15年後の君と出会える選択をする。」とかなんとか。
20代の私ではなく、今の私に会いたいという彼。
…痺れるだろ。
松村北斗氏の好感度は爆上がりだと思われる。
この時、彼は始まってもいない結婚生活をやり直したいと告げる。かなり強引なぶっ込み方だが、不思議と違和感を覚えない。
そしてカンナはそれを受け入れるのだ。
恐れ入る。
女性の懐の深さに太刀打ちできないなぁと思う。
コレ以前の2人は朝起きても「おはよう」の言葉すら交わさない。コレ以上ないって程冷め切ってるのだ。
でも、男性が謝罪し反省を示せば許してくれるのだ。立場が逆なら出来るだろうかと思う。
家庭というコミュニティを守る。もしくは愛情のなせる技なのか。その内情は分からないのだけれど、水に流してくれるのだ。別れ際には「これから会う20代の自分に嫉妬しちゃう」なんて事まで言う。
…なんていじらしい生き物なんだ!
どこで見落としていたのだろうか…?
現代に帰った彼女のその後は描かれず、代わりに15年後のカンナと出会った後の彼が描かれる。
カンナが彼にとっての運命であったように、彼も死という運命からは逃れられなかった。
彼がカンナに残した手紙はとても温かく…カンナへの愛情に溢れていた。
「恋愛は相手の好きな所を探すけど、結婚は相手の嫌いな所を探す事なの」
「お互いが教習所の教官になっちゃうの」
辛辣な結婚観だがカンナが彼と過ごした15年を総括した言葉で、彼はこの言葉を忘れなかったのだと思う。
この15年、彼はカンナの愛しいところだけを見失わずに過ごしていたように思う。
コタツで寝て顔に出来た絨毯の後が可愛いとか…ホントに日常の些細な事だ。
その些細な事が降り積もり好きにも嫌いにもなるのだろうと思う。
男性が愛情を示し続ければ、いつまでも妻と恋愛できるのだろうか…かつて大好きだった女性が妻なのは間違いない。
そう、なんかずっと「大好きだった人」が根底にあるような物語だった。後味の悪くない熟年のラブロマンスといったところだろうか?夫婦である全ての人は見た方がいいんじゃなかろうかと思う。
おそらく、現代に帰ったカンナは覆らなかった死という運命が待っているのだろうと思う。
どんな変化が起こっていたのかは分からないが、いっぱい泣いて偲んで、立ち直ってくれればいいと思う。そう思えば後半はパラレルワールドでもあったのだろうと思う。
作風は終始コメディタッチで進んでとても見やすい。そのくせ台詞が案外ダークで軽妙な掛け合いや口調と相まってアクセントとして効いていて、惹きつけられる。
そしてアレはディープフェイクの技術なんだろうか、若かりし頃の松たか子に会える。とても自然な感じに頭がクラクラするのだけれど、この重ねた月日と移り変わる心情を表すにはコレ以上はないって演出だった。作品的にも何だかじわーっと染み渡る。
さすがと思うのは、松さんのアップカットだ。
冒頭から松さんは映る。どんな状況でどんな性格でといわゆる紹介カットなわけで、このまま流れていくのかなと思いきや、それを堰き止めたのが最初のアップカットだった。
冷蔵庫によりかかり、生気のない目をしている。
「ここでか」と唸った。
今まで見てたのは強がったカンナの姿だったんだなと。そして、その事に本人も無自覚でこの表情が本音のカンナなんだと思った。
その顔を見て「大丈夫か?」と問いかける人はもう居ないのだ。
坂本裕二脚本の恋愛物語とは相性いいらしく大好きだ。塚原監督の切り取り方も視点も、さっぱりしてて今作も深いテーマでありながらもスッと見れた。
◾️追記
とある人のレビューに「靴下」のくだりがあった。
なるほど、そういう事かと納得する。
「恋愛感情と靴下の片方は無くなるものだ」カンナの台詞だ。なのだが、彼女は彼の靴下を片方無くす事もなく履いている。ずっと好きだったんだなぁと思う。表面的には全く出さないけれど、ずっとずっと好きだったんだなぁって。
カンナの懸命さに得心がいった。
むしろ、今まで感じてた事がこの「靴下」のピースがハマった事で彩りが濃くなったような感じだ。
そして、そんな深く尊い情愛をライトにスッキリ見せ切った松たか子さんと塚原監督に脱帽である。
もうホント、ぐうの音も出ない。改心します…。
ライトなラブコメ
【【追記】】2025/3/4
後ろに並んでいる人に「おばさんの事好きなんだよ!」と言われハッとする主人公そして何回も過去に行き、死なない様にと奔走するが…本人の駈にバレてしまう
そして全てを打ち明け死なないでと懇願するが駈はそれでも良いと納得する……。。
『そんな君だからカンナはキミを大好きになったんだよ‼︎ 』
【実はこの映画は観る予定になかったが、あるレビュアーさんのレビューを読んで気になり鑑賞する事にした作品】
是非、倦怠期を迎えたご夫婦に観て貰いたいです(特に以前のトキメキが全く無くなってしまった夫婦に)
それも一緒にでは無く…時期も場所もずらしそれぞれ別々に…(倦怠期の夫婦であれば言われなくてもそうするか⁉︎)
確かに…恋愛と結婚は違います(理想と現実です) この作品でも言っていますが恋愛は良い所ばかりが見えます…しかし結婚はイヤな所ばかりが見えてしまいます…そんな積み重ねなのです夫婦生活とは…そしてお互いの心が少しづつ離れていきます…あんなにも惹かれ逢ったふたりなのに…
それをこの映画は教えてくれます…そして夫婦円満の秘訣を授けてくれます…
しかしこの作品は主演が松たか子さんだから成し得た映画とも言えます… それから女性が大好きな"胸キュン"シーンをおねだりしたりもしますw
相手役が松村北斗さんである点も女性はキュンキュンものでしょう…ライトなラブコメなので肩肘張らずに観れる点も良き。。
松たか子はずるいな
大豆田とわ子では3人3様の離婚した旦那がいて、今回は松村くんですか!と😂
夫婦だからすぐに惹かれる、会話が合うというのもずるいな。
そんなにもてちゃうタイプなの⁈
まあ、タイムリープものはついつい突っ込みたくはなるけど、まあ、それは置いておいて、、、
駈の決意はすごいな!と思った。15年ちゃんと覚えていて、ちゃんと実行するえらさよ!
松村くん、上手でした😊
でもそんなにパラレルワールド?を作ったら、全てその先の未来があるんじゃないの?なんて、、、
ちょっと気になる私でした💦
かき氷は食べてほしかったなー笑
それにしてもネタバレしちゃうのはアリなのかなー?
そして、コロッケが食べたくなります笑
うーん…
脚本は良かったと思います。
さすが坂元裕二という感じ。
ただ、タイムリープする方法を手に入れた主人公が、そもそも何故、夫を死なせない未来を手に入れたかったのか、そこがスッと入ってこなかったです。
離婚を成立させるため?
2人の生活をやり直したかった?
それとも他になにか…?
やり直しの未来の世界で、全てを暴露されて未来を変えていった夫。
夫婦という、2人の人間が作り上げていく関係性で、どちらかが変われば、もう一方も変わっていくのかなー、と思いながら鑑賞しました。
ただもし、現在の主人公の生きている世界が、さらに未来の主人公がタイムリープした結果、作り上げられたものだったとしたら…
例えば、未来の主人公が経験した世界では、夫婦関係は良好で、夫を亡くした悲しみのあまり、主人公が廃人のようになってしまう未来を変えたい、と願った結果が、現在なのだとしたら?
だとすると、現在の主人公がしたことって、果たしてどうだったのだろう、夫からのお手紙で、少しは救われたりしたのかなぁ、など、いろいろ想像を膨らませて楽しむことが出来ました。
本編に関係なく、過去と現在の松たか子の顔の違い、どうやってるんだろう、と、すごーく気になりました。
3年待ちの餃子
忘れられない映画になりました。
今日から家族を大切にしようと思える映画です。
松たか子さんと松村北斗さんの軽快な会話劇が
夫婦の隙間と優しく埋めてくれます。笑
数年ぶりに奥さんが映画に誘ってくれました。
内容も何も知らない状態で観たので、始めは入り込むのに時間かかるかもと思いましたが、松たか子さんの演技でそんな不安は吹き飛びました。
安定感、信頼感、なんと言えばよいのか、松たか子さんの演技には一瞬で引き込まれました。虜ってやつですね。
妻とは結婚十数年、しっかりと結婚当初の気持ちを忘れている状態で見ました。。。
ですが、松さんと松村さんの表情やセリフの一つ一つが自然で優しくて、我が家の家庭円満を手繰り寄せてくれた気がします。笑
カケルさん、沢山努力してすれ違いを克服したんだろうな。あんなにも変えれるものなんだ、僕も頑張ろうと思うキッカケになります。
ドキドキさせないでくださいをおかわりをする
カンナさん、可愛いかったです。
若いカンナさん、どうやったんだろう。
松村さんも、松たか子さんのこと好きになってそうと思うくらいの素直さが伝わる素敵な演技でした。
また観に行くと思います。
良かったとは思うんだが
まずは序盤に倦怠期を迎えた夫婦の双方が嫌味を込めたようなやりとり続けるところがリアルで見ているのが辛かった。
先に気になった点を書くともう少し純愛のストーリーなのかなと思って観たのだが意外とコメディ要素が多い印象。
結局何回過去と現代を行き来したのか分からないがこういう話ってその回数が多くなればなるほど冗長な感じがしちゃうんだよね。「それ、もっと上手くやれたんじゃない?」みたいな。映画ではないが去年テレビでやってた「不適切にもほどがある」にもそれを感じていた。
離婚設定をした後のタイムスリップだったから、夫の命を救う動機が弱い感じもしました。
終盤でカケルがカンナの正体を知り自身が死んでしまうのを知ったわけですが、ここで運命に身を任せて無理に運命を変えない選択をしたのは良かったと思います。
だからこそ最後死ぬまでは序盤のような夫婦のいがみ合いはなかった。
手に入りにくい餃子を内緒で注文してくれたわけです。
子供が出来ていれば二人の運命も変わったのかな。
主演のお二人は好演だったと思います。
それにしても15年前の役の松たか子さんがキラキラで綺麗でしたねえ。
大人な恋愛映画
どんな恋愛映画なんだろうと思って観ましたが、以外とコメディータッチに描かれたシーンも多く、楽しく観ることが00できたと思います。
「恋愛は相手のいいところを探し、結婚は相手の悪いところを探す・・」といった台詞にはちょっとドキッとしましたが、観に来ている若い人たちに変な影響与えないといいけど・・・(笑)
松たか子さんと松村北斗さんがとても軽快に息の合った掛け合いを演じていたのが印象的です。松たか子さんは演技や歌、トークもできて、とても才能あふれてると思います。(女性では入れない歌舞伎の世界に対抗でもしているかのように感じてしまいますが、、)
友達と出会ったり、恋人ができたり、家族になったりということはそれぞれ奇跡のようなものであって、一緒にいる時間を大切にしないといけないですね。いつも何気にボーッと生きているので、少し改めてみようと思いました。
物語の中の時間が2人にとって、とても大切な時間であると描かれていたので。
結局、どんなことになろうとも愛してるんだ
たとえ離婚届にサインしようが嫌いにはなれないんだねー
松たかこが何回もワープしてはポラロイドで写真撮られてでも、松村くんは死んでしまう結果になってしまって💧
最後は、事実を話してから大事な時間を2人で過ごしていく話ではあったけどー世の中の夫婦が皆んなこんなふうに沢山話していれば離婚率は下がる⁉️って思ってしまった😆未来がわかったら怖いけど、やっぱり死ぬってわかるなら時間大事に使うよね⁉️もう一度貴方に会いたいって思っちゃう😭何回もやり直す松たかこには笑えたけど🤣
どこにフォーカスすべきか?
タイムスリップでやり直しが軸ではあるが、オール・ユー・ニード・キルのように、何度も失敗して出直すところで、端々に松たか子が笑わせてくれるが、映画館の女性客はクスリとも笑っていなかった。やり直す直接のきっかけは、夫の死だが、それ以前に夫婦関係が冷え込んでいた。夫が夢をあきらめてサラリーマンになったことで、ちょっとしたズレが修復できなくなっていった。やり直すとすれば、その根本である夫の夢のあきらめであったり、それを受け入れなかった妻であったりするのだが、やり直しは、常にコロッケを買わないとか、そもそも出会わなければ良かったとか、外形的なことに終始する。しかし、死からは逃れられない。それでもやり直しは成功だった。この映画の二人にとっては。別の結婚生活が待っていた。なんで? なんで、今度は仲良くなれたん? そこがよくわからなかった。失敗したことを事前に話し合ったから? それ、ただのカンニングやん。ということで、なんかもやもやしたまま終わった。妻が夫を愛していたということはわかった。そのときは涙がこぼれた。ただ、夫が死ぬ前に手紙を残していたところは泣けなかった。昭和の男のラブレターだ。妻の上っ面のことしか見ていない。まあ、そんなものなんだろが、胸には来ない。テンポや空気感は良かったので、残念だった。
おじいちゃんおばあちゃん夫妻が観にきていてほっこり
駈が亡くなる前日に、日常の本当に変哲のない会話の中で、
「明日トースター届くよ、遠赤外線で美味しく焼けるやつ。」
と言うシーンが1番泣けた。
自分が死んでしまう前日に、
愛している人に最後のプレゼント。
これからも日々を過ごしていくカンナに、毎朝食べるパンがちょっと美味しくなる、ささやかで温かな幸せをプレゼントしたんだな、と思いジーンときた。
宝石などのすごく高価なものではなくトースターというところが、これから続いていく日常を考えて出した駈の答えという点が愛を感じた。
ただそこがジーンとくるピークで、その後の手紙はどうぞ泣いてくださいという感じが全面に出ていて個人的には好きではなかった。
何度も繰り返し過去に戻って夫を助けるために奮闘したカンナとは別の次元のカンナは手紙もトースターももらえるけど、
冷え切った夫婦生活を15年も過ごしたのにも関わらず過去に戻った世界線のカンナはこれで報われたのだろうか。
ただただ幸せだったカンナだけ救われる展開に疑問。
久々の恋愛もの
松たか子さんは若い時から若く見えないけど老けても見えない不思議な人だと思ってた
今でも私の中ではそうで若く見えないけど老けて見えない
なので若い頃の旦那さんとのやり取りがあんまり違和感を感じずだった
だんだん若い頃の旦那さんを改めて好きになっいく感じは自然で良いけど、若い旦那さんが毎回初めて出会うのにその1日で惹かれるのはちょいと不自然
運命ということでOKか?
相思相愛の時に戻り自分を見つめ直し、気持ちの整理をつける人妻のタイムトラベルファンタジー
久し振りに妻と一緒に映画館で見学しました。結婚当初は私が選んだ映画をテレビで仲良く観たものの、今ではお互いの嗜好に余計な口出しをしない暗黙の了解のもと、それぞれに趣味を尊重しています。主演のお二人、松たか子と松村北斗のファンである妻の誘い、それと偶然にも私の兄が妻に薦めたこともあっての劇場鑑賞になりました。
近年リアリティを追求した題材が多い反面、タイムトラベルなどのファンタジー作品も制作されている日本映画の特徴を感じています。その視点で批評すれば、この映画の良さは夫婦生活の実感を背景に据えて、突然事故で夫を失った妻が心の整理をするため何度もタイムススリップする仮想体験の面白さがバランスよく描かれていることです。このリアリティとファンタジーのまとまりの良さは、脚本家坂元裕二が主演松たか子の力量と個性に合った役柄を創作した成果と言っていい。テレビドラマ史上の名作と評価したい「カルテット」(2017年)の時の相性とキャスティングの妙を彷彿とさせました。論理的な台詞で登場人物の性格を表現することに長けている坂元裕二の長短併せ持つ武器は、時に厄介に感じて好悪が分かれますが、この作品では理知的過ぎず程よく人物の輪郭を描いています。主人公硯カンナの2.5次元舞台の美術デザイナーと硯駈の古生物学者の異色の設定は、博学と幅広い作家活動による坂元裕二ならではの独創性でした。夫の運命を変えるために繰り返すタイムトラベルの試行錯誤の面白さも、実に映画的な表現で飽きさせません。駈のドキドキさせないで下さいを聴きたくて衣装を替えるカンナの女性心理描写。駈が注文した最新の古生物学の専門書を過去に持って行って未来の購買の時間を無くそうとするも、新説に驚く教授と駈の間から取り返すドタバタ振り。ホテルの庭園で犬に絡まれるのを避けるためにフリスビーを何個も持って行って投げるその仕草の可笑しさ。一寸出過ぎるも、夏休みの新聞作りの取材をする小学生がポラロイドカメラでカンナを撮るシーンと、後はその音だけで済ます省略の技巧。そして何度もかき氷の列に並びながら結局食べれない2人の心残り。
残念なのは、ここまで好感を持って楽しみ得た最後の結末が盛り上がりに欠けて、全体の印象を軽くしたことでした。15年後の妻から警告された駈が幸せな結婚生活を送っていたなら、生きたい欲望が生まれるはずです。運命を変えると別な電車事故が起き、多くの人が犠牲になるのは、ハーバード大学教授のマイケル・サンデルの著書『これからの「正義」の話をしよう』を想起させ、実際カンナはロープウェイの非常停止ボタンを使わせるのを修正しています。それを知ったが故の駈の判断であったのでしょうか。また感謝の手紙を残し運命に従った駈の真意を知って泣くカンナを見て疑問に思うのは、失う悲しさは本来お葬式で泣き崩れるものです。お互いに思いやる夫婦生活だっただけに不自然さを感じました。そもそもカンナが事故を未然に防ぐ手段として、先ずベビーカーを落下させない方法があったのではないか、とも指摘できます。
しかし、この映画全体の内容は、結婚を決めたカップルが参考にすべきものを押し付けがましくなく楽しく示唆してくれて良作であると思います。相思相愛で結ばれても時と共にお互いのエゴが表れて来て、日常生活に齟齬をきたすのは当たり前です。夫婦共に自己確立の仕事に邁進していれば疲れもあるし、相手に甘えたいのも心情。不満や悪いところをいってみてと言われれば、日常の些細な事からお金の使い方まで幾つも挙げられるでしょう。それを回避するのが結婚生活と覚悟すれば、理想的カップルと比較されても嫌味には感じないものです。そういう機知を感じさせる松たか子はカンナの役を見事に演じていると思います。最後の涙で決着させた安易さを除く脚本の面白さと巧さ、そしてその松たか子の女優としての魅力を味わえる良さがありました。相手役松村北斗は29歳の駈を自然体で演じて好感度高いも、44歳の現在の中年の体型を無理して太くしているのが気になりました。ファーストシーンの線路に横たわる姿のお腹の膨らみが不自然だったのが勿体ない。
すごく大事なこと
かなり思ってたのと違う感じでした
思いがけず涙が溢れてしまった
松たか子扮するカンナと松村北斗扮する駈の夫婦仲が最悪なまま、駈は電車事故で亡くなってしまうが、目も合わせない日常を送っていた夫婦の関係を、カンナが過去に戻ることでどうなるのか
カンナが何度も過去に戻り、駈と出会った頃のことを思い出したカンナは、何とか駈が死なないよう過去を変える努力をしてみたが、結果的には駈は死んでしまい、その未来は変えられなかった
だけど1つ、15年前の駈が2人の未来を知ったこと
そのことが15年の月日を変えた
駈は自分の死を受け入れながらも、後悔しないようカンナとの幸せな日々を送ったに違いない
その15年間はカンナにとっても幸せな15年間になっていたというわけだ
それは過去に戻ったカンナの、駈を思う気持ちが15年前の駈に伝わったから変わった未来で、思いやりに溢れた夫婦の姿に涙が溢れてきたのだった
駈の死後
宅配で届いた3年待ちの餃子が、過去ではカンナが焼くのに失敗して散々な餃子になってしまったが、未来では駈の優しさから頼まれたものになっていて、きっと美味しく焼けたのだろう
松たか子、松村北斗扮する夫婦の独特だが愛に溢れたやり取りがとても良かった
カンナの健気さよ
夫が事故で死ぬ現実を過去に戻って覆そうとするお話。
カンナが健気でたまらない。
でも、
それはきっと亡くなった当時の夫ではなく過去の世界で出会った硯駈を未来で死なせないために。
最後に涙するカンナは、駈が出会ったそれとは違うかもしれないのに。
未来での事実は変わらずとも戻ったカンナはどういう気持ちだったのだろう。。。
吉岡里帆が過去のほうが老けて見えたのは自分だけだろうか。。。
凄く面白かったです。
坂元さんの脚本好きならぜひどうぞ
三日間、スキーを滑りまくってからレイトショーでパートナーと視聴。眠い目を擦りながら頑張って一緒に観てくれました。
坂元さんの描く、人と人との掛け合いが大好きで大豆田や、カルテットと言ったドラマを中心に観ていたファンです。
とにかく坂元さんの作るセリフが好きです。どうしてそんなに綺麗で響く言葉選びができるんだろう、と思います。今回の映画も2人にしかわからない言語というか、雰囲気というか、世界観が本当に素敵でした。
ただ、生死を軸とするタイムリープものとしての、絶望感のようなものが足りないような気がしました。何度も何度も戻ってくる時の辛さをあえて描いていないのか、もっともっとしんどいだろうなぁ。と思いました。
映画を通して、納得できないこと(自分の立場ならもう一度この人と結婚して死を選ぶかなぁ、とか)はありましたが、全部を整えてそしていい意味で後ろに引き摺らない脚本に拍手。週末に見る映画はこうでなくっちゃね、と言った感じです。
好きなシーン
「もう一回!」と彼からの素敵なセリフをお代わりするところ。わかる…何度でも言って欲しいし、綺麗な格好して受けたいよね
全然目立たないシーンだと思うのですが、遺影の写真たてをティッシュで拭くシーン。これ、経験ある方はわかると思うのですが、遺影(特に新しいもの)って埃が目立つんですよね。身の回りの整理整頓はできないくらい疲弊していても、遺影の埃を毎日毎日ティッシュで拭いていた自分の背中と重なりました。あんなシーン、どうやって生み出すんだろう…そういう人を身近で見ないと気づかないシーンだな、と思います。
そういう、人として生きていくなかでの「あるある」がたくさん入っているところも見ていて面白いです。
夫婦であること、その幸せ
夫である駈くんの事故死から物語は始まります。妻であるカンナさんとは冷え切っており、彼が事故で死んだ日は離婚届を役所に提出する日でした。愛し合って結婚したのに、時が経つにつれパートナーから同居人になり食卓も寝所も別々に。そして離婚で他人に戻る。この過程は悲しいですね。見ててそうなるだろうなと。
ある冬の日、カンナさんは過去と現在を行き来する方法を発見します。そして過去での行動が少しだけ未来に影響を与えることも。そこから駈くんが死なない未来を作ろうとあの手この手で大奮闘するんです。もう40歳半ばに達しているカンナさん。時には滑稽に、時には大失敗しながら、頑張る姿がとても愛おしいです。
最終的には、彼が死ぬという運命は変えられません。バック・トゥ・ザ・フューチャのようにはなりません。でも、そのことを知った彼が、ほんの少し心がけや行動を変えるだけで夫婦生活自体は壊れないというストーリーで、まずまずのハッピーエンドに仕上がっています。彼のファーストキス(過去)とラストレター(15年後)が美しいです。
夫婦であることの幸せとは、本当に小さなことの積み重ねなんですね。食べるものは違っていても同じ食卓で朝食を取るとかね。確かにそういうことなんだろうと私も実感します。
★良かった点
・場面ごとのセリフ回しが良い
この映画、名台詞がいっぱいあります。ノベライズが出たら買おうかな。私がウンウンと思ったのは「恋は盲目だけれど、結婚したら4K解像度で見れる」ってやつ。私自身、長めの交際を経て結婚しましたが、一緒に暮らし始めた当初はびっくりしてましたよ。こんなことがイヤなんやと。もう結婚してウン10年ですが、もはやできる限り文句を言わないよう注意して暮らしております。「(未来から来た)今の君と会いたいから結婚しよう」というプロポーズも良かったです。
・頑張る松たか子さんがひたすらかわいい
犬にまとわりつかれ、疾走し、古生物学の本を購入し、ロープウェイの駅で落下し、氷屋さんの列の後ろに並ぶ若い女に毒づかれたりしながら、滑稽なまでにがんばるおばちゃん。応援したくなる。
・松村北斗君の演技が良い
死んだ当時の老けメイク。若い頃から離婚寸前の時までの立ち居振る舞い。突然現れたカンナさんを不審に思ったり、「好き」をあふれさせたり、素晴らしい演技だったと思います。
★惜しかった点
・タイムリープの仕組みのわかりにくさ
多分、特定の日に戻って、特定の日に帰ってくる。時間も限定されている。しかし、ちょっとわかりにくい。これが明確であることにストーリー上は大した意味はないので、問題ないとも思いますが、私は明解な方が好み。
・やっぱりスカッとハッピーエンドもありなのでは
これは賛否両論あると思うがアメリカ映画なら駈くんは死なない。私が彼なら状況を事細かに聞いて、事前にベビーカーが落ちるのを防ぐように考える。しかし、この運命を変えちゃうと余韻みたいなのが減ってしまうかなあ。でもね。おじさんは、やはり誰かが頑張ったら、その努力には報いてあげたくなるんだ。大けがして包帯だらけの彼が「ごめん。かっこつけ過ぎちゃったよ」「バカ。どんだけ心配したと思ってんの?」でも良かったと思うんだよ。
・夫婦には子供がいない
子供がいると全く違う視点・感情が生まれるので、この映画とは別物になると思います。これはそういう別作品に期待しましょう。この映画はむしろ純愛もの。そう考えると惜しくはないか。
・音楽...悪くなかったけれど、私はヨルシカの「忘れてください」を推奨します。
総じて見れば良い映画でした。映画館で見られて良かったです。
淋しさの正体
タイムリープで
変わるもの、変えないものを
人生をかけて選択した
夫婦の話でした
過去に戻って未来の災いを
大きく変えてしまう話が多い
ターミネータとか
だから、これもそうなのかなと。
でも、本作は違いました
少し行動を変えても
結果は変わらない。駈の死。
それは、
死を遠ざけようとするカンナの
思いとは別で
駈の思いが入っている
彼は自分が死ぬことで
助かる他人がいることを知る
そして、彼の決意
結果を変えることより
人生を変えることを選ぶ
不毛な夫婦生活を
実りある日々へ。
残された手紙には
ー
淋しいという思いは、
淋しさだけでできていない。
誰かがいなくて淋しいということは、その人をまずはじめに
好きになったという思いがあります。
ー
淋しいと感じる前には、
愛しい時間もあって
全部で素晴らしい人生だったと。
自分がいつ死ぬのか
わかっていて
暮らすのを決めたのがすごい
いつか死ぬなら
誰かの役にたとう
そして
この人と、悔いのない日々を
過ごそう
誰もができることでは
ないのかもしれないけど
本作がすごく評判がいいのは、
そんな死生観に共感する人が
多いんだなと
松さんの何気ない仕草も
いいですよ
おすすめ
切なくて少し、暖かさも感じるような
何度もリセットして、過去をやり直す。
そんな都合の良いこと、本来、起きるはずなどないのに、都合の良い終わりを迎えるのかと期待してしまった。
運命を知っていたら。どこで何が起きるのか知っていたら。例え、知っていても。本来、みんな誰もが人生は一度きり。知ってたら何とかなるなんて、それは、ご都合主義だよね。って、気付かされました。思ってしまって、それがとても切なかったです。
タイムスリップ出来る内容の映画で、今を大切にすることの大切さを感じさせられました。
知っていて放棄は出来ない真っ直ぐな優しさの不器用さの中、彼なりに善処したのであろうことがちらほら見受けられて、切なかったです。
全259件中、81~100件目を表示










